見えない力

　オリンピックや世界陸上などを見ていて感じていることの一つに、「番狂わせ」というのがあります。

　「心身共に今までで一番充実しています、今回は金を狙って行きますよ」という心強い言葉を残した選手が初戦敗退。

　逆にノーマークで、「調子はイマイチ」と気弱い言葉の選手が表彰台に。

　これは、何もスポーツだけじゃないのです。

　仕事でも、他のどんなことでもそうなのです。

　例えば経営、事業年度開始直後に最終的に黒字決算を決めてしまうような大きな商談で有るにも関わらず「何か上手く行き過ぎるぞ」と妙に慎重になるときがありました。

　しかし、その後終わってみると契約締結まで進んでいます、そして見事に大きなトラブルも無く完了し、その期は見事に大幅黒字決算。

 　逆に、充分な調査と充分な準備で「間違いなく取れる」という案件がなかなか決まらず、結果的に長期間振り回されて終わってしまったなんてことも多々あります。

　スポーツも仕事もプライベートも、技術や能力や手法、そして心身の状態、しかし結果とはそれだけでは無いような気がしてなりません。

　もう一つ目に見えない、何か大きな力の存在が確実に在るのです。

　「それは運」という人、「相手との相性」という人、「自分の心」という人、いろいろ居るでしょうが、そういう一つの単純な物じゃなくそれら全てを含めた何かの力が確実に存在していて、そして各所に働いているのです。

　私は、それが何であるかは未だに正確には理解できていません、しかし存在は認めざるを得ないと思っています。