さて、Core i7 8700KとZ370マザーですが、とりあえず組み上げて動く状態にしました。
構成
CPU:Core i7 8700K 6C12T
マザー:MSI Z370 PC Pro
CPUクーラー:Samuel17 +12cmファン
MEM:DDR4-2400 8GB×2
SSD:Crucial MX100 512GB
電源:玄人志向 KRPW-TI500W/94+
他:無線LANアダプタ×1、キーボードマウスレシーバー×1
OS:Windows10 Pro
んで、とりあえず設定を何もいじくらず消費電力を測ったところ
Core i7 8700K 設定:デフォルト
アイドル時 21W 0.8GHz 0.768V
Prime95実行時 135W 4.3GHz 1.344V
となったところまでが前回。
…なのですが、この消費電力には補足があります。
Prime95実行時(BlendTest)の消費電力は、実行するときの値(1024kとか8kとか)内容によって変わりますね。その値がなんなのかはよく分かりませんけれど、分かんないところで別に支障があるわけでもないので、よく分かんないけど値がいろいろあるということを知っとけばいいんじゃない?程度に思ってりゃ問題ないと思います。
今回使ったPrime95は最新のVer.29.3。
これも、
・実行後すぐに行われるテストは FFT length 400k
・んで、その次に行われるテストでは FFT length 8k
見づらいですがこんなの
となっており、FFT length 8kのときの方が消費電力は高くなります。
ちなみにですが、Prime95を1周回す間ずーっとワットチェッカーを見ていたわけじゃありませんが、8kのときの消費電力=Prime95実行時の消費電力の最大値、として見ていいのではないでしょうか。
というか、仮にそうじゃなかった場合、設定買えるごとに1周する間ずーっと見てなきゃいけないことになり、そんなんやってられるか!ということになりますので、今回については8k実行時=Prime95実行時の消費電力、とします。
まあ、カスタムな設定でも使えばいいのかもしれませんが。
ということで、前回のPrime95実行時 135Wってのは8k実行時の値か?というとそうではなくその前の400k実行時の値となります。
なんで8kのときの値じゃないかといいますと
設定デフォルトのときのPrime実行時の消費電力
Prime95(FFT length 400k)4.3GHz 135W 82度
Prime95(FFT length 8K) 4.0~4.1GHz 142W 89度
使用してるCPUクーラーがSamuel17+低回転12cmファンという省スペース静音仕様のため冷やしきれないのかクロックが4GHzと4.1GHzを行ったり来たりしてしまいます。
もっとも、さらにクロック上がって4.3GHzになって温度がさらに上昇するのもそれはそれで困るんですが。
もっと高性能なCPUクーラーであれば4.3GHzのままでも問題なく使え、Prime95実行時の消費電力最大値も出るのかもしれませんが、知りたいことは最大でどんだけ電力を食うのかということではなく、どんだけ少ない電力で動かせるか、ということなので、まあとりあえず無理に最大値を測らなくてもいいか、と。
あと、そもそもですが、今回は金がなくてDDR4-2400を使ってますが、本来の仕様通りDDR4-2666を使っていたらもっと消費電力上がってるでしょうしね。
ということで、今回に限りPrime95実行時の消費電力については
・特に最大値というわけでもないですが、比較のために400k実行時の消費電力
・たぶん最大の消費電力になるであろう8k実行時の消費電力
の2つを載せたいと思います。
ということで、まずはデフォルトのときの消費電力を再掲
Core i7 8700K 6C12T 設定:デフォルト
アイドル時 21W 0.8GHz 0.768V
Prime95(400k) 135W 4.3GHz 1.344V
Prime95(8K) 142W 4~4.1Ghz 1.232V
BOINC(WCG) 137W 4.3GHz 1.344V
(各々電圧はCPU-Zによる、以下同じ)
となります。
結果的に知りたいのは、「定格3.7GHzでBOINC実行時、何Wになるのか?」というところです。
…何Wくらいになるんですかねぇ?
とりあえず、クロックが下がりますから消費電力は今より大幅に下がることは予想出来るのですが。
参考までに
Core i7 6700 3.4GHz 4C8TのBOINC機:45W
Ryzen7 1700 3.0GHz 8C16TのBOINC機:70W
なので、3.7GHz 6C12Tだったらどれくらいですかねぇ。
どれくらいになるか、というより、どれくらいになってくれないと困るか、の方がまだ考えやすいですかね。
単に希望的数値ですからね。
そうですね
Core i7 8700K 3.7GHzのBOINC機消費電力(予測)
↑ 優
大吉 50W (゚∀゚)
中吉 60W( ^ω^)
小吉 70W(´・ω・`)
末吉 80W(;´Д`)
凶 90Worz
↓ 不可
こんなもんでしょうか。
まあ、50Wはないでしょうけど、60Wで動いたらうれしいですね。
というわけで、中吉目指していろいろいじくってみます。
1.クロック固定
ここからはいつも通りというか、ワンパターンというか、設定をちょこちょこ変えて消費電力の変化を見てみることにします。
何はともあれ、TurboBoostをoffにして、負荷時は常時3.7GHzで稼働するようにします。
1.Core i7 8700K 設定:TB:off
アイドル時 20W(-1W) 0.8GHz 0.704V
Prime95(400k) 90W(-45W) 3.7GHz 1.144V
Prime95(8K) 118W(-24W) 3.7GHz 1.128V
BOINC(WCG) 91W(-46W) 3.7GHz 1.072V
とりあえず、凶は避けられそうです。
2.EIST off
これもいつも通りですが、変にクロックが変動しないようにEISTをoffにします。
…まあ別にoffにしなくてもいいかもしれませんが、いつもの流れで
2.Core i7 8700K 設定:TB:off,EIST:無効
アイドル時 21W(+1W) 3.7GHz 0.3~1.048V
Prime95(400k) 90W(±0W) 3.7GHz 1.144V
Prime95(8K) 測定せず
BOINC(WCG) 測定せず
アイドル時のクロックも(見かけ上)は3.7GHzになっています。電圧がおかしなことになってますね。
まあ、この辺は特に何か変わるとも思えないので一部項目は省略。
3.C-State:無効
この辺もいつも通り。
BOINC機は基本アイドル状態がないので、offにします。
3.Core i7 8700K 設定:TB:off,EIST,C-State:無効
アイドル時 26W(+5W) 3.7GHz 1.008V
Prime95(400k) 68W(-32W) 3.7GHz 0.968
Prime95(8K) 84W(-32W) 3.7GHz 0.944V
BOINC(WCG) 73W(-28W) 3.7GHz 0.944V
アイドル時消費電力が上がるのは想定の範囲内…なのですが、負荷時の消費電力が下がりましたね。
下がった理由は至ってシンプルで電圧が下がったからなのですが、なんで電圧が下がったのかはよく分かりません。
そう来るとは思ってませんでした。
4.コア電圧下げ
んで、いよいよコア電圧を下げることにします。
とりあえず、最初に電圧をAuto→0.975Vに設定します。
4.Core i7 8700K 設定:TB:off,EIST,C-State:無効、電圧:0.975V
アイドル時 26W(±0W) 3.7GHz 0.976V
Prime95(400k) 67W(-1W) 3.7GHz 0.976V
Prime95(8K) 測定せず
BOINC(WCG) 測定せず
概ね、3.の状態と同じようです。
ここからは電圧を下げる→Prime95を実行するという地道な作業を適当に繰り返しまして、
0.900V → Prime95でエラーが起きる。
0.910V → Prime95で一部エラーが起きる
ということで、とりあえず0.925Vくらいに設定。
4.Core i7 8700K 設定:TB:off,EIST,C-State:無効、電圧:0.925V
アイドル時 25W(-1W) 3.7GHz 0.92V
Prime95(400k) 63W(-4W) 3.7GHz 0.92V
Prime95(8K) 81W(-3W) 3.7GHz 0.92V
BOINC(WCG) 69W(-4W) 3.7GHz 0.92V
下げ幅としては結構行った気もするんですが、その割に消費電力の下がり方が鈍いような気もします。
もう少し下がるかと思ったんですけどね。
でもまあ何はともあれ、小吉 70W(´・ω・`)までは来ました。
もう少し何とかなんないかな?