2011/10/02(日)09:21
鳥の死骸
今朝買いものに行った。 アパートの駐車場に入るため、車のスピードを落とした。 その時アパートの隣の歩道に1匹の鳥が死んでいるのが見えた。
死後からあまり経過していないようだ。 羽はピーンと張っているし、お腹は筋肉でぷっくりしている。まるで眠っているようだ。
しかし、くちばしから出血の跡がある。 やはり死んでいるようだ。
家に帰り、風邪でパジャマ姿のQちゃんに「鳥の死骸」のことを話した。 あのままにしておいては通行人の邪魔になる。
「ねえ、Qちゃん。 鳥の死体を歩道の脇に動かしてくれない。 埋葬はしなくても、鳥の死骸はいつか自然と土に埋もれていくからさ」
「ななちゃんは優しいな」とQちゃんはニコニコしているが、何度頼んでも「NO」と言い張った。 最後にQちゃんが「It's not gonna happen.」といった時、私は決意した。
歩道に出て、もう1度死体と向き合った。
死体を転がす度に、傷みを伴う顔つきで、
「うっ」、
「いっ」、
「やっ」、
と声にならない声をあげた。
鳥の死骸を歩道の脇に移動した。 その後ベビーカートを引いた夫婦が歩道を歩いて行った。 鳥の死体には気付いていない。
土曜の朝に道端の真中に放置されている鳥の死骸など、誰も見たくはない。私がしなくても「誰かが同じようなこと」をしていただろう。
アパートに戻ってQちゃんに報告した。 「良いことをしたね」とQちゃんが褒めてくれた。 ちょっぴり嬉しかった。