結婚26年アメリカ人夫婦の会話&晩ご飯日記

2011/10/02(日)09:21

鳥の死骸

今朝買いものに行った。 アパートの駐車場に入るため、車のスピードを落とした。 その時アパートの隣の歩道に1匹の鳥が死んでいるのが見えた。 死後からあまり経過していないようだ。 羽はピーンと張っているし、お腹は筋肉でぷっくりしている。まるで眠っているようだ。 しかし、くちばしから出血の跡がある。 やはり死んでいるようだ。 家に帰り、風邪でパジャマ姿のQちゃんに「鳥の死骸」のことを話した。 あのままにしておいては通行人の邪魔になる。 「ねえ、Qちゃん。 鳥の死体を歩道の脇に動かしてくれない。 埋葬はしなくても、鳥の死骸はいつか自然と土に埋もれていくからさ」 「ななちゃんは優しいな」とQちゃんはニコニコしているが、何度頼んでも「NO」と言い張った。 最後にQちゃんが「It's not gonna happen.」といった時、私は決意した。 歩道に出て、もう1度死体と向き合った。 死体を転がす度に、傷みを伴う顔つきで、 「うっ」、 「いっ」、 「やっ」、 と声にならない声をあげた。 鳥の死骸を歩道の脇に移動した。 その後ベビーカートを引いた夫婦が歩道を歩いて行った。 鳥の死体には気付いていない。 土曜の朝に道端の真中に放置されている鳥の死骸など、誰も見たくはない。私がしなくても「誰かが同じようなこと」をしていただろう。 アパートに戻ってQちゃんに報告した。 「良いことをしたね」とQちゃんが褒めてくれた。 ちょっぴり嬉しかった。

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