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観戦記の更新が滞っているので、後にしようと思っていたのですが、胸に溜めたままの状態がなんだかしんどくなってきたので書きます。
今回の新潟→大宮→所沢シリーズ、選手にはまったく及ばないものの、ファンもなかなかハードでした。 いつもの所沢に戻っての試合も激戦になりました。 その試合のさなか、信二が藤田投手から頭部に死球を受け、担架で運ばれるという事件が起こりました。 藤田投手は直ちに危険球退場となり、乱闘という表現には程遠いものの、その直後の険悪なムードはやはり避けられず、この後は警告試合となりました。 この一件で藤田投手のブログが荒らされていることを知り、とても悲しく、やるせない気持ちになりました。 わたしがこの事件を現場で見届けた者として言えることは、とても怖かった・・・ということです。 藤田投手の速球が信二の頭に直撃した瞬間、思わず「あっ・・・」と声を上げてしまいました。 倒れこみ、ぴくりとも動かない信二の姿を見ていたら、体がだんだん震え出し、言いようのない不安が胸からあふれ出し、ただただ怖かったんです。 危険球退場のシーンを生で見たのは初めてでしたが、テレビで見たときとは違い、すべてが生々しくて、とにかく怖かった。 もしもこのまま信二が起き上がれなかったら、野球ができなくなってしまったら、そして考えたくなかったけど・・・万が一生命の危険にさらされたら、次から次へと考えるのも恐ろしいことが頭の中を駆け巡りました。 大袈裟だと嘲笑われるかもしれませんが、現場はそれほど緊迫した雰囲気だったんです。 藤田投手に対して怒りを覚えることは不思議にありませんでした。 ただただ信二が心配でそんな余裕がなかったということもあると思いますが、藤田投手の人柄や試合の状況からして、故意でないことは明らかだったからです。 でもショックはショックです。 「藤田投手の態度に謝罪の気持ちが出ていなかった」などとコメントしている人も見かけました。 わたしは信二ばかり見ていたので、藤田投手の表情はまったく見ていません。 でも、藤田投手もいろいろな意味で相当ショックを受けたことは間違いないと思います。 あの場面で死球を与えることにメリットはまったくないし、報復するべきこともなかったので、狙ったわけではないはずです。 それなのに藤田投手に対して一方的に罵詈雑言を浴びせるのは非常に恥ずべき行為だと思います。 しかし、藤田投手がミスを犯したこともまた事実です。 幸い検査の結果異常は見られず、現段階では登録も抹消されていません。 ただチームに帯同して移動はしたものの、「下を向くとふらふらする」という症状があり、翌日の試合は欠場しました。 球場入りはせず、宿舎で静養していたそうで、やはり当たった場所が場所だけに不安は残ります。 藤田投手の今回のミスによって信二の選手生命が絶たれるということはおそらくないでしょう。 しかし、信二の診断結果が出る前から、藤田投手のファンの方々の中に、藤田投手を心配するあまりの行為だとは思いますが、「わざとじゃないんだから気にしないで」「誰でもそういうことはある」「大丈夫」といった書き込みが多くあったことは非常にショックでした。 はっきり言ってそういう書き込みをした人たちは、ただただ藤田投手とライオンズが好きなだけで、対戦相手に対する敬意はもちろん、傷を負って倒れた人の無事を祈る人間として当然持つべき優しさ、野球に対する愛情といったものは何一つ持ち合わせていないのだと感じました。 最初から荒らしが目的の人たちはもちろん最低ですが、苦言を残した人の中には、こうした自分が応援する対象だけが守られればそれでいいというような、一部の独善的な書き込みに対して怒りを堪えきれずにコメントした人もいると思います。 とはいえ、大半の方々が藤田投手だけでなく信二の容態も心配してくださっていたのは救いです。 怒りのあまりに荒らしっぽいコメントを残した人も、このことを冷静に受け止めて、藤田投手本人に怒りをぶつけることは間違っているとわかってほしいですね。 ただ、多くの方が藤田投手がインコースを攻める投球ができなくなってしまうことを心配しておられましたが、被害者の信二だってそれは同じなんですよ。 信二は今季不調で、やっと調子が上がり始めたところで死球を受け、いったん登録抹消となって、戻ってきてからもなかなか調子が戻らず、最近ようやく兆しが見え始めたところでした。 信二がこの後打席で死球の恐怖をまったく感じることなく、インコースの球を果敢に打ちに行けるのか? そうできなかった場合のことを考えてみたことがあるんでしょうか。 強打者にインコース攻めは当然という風潮になっていますし、たしかにそれが必要だというのはわかります。 でも、頭部にぶつけるようなコントロールに不安がある投手にはインコース攻めをする資格はないと個人的には昔から考えています。 もちろんプロの投手も人間ですからミスはあります。 しかし、死球を出すことがあるのは避けられないにしても、頭部など危険部位に対しては取り返しのつかないことになる可能性も高いのですから、絶対にぶつけないよう、心して投げてほしいです。 今回信二が大事無かったから「よかったよかった」「もう気にすることないよ」みたいに済まされて、簡単に事件が忘れ去られてしまうのが怖いです。 気になっていましたが、藤田投手のブログに謝罪の記事がようやくアップされました。 おそらく当事者への謝罪をきちんと終わらせてから報告するつもりなんだろうと思っていましたから、謝罪が遅すぎるとかはまったく思っていません。 記事の内容も非常に誠実なものでしたし、藤田投手とは今後もいい勝負ができればと思っています。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2010/07/03 01:11:54 AM
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