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テーマ:★楽天メガネ部活動報告★(25)
カテゴリ:眼鏡のある風景
会社から出たら ひどいどしゃ降り 傘をさしたとき 携帯のメロディがなる 雨の音にかき消されそうな 携帯の 呼び出し音のオルゴール 慌てて ボタンを押して 日本語じゃない言葉で第1声 わたし達の いつもの言葉遊び わたしは激しい雨の中 傘の下で あなたの声をさがしながら 携帯を耳にあてる 「雨降ってるんだけど 傘忘れちゃって」 ときどきあなたの息が乱れる また 走ってるのね 普段も 生き方も いつも走ってる人 風邪ひかないでね 携帯も壊れないようにね そう言うと あはは と笑う 雨をよけながら 大きなDバッグを肩に食い込ませて 髪から 眼鏡から 雨を滴らせながら 走るあなたが見えるようよ わたしの傘の上の雨が 激しさを増すから わたしは自分の車に 雨宿り 「あんまり雨が激しかったから 車に逃げ込んじゃったよ」 そう言うと 「なんかずるいなぁ」 そう言って笑っている だって、あんまり雨音が激しいから 声を見失いそうだったのよ 激しい雨を 車の中から眺めて 「遣らずの雨 かぁ」 そうつぶやく 好きな人を帰らせないほどに 激しく降って 足止めする そんな雨 あなたは まだ 雨をよけながら 走っている でも あともう少しで 家につくころ 遣らずの雨も そこまでは届かなかったみたいね だって 「到着ぅ~」 携帯の向こうのあなたの声は もう家に着いてしまった じゃあ切るね 早く乾かさなきゃ 風邪ひいちゃうよ またね 愛してるよ 慌しく 切る 通話がとだえた 携帯をしばし握り締めて 窓の雨粒を見ながら あなたの眼鏡も 雨に濡れてたんだね そう思いながら 車から降りた 雨は相変わらず はげしい わたしもはやく 家のドアを開けよう お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
June 22, 2006 08:13:30 PM
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