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テーマ:そらのごきげん(271)
カテゴリ:そうさくものかき
よく、本家サイトにバトンが回ってくる。バトンは大好き。
いろんな人の意外な面がわかったり、「へぇ、そんな考え方 もあるのかぁ」なんて、ちょっとした参考になったりもする。 で、そのバトンの質問の中に「恋愛要素」的な質問が入って くることがよく、ある。 何の臆面も躊躇もなくこたえてしまうので「珍回答」なんて いわれちゃいますけどね(笑) で、その内容で「告白するほう?しないほう?」なんて質問 があったりします。女の子だったらねぇ、黙って待ってるほ うが奥ゆかしくてかわいいのかもなぁ、なんて思いながらも 「言わなきゃ伝わんないべ」なんて書き込みしちゃいます(笑) まぁねぇ、こっそり片思い。それもまたひとつの恋の醍醐味 でもあるわけですけど、もうねぇ、あるときを境にやめちゃ いました。 むかーしね、好きだった人がいたんですよ。むかーしね。で、 お互いいい感じになって、周りからも盛り上げられちゃって、 これからいろんな事がはじまるなぁ。そう思ったときに、い なくなっちゃった。そのコ。 あ、逃げたとかじゃないんですよ(笑) 存在がなくなっちゃったんです。世界中から。 空気になっちゃった。 呆然としちゃいましたね。だって、これからしたいことや言 いたいこと、一緒に見たいもの、食べたいもの、行きたいと こ、してあげたいこともあったし、話したいこと、伝えたい ことがあんなに、こんなにいっぱいあったのに、どれも出来 なかったし伝えられなかった。そのコもシャイなコだったか ら「好きだ」も「愛してる」もお互い口にだしたこともなく、 「そのうち言えるから」「今度言おう」そう思ってるうちに そのコは空気になった。 後悔したなぁ。あれほど後悔したことはなかったなぁ。言っ とけばよかった。スタートのピストルの「パーン」って音が 鳴る前に、フライングでも、冗談みたいにでも言っておけば よかった。たとえそれが一方通行であっても、笑い飛ばされ ても、言っておけば、その時点からもっと違う気持ちでちゃ んと想いを伝えられたのになぁ。 でも、もうそのときは遅く、伝える機会はないままにたくさ んの想いと後悔の気持ちを心の倉庫に無理やりギュウギュウ に押し込んで無理やり鍵をかけた。そしてそのとき、心に決 めたのが「想いは必ず伝えよう」と。 思いを胸に、ただ黙したままでいても、誰も気がつかない。 あんなに心をとろかせる味や香りの桃や苺だって、ラップで くるんでしまえば、味も香りも誰も気がつかない。だれもそ の美味に気づかないまま朽ちてゆくのはしのびない。私はあ えてラップをかけずにいようと思う。できるだけおいしいと きにするすると皮を剥き、程よい大きさにカットして、その 心と言う果物に見合った器に入れて両手で笑顔とともに 「どうぞ。よかったら食べてね」 甘い、いい香りがする新鮮な気持ちを差し出したい。 躊躇はしない。拒まれた時は「口に合わないんだな」と思う し、それはそれで仕方がない。人それぞれ好き嫌いってもの もある。相手を非難もしないしうらむわけでもない。口に合 わなかったんだねぇ、なんて頭をかきながらお皿をさげるし かない。後悔もしない。 腐ったりしなびたりする前に食卓にのぼったことに意味があ るからだ。「在る」ことを伝えないと誰にもわからない。知 られない。 誰にも食べてもらえない果物なんて、意味がない。腐らない だけならただの蝋細工のほうがましだ。 だから、今の私は好きなコには躊躇なく伝える 剥いたばかりの新鮮な気持ちを 愛してる 大好き 思ったときに必ず口にだして迷わず言うのだ。 一点のにごりも、迷いもなく。まっすぐに。 たとえ、何かの拍子に、いつ自分が空気になってしまっても 思いは伝わっていて欲しいから。 だから、今の私は毎日、空を見上げながら 愛してる 大好き 空に、想いは伝わってるかな お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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