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テーマ:☆詩を書きましょう☆(8463)
カテゴリ:眼鏡のある風景
明るい日差しの 店の席に 一人座って 今さっき 選んできたばかりの 本を読む 目は 本の文字に落としながら 視界の端の 人の気配に 時折顔を上げながら 別に誰を待つわけでもないよ 自分の心に言い訳 「遅くなるかもしれないから あまり待つようだったら帰ってていいから」 さっき来たメール もう2回見た あなたなんか待ってないもの 私は本が読みたいだけで 時間をつぶして ぼんやりしたいだけ 時が過ぎて 本は もう半分読んだ 時計は見ないから どのくらい経ったかはわかんない 私が時計をしないのは 時間に縛られるのが いやだから 「待つ」ことが 好きなわけでも 嫌いなわけでもない しいて言えば 私がしたいようにしてるだけ 時間を気にして 待つんじゃなくて 私が好きなように 時間を過ごしてるだけ もう少ししたら どこかに行こうかな また本屋でもいいかもしれない そんなことを思って ふと 外に目を移すと 横断歩道の向こう 風のように走る 光る眼鏡と 見覚えのあるシャツ 帰ってていいよっていいながら もう誰も いないはずの店に 駆けてくる人 そんなとこが 好きなんだよ 今さっき 買ったばかりの飲み物 まだ 手を付けてないから あなたが 入ってきたら 譲ることにしよう 「待った?」なんて 聞かないでね 私はただ 本を読んで 時間を過ごしていただけ 「ううん 別に」って 笑うしかないから お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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