涙ぐみそうな瞳に
夕空を映して
君を想い
また 瞳を閉じる
愛し過ぎて
その想いの深さに
きれいなままではいられない
そんな日もある
柔らかく潤んで
熱を帯びて膨らんだ心に
沈みゆくほど
強くつき立てる指
紅蓮の夕空
狂おしい熱い吐息に
しどけない姿
抱きしめる強い腕に沿って
しなる肢体
夕日と同じ速度で
色と形をを変えながら
進みゆく
秋の深さを憂うように
声を殺しながら
移る彩り
君とわたしの
すべての色を
織り重ねて
やがてしずかに
風に虫の音
いつものように
そよぐ秋風
まだ火照る胸に
この空を
そっと落とす
暮れ待ちの丘
想いの焔
消えることなく
確かに
この胸の奥に