Laub🍃

2018/01/03(水)02:00

今日の生き残り   /実験動物パロ直+暴君会話文SS

🔗少プリ(407)

【タジマ=ウィンター実験室】 【2×××年×月×日01時23分】 【014番と070番の会話】 【資料分類:鎮圧前】 …ザー… 「なあ、お前も死にたい?」 「……」 「おいおい口くらい利いてくれよ~、俺ら、国の『上』の機関にめでたく見染められた奴同士じゃねえか。他の奴らと違ってお前はまだ話せるだろ?」 「……質問の意図を図りかねる」 「えぇ~、お前確か『人工の天才』だろ?察し悪いな~、あっ、記憶力は良くても対人能力感応能力言語能力は未発達とか退化しちまったとかいうやつか」 「そういう奴らと一緒にするな。むしろ言語能力が未発達なのは君の方だろう。認識能力も下がっているようだ、今の僕も君も人ではないのだから」 「ひっでぇなあ。ま、いーよ。俺今機嫌いいから。俺もお前も身体だの頭だのを弄られてんだから、お優しい暴君様が狂い出す前に殺してやろうって提案してんだけど。せっかくまともにお話出来る同士なんだから話くらいしてくんねえ?」 「折角普段は無能の振りをする器用さがあり、自分の檻を抜け出す能力があり、後先考えないで抜け出せる馬鹿さを持ち、恐らく人質も身内も居ないからこそ発揮できる無謀さを持ち合わせているのに逃亡はしないんだな」 「はぁ!?居ます~~身内くらい居ます~でもあの人達は俺が逃げ出そうと政府から追手がかかろうとも大丈夫だし」 「…それは頼もしいな」 「お前も見た所貧弱ではあるけど悪知恵働きそうじゃねえか」 「貧弱は余計だ。…そうだな、悪知恵については僕の胆力とこの頭脳を見抜けたからこその発言だと受け取っておこう…それで、どうして逃亡はしないんだ。この籠の中で、玩具を弄ぶ幼児のような人生を送り再び拘束されるより君のようなタイプは自由を求めるものではないか」 「……えー、070番逃げてえの?ここから」 「……何も外に混乱を齎さず、身内に手が伸びる前に戻ればそれぐらいはお目こぼしをされるだろうと言っている。幸い僕達は尊重されている方だ、古株だ。上も無碍には扱わないだろう」 「うっわ遅れてきた反抗期?」 「よくそんな言葉を知っていたな」 「外から来る奴らの話聞いてっからな」 「君の前でよくそんな話を出来るものだ」 「ははっ、面白い冗談だな。俺は相部屋の奴いねえよ、皆泣いて逃げちまった。全員二つ隣の部屋。俺地獄耳だから、そこらじゅうの壁ぐらいは通して聞こえんだ」 「……噂に聞く通り、正しく化け物だな。014番」 「勿論お前の能力も、恵恵~ってうるせえ声も聞こえてる」 「貴様……」 「ははっ、怒んなよ70……っと、じゃあこれはそろそろ消しとかねえとな」 「本当に余裕だな貴様」 「当たり前だろ?だってこれを聴く頃にはー…」 ザー… 【備考:何らかの手段で通信機器の情報が遅れていた模様】 【備考:鎮圧中このデータを利用し対象の捕獲及び取り扱いに活かすこと】 【備考:本施設の実験動物は人間とは別の生き物であり、このデータにおいてはたまたま実験の成果により声帯と脳の一部が人間に似た発声を行っていることを強く認識すること】

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