2024/04/14(日)17:37
映画「きさらぎ駅」感想(ネタバレ)
あらすじ:
騙したつもりが騙されて
強くてニューゲームを他の人のセーブデータでやるとこうなるんだね、というお話でした。
個人的には初めの周回で「こうすればいいのに~~~~じれってぇなぁ~~~~」という気持ちになっていた所(運転代わるなど)をこうするとこうなる、とネタ晴らししてもらえたので気持ちよかったです。
こうするとこうなるの例:
・運転手を代わる→運転手が追いかけてくる。そして瞬間移動して運転席に座る。もし運転席に座ったままなら膝の上に乗った状態になる(もしくは合体バグ…?)
なお、車は途中で何故か動かなくなり、運転席のシートベルトはなかなかいざという時に外れないものとする。
・DQNと接触バグ老人を対消滅させる→老人は消滅させられるが、DQNは再度沸く
・少し広めの広場に出る→脱落者全員で囲んでくる
・閉鎖空間に閉じこもる→閉鎖空間ごとやられるしクリーチャーだけ壁抜けしてくるので詰む
ここからエンディングネタバレ↓
エンディングとエンドロール後の展開について少し思うところありました。
・何故七年後なのか?
・リセットされた世界でリセット春奈はどうするのか
・記憶リセマラは救いなのか?
・人間関係の変化もリセットされてしまうのが悲しい
・メンバーの入れ替わりがない=新入りなしor新入りも先生と同じような結末を送った
・一人ずつしか脱出できないけど、複数人が一緒に来ることは出来るシステム
・考えようによっては寿命を延長する手段なのでは?
・最後の写真が謎すぎる
●何故七年後なのか?
可能性A:「先生」は、七年間ずっときさらぎ駅の中に閉じ込められていた。
そしてその間、先生を光の扉に送るような人は現れなかった。(きさらぎ駅リセットが発生していたかどうかは謎)
ようやく現れたのが初めてきさらぎ駅に迷い込んだ明日香ちゃん。
明日香ちゃんが送ってくれたからやっと先生は帰れた。
可能性B:「先生」は、はじめてきさらぎ駅に迷い込んだ回で脱出できた。だが時空のゆがみが発生して7年後に転送されてしまった。
理由が可能性Aだとすると、最後にニヤリと笑う先生にも絶望する…もしくは誰かを先に行かせる終わりがあったのかもと思うことができます。
●リセットされた世界でリセット春奈はどうするのか
「3人組と女子高生とサラリーマン」というメンツは変わらないにしても、名前が変わっているのだからメンバー入れ替わりには気付くはずです。先に誰かが女子高生を助けてくれていたと認識したらどうするのでしょう?
また同じように人を助けつつ、そして最後には自分だけ助かろうとするのでしょうか。
それとも、誰かを助ける為に自分から扉へ飛び込むのでしょうか。
重傷を負って、誰かに背中を押されて先に扉へ入るのでしょうか。
……余程のことがないと、「爆発する扉」には飛び込めないでしょうね。
嫌がりながら重傷を負って扉に入れられて、元の世界に帰れた場合。
「あんのクソ先公がァ~~~~!!!!騙しやがったな!!!(# ゚Д゚)」となりつつも、自分を助けてくれた誰かを助けたいと思う、そしてそのためには誰かを行かせることを考えて…という展開も考えられますね。自分を助けてくれたのが新たに来た女子高生なら、「先生」に行ってもらおう、と考えるかもしれません。
まぁ同じタイミングで複数人飛び込めば通してくれるシステムなら複数人助かるのですが…
●記憶リセマラは救いなのか?
恐らくこのままだと春奈さんは延々と
「光の扉に誰かを行かせたら、その扉は爆発し、生き残りが帰還できる」
と信じ込んだまま、ループを繰り返すのでしょう。
彼女は少しだけ自業自得かつ、新しく来た人にとってはムーブだけは「親切なアドバイザー」として記憶に残るはずなのですが、少し哀れでもあります。
何度も「なんでよーッッッ!!!」を繰り返すかと思うと……
それまでは見捨てたことはあるとはいえ曲がりなりにもヒーローだったのに…
でも、リセットされた瞬間はいつもスッキリサッパリこれからヒーローになるぞ!!!気分なのですよね。そして最後の瞬間までは、これで勝った、という気分でいられる。
これは救いなのか否か。
●人間関係の変化もリセットされてしまうのが悲しい
パワハラモラハラ翔太が居なくなった後、いい感じになっていた美紀と大輔。
オイオイと思いつつ、なんだかんだラストには応援したくなっていたのですが…
このまま翔太だけ置いて美紀と大輔と新たに来た人3人で手を繋いで帰ろうぜ!!!
●メンバーの入れ替わりがない=新人が居ないor新しく来た人とも同じような結末を辿った
一緒に見た人が言っていた言葉が気にかかりました。
「……リセットされたってことは、この女の子も同じようなループを新しい人が来るたびに繰り返してた、ってコト?」「なるほど」
明日香ちゃん、何度ももしかしたら、誰かを先に光る扉に行かせて残っていた可能性があるんですよね。やっぱりいい子。
●一人ずつしか脱出できないけど、複数人が一緒に来ることは出来るシステム
これが地味に厄介かつ謎ですね…
光る扉、探せばもしかしたら他にもあるのかもしれませんが、限られた交通手段でかつ一定時間毎にモンスターが湧いてくる場所ではなかなか難しいのかもしれません。
そして回によっては脱出人数ゼロということもありうるわけで。
とすると、若者3人組のように複数人で異世界へようこそする人が何組も居れば…
このままでは満員☆きさらぎ駅行き電車 が発生してしまうのではないでしょうか。
そう考えるときさらぎ駅居残り組が5人って結構少ない気がしてきました。
●考えようによっては寿命を延長する手段なのでは?
迷い込んだ人を助けるために、正しい手順を知っているDクラスもとい死を覚悟していて何かを償いたい人、もしくは現実世界から逃げてヒーローとして暮らしたい人が行くっていう手段もあるのかなぁと思います。そういう気持ちの死刑囚に行ってもらうって手はないのかな。
もしくはリセットされる世界で怪物に殺されるまで好き勝手したい(巻き込まれた被害者を殺しまわるなど)人とかね。
もしもきさらぎ駅居残り組全員が事情を知っている人と入れ替わったらどんな攻略が始まるのか楽しみです。
●最後の写真が謎すぎる
先生が捨てた資料は春奈さんのですが、他の壁に貼っている資料は何なのでしょうか?
他にもきさらぎ駅居残り組との入れ替わり候補を探しているのでしょうか…
●叔母って誰?
最後に出てきた、新たな登場人物の女子高生。彼女にきさらぎ駅への行き方を教えてくれたという叔母とは誰なのでしょうか。
先生なのか、それとも春奈さんに助けられた女子高生明日香ちゃんなのか。それとも他の誰かなのか。
そして、女子高生にはきちんと脱出手段を教えているのか…?
気になるところです。
もし明日香ちゃんが、「あの時一緒に光る扉を抜けていたら二人とも助かったのかもしれない」と思いながら、姪に頼んだという形だったら嬉しいのですが…。
とにかく次回作が楽しみです。