Home town～今日は何を作ろうかな～

事務用品のカタログを置いていたら、それを眺めていた長男が絶叫した。

「これ欲しー！！買って買って。お願いします。」

レジ5万円強也。バカ言っちゃいかん。

「絶対欲しいんだよ。じゃあさ、野球で勝ち進んだら買ってくれる？」

「ムリ。」

「え～。だって全国大会だよ。」

「あのねえ。いくらご褒美ったって、
買える値段には限度ってものがあるの。
5万円なんてどんなに勝ったって出せません！
5万あったらあんたの部屋の壊れたエアコン直せるっちゅうの。
しかし、なんでそんなもんが欲しいのよ。」

「だってこれレシートが出てくるんだよ。面白そうだと思わない？」

「レシートだってコストかかるのよ。それ一杯になったらスペア買わなきゃ
なんないでしょ。一体いくら必要になるの。」

「ちぇ、わかりましたよ。じゃあ、これは？」

指差したのは、小銭計算機。

「これにざーっと入れたら、あっという間にいくらになるか計算してくれるんだよ。
すげー、便利だと思わない？」

・・・。

「とっても大切なこと忘れてるよ。あんたそんなざーっとなるくらい
小銭持ってんの？」

「あ、そうだった。」

付き合いきれん。

「じゃ、これ！これは便利だよ。偽札判定ペン。380円だし、これなら買えるでしょ？」

そんなもんまで売ってんのか！
これで偽札に書くと茶色になるらしい。本物だと透明。

「って本物なのに茶色が付いちゃったらどうすんの。
偽札判定されたら困るっちゅうの。」

「だから普通の紙で試すの。そうしたら全部茶色になるでしょ。」

意味わからん。

「偽札判定も何もないじゃん。普通の茶色いペンじゃだめなの？」

「これもだめかー。」

当たり前。

「レジ欲しいならキティちゃん付いてるおもちゃ買ってあげるよ。」

「いらねーし。本物じゃないと意味ないんだよ。」

「どうしても本物使いたいなら、将来お店に勤めれば？」

「そっか、その手があったか！」

本気か！？