2011/04/21(木)01:18
最後通告
日付が変わったので一昨日になるが、
夜にある駅から電話が入り、夫の名前を確認された。
あー、また定期でも落としたのか!と思ったら、
「転んで怪我されて出血がひどいので救急搬送して良いですか?」だった。
え?
「…本人は何て言ってます?」
「帰れるから大丈夫です、と言い張られています。
でも口の中が切れているみたいですし、お酒に酔われているので・・・」
やはり。ここ数年飲み方が全くセーブできておらず、
酩酊状態で帰ってきては、翌日全く記憶がないとか、
ひどい時には青タンを顔に作って帰ったり、階段で転んだとか、
家の備品をふらついて破壊しただとか、いろいろやらかすので、
その都度飲み方については忠告してきたのだけど、
本人はどこ吹く風で私の言うことなど聞く耳を持たなかった。
数日前も普段ならあり得ないことをしていたもんだから、翌日に
「そんな飲み方してたら、親父狩りにあったっておかしくないし、
ホームから落ちたりいつかひどい目に合うことになるんだから、
酒に弱い自分を自覚して、いい加減に自分で飲む量を調節したらどうなの?」
と注意したばかりだった。
そんなわけで、今回怪我をしたのは自業自得。
放っておいて下さい、と言いたいのは山々だけど、
酩酊で帰る途中にまた転んだら困ると、申し訳ないが救急車をお願いすることにした。
搬送先が決まったら連絡をくれるというのでしばらく自宅で待っていた。
ここで世の中の奥様方は、とっても心配していてもたってもいられないくらい
なのだろうと思うが、夫がどんな状態なのかもわからないのに
怒りしか湧いてこなかった。
病院に着いたのが0時前。夫を見た瞬間、
「何やってんの!」
と怒ったのは長男だった。(長男もついて来ていた)
見た感じ、口の周りは出血でひどかったが、もう止まっていたし、
あとはすりむいているくらいで、全くの軽症。
駅員から、救急隊員から、病院から、一体どれだけの人に迷惑をかけたのか
この酔っ払いは。
という感情は長男も同じだったらしい。
長男はもう寝ようと思っていたところで病院に来た。
私もその日は朝から仕事で帰宅して、疲れてうとうとしていたところに、
この騒動で遠くの病院まで行かねばならずへロヘロになっていて、
何度二人して「勘弁してよ。」とつぶやいたか。そして帰宅は午前1時半。
病院から帰宅する間は借りてきた猫のようにおとなしく、
「もうお酒は辞めます。」と反省したかに見えた夫だったので、
その日あれこれ言っても覚えてないだろうし、説教は翌日に持ち越すことにした。
朝は気分も悪いので、だんまりを決めて仕事を終えて帰宅していざ総括しようとしたら、
すっかり開き直ってしまったかのような態度に呆れる。
「明後日飲み会なんだよなあ。」
辞めると言ったことも覚えていないらしい。
長男が見かねて言う。
「これは神様からの最後通告だったんだよ。
本当ならホームで転落を違う場所にしといてやったって言われたみたいなものだからね。
今後は死ぬよ。」
全くその通り。
救急外来は、酔っ払いのためにあるんじゃない。
軽症の夫が搬送された分、搬送を断られた人がいたかもしれないのだ。
それほどの迷惑をかけたら、次はないことくらい肝に
銘じられるヤツじゃないから今回の騒動。
人的被害が一番困りものだが、
治療費やら移動のタクシー代やら血でダメになったスーツに鞄、
我が家の被害総額も相当なものだ。
酔っ払いはろくなもんじゃない。