コミュニケーションファクトリー　～演出工房～

今朝、出勤途中、地下鉄が急に止まった・・・

車内放送が流れ、人身事故のためしばらく停車するとのこと、

となりの知らないおばちゃんが、声をかけてきた、

「自殺かなあ、最近多いなあ、いややいやや」

今年になってから通勤の地下鉄で、こういった車内放送を聞くの

はもう３回目・・・・・

「死ぬ気になったらなんでもできるのになあ」

おばちゃんは、小声で独り言を言った。

ほんまにそうなんやろうか・・・死ぬ気になったらってよくいうけ

ど自殺する人はみんな、死ぬ気になって死んでるんやろうか・・・

そんなことが頭をよぎった。

止った地下鉄の中には、様々な人たちの顔、サラリーマン、老人

おばちゃん、若い女性・・・・・

それぞれみんな悩みや、苦しい事を抱えて生きているんやな・・・

そんなこと、知る由もないけど、

年間に３万人も自殺してると考えたら、この中の何人かは、もしか

すると自殺を考えている人もいるんかも知れん。

これから死にますって顔に書いてあったら、僕はどんな言葉をかけ

てあげることが出来るんやろう・・・・・

力になることはできるんやろうか・・・

昔、読んだ本に、病気の６０パーセントはストレスが原因であると

書いてあった事を思い出した・・

ストレスによる、暴飲暴食、睡眠不足、そんなことを含めると、

病気の原因のほとんどは、精神的なものからくるらしい。

平和な時代、空襲やミサイルが降ってくるわけじゃない、

都会にいて、猛獣が我々の命を狙っているなんてことはないけど、

僕たちはジャングルの中でサバイバルを続けているくらい、

過酷な状況の中で生きているのかもしれない。

このジャングルの中で傷ついた仲間を背負って歩く事なんて出来る

んやろうか・・・・・・

地下鉄はは動き出した。

いつもの駅で降りると、そこにはいつもの風景。

足早にビジネスマンたちはストレス社会の中に消えていく・・・

「気楽に行こうな、小さい事は気にせんとこう」

知らん人たちの背中に、ついそんな声をかけたくなった。