映画日記1

映画日記1



「ムーランルージュ」 2003/05/09(金)
ニコール・キッドマンにはあんまり興味ないので見る予定なかったんですが、 昨日「CHICAGO」を見てあまりに面白かったので、なんとなく 「関連作品を」と思いまして(笑)
でも全然『関連』じゃなかった!!「歌って踊る」のカテゴリーじゃなくて、 「圧倒された」のカテゴリーに入れてしまいそうですよ(笑) だって、まるでおもちゃ箱ひっくり返したような映画!絢爛豪華! しかも構成が、前半は完全にコメディ&パロディなのに、後半がものすごい シリアスな恋愛映画!うーん、でも面白かったかも(笑)
前半は、洋楽に詳しいとよりいっそう楽しめるのです。 いきなり、ユアン・マクレガーがエルトン・ジョンの「Your Song」の 歌詞をセリフで喋りだしたかと思うと案の定歌い始めるし。 たまたま私はYour Songの歌詞全部知ってるのですぐに気付きましたが、 ほかにもキッスの歌が入ったりポール・マッカートニーの歌が入ったり、 前半はゲラゲラ笑いながら見てました。
後半は二コールの泣き顔が印象的。あれほどゴージャスな画面構成の中で アップになってもバシッと引き立つニコール、やはりスゴイ超絶美人ですね!! 付け鼻をした「めぐり合う時間たち」がとても楽しみになりました。

「ショーシャンクの空に」 2003/05/11(日)
友人に勧められて、「ショーシャンクの空に」を観ました。
今まで何となく見そびれていたんですが、友人のお勧めが無かったら、 きっと「何となく今さらなあ」と思って観る機会なかったかも?
評判どおり、良い映画ですね~!映画観ていて、「Life is a prison」という 言葉が頭の中に浮かんできました。

私ぐらいの年齢になると、いろんな意味でガンジガラメに縛られてることが 多くて、いつしか希望も夢も失ってしまいそうになるんですが、慌てては いけない、腐ってはいけない、何とか頑張って新しい人生の扉を開きたい、 という気分にさせてくれます。
友人が進めてくれた時に、 「人生に行き詰った時にはこれ」と言ってくれたのですが、本当にそうですね!!
この映画、カメラワークがとても美しい!俯瞰の絵をとても上手に使ってる と思いました。ご覧になった方ならお分かりと思いますが、ラストのブルーは とても美しい色ですね!
あらゆる出来事が淡々と進行する、私の好みの映画でした。教えてくれた友達に感謝です。


「ピアニスト」 2003/05/13(火)
○監督/ミヒャエル・ハネケ  ○主演/イザベル・ユペール
○2001年、フランス・オーストリア  ○2001年カンヌ国際映画祭三冠 
会社の近くにビデオ屋がありまして、なんと旧作が100円! 今日は会社抜け出して、ロッキーホラーショウとか、アキ・カウリスマキの 作品を借りようと思って出かけましたが両方ない!(笑)
で、「8人の女たち」でエキセントリックな演技が実に際立っていた イザベル・ユペールの評判作「ピアニスト」を借りてきて見ました。

映画の出来栄え、芸術性という点では最高です!凄い映画! ・・・なんですが、あまりに重たくて哀しい!救いがまったくない!
イザベル・ユペールが演じるのは、感情表現をなくしてしまったかのように 硬い顔をしたピアノ教師。生徒に対しても辛辣で、表情も石のように こわばってるのですが、それというのも、絶対に誰にも受け入れてもらえない、 絶対に誰からも愛されない、という秘密を持っているからなのです。
おそらくその秘密ゆえに、彼女は自分で自分を受け入れることができない、 愛することもできない。。 つまるところ、向っていく着地点は狂気と破滅しかない、という、 重苦しい愛の話しです。
物語は淡々と進行するのですが、ある事件をきっかけに、一気に狂気へ 向って突っ走っていくことになります。彼女はわずかに残された「最後の正気」 に何とかしがみつきながらピアノの教師を続けますが、ほどなく、完全に破綻 していきます。
ラストは本当に衝撃的。
ピアニストというタイトルなだけあって、それまでは音楽(ピアノ)に彩られ て物語が進行するのですが、衝撃のシーン以降は一切無音!エンドロールも 全部無音なんですよ~!
そのコントラストがあまりに哀しく、本当に怖いほどでした。

イザベル・ユペールの演技は凄いとしか言いようがなく、もう一度見れば間違い なくもっと深くその演技を味わえると思うのですが、あまりに重た過ぎて2回目 見る気にはなれません。
明日はコメディ見てスカッとします(笑)
ものすごくよくできた映画ですが、↑↑↑のような事情により、 「面白かったよ~!」と、人様にお勧めできるような映画ではありません。
本当に哀しい気分になってしまいますが、それでも良ければどうぞ、という感じかな?


「ヒューマン・ネイチュア」 2003/05/14(水)
○監督/ミシェル・ゴンドリー  ○製作/スパイク・ジョーンズ
○出演/ティム・ロビンス(ショーシャンクの空に)、パトリシア・アークエット(ロスト・ハイウェイ)、 リス・エヴァンス(ノッティングヒルの恋人)
○2002年・アメリカ
スタッフが「マルコヴィッチの穴」と同じだそうで(笑)
わはは、もうそれだけで十分面白そうなんですが、期待を裏切らない面白さでした。
ショーシャンクのティム・ロビンスがあまりによかったので今週はティム・ロビンス特集です(笑)
で、そのティム・ロビンスの役どころは、モルモットにテーブルマナーを教える研究をしている博士。 そして、「ロスト・ハイウェイ」で謎に満ちた演技してたパトリシア・アークエットの役どころは、世界で一番毛深い女。もう、身体中毛だらけメイクしちゃってます。 そして、ノッティングヒルの恋人でもヘンな役だったリス・エヴァンスは、類人猿に育てられたという設定(実はちょっと違うんだけど)。

ね?もうこれだけで、かなりいい加減で面白そうでしょ?
ものすごく馬鹿臭いことを大真面目でやっていて、ゲラゲラ安心して笑えます。
いい映画ですよ~!なにしろ教訓めいたところが何もない!(笑)
ラストシーンはワタクシ的にはかなりGOODでしたが、賛否両論ありそうです。


「オール・アバウト・マイ・マザー」 2003/05/16日(金)
○監督/ペドロ・アルモドバル
○出演/セシリア・ロス、マリサ・パレデス、ペネロペ・クルス
○1998年、スペイン
昨日は結構遅くまで仕事をしていて、家に戻ったのが12時ごろだったのですが、なぜかそれから観はじめてしまいました。
悪い評判をあまり聞かなかった映画なので楽しみにしていたのですが、いや~、面白い!素晴らしい作品ですね。
登場人物がそれぞれ、大変な問題を抱えながらもそれを淡々と受け入れて、基本的に前を向いて淡々と生きて行く、という姿に感動でした。
とくに主人公、人生の悲しみに翻弄されてしまうと言ってもいいと思うんですが、必要以上に悲劇ぶるところもなく、かといってもちろん必要以上に強いわけでもなく、悲しみを抱えながらも人生をありのままに受け入れて生きていくという、かなり難しい役どころを見事に演じきっていたと思います。アルゼンチンのトップ女優さんだそうですね。
「ピアニスト」よりよほど感動的、とても好みの映画でした。
あとひとつ、ものすごく色彩がポップでキレイな映画ですね~!画面のコントラストがとても明るくて、当然演出上強く意識していると思うのですが、隠し味としてとてもよく効いていたと思います。
スペイン語って、ものすごく早口に喋ってるように聞こえるのは私だけ??(笑)アレが普通のスピードなの???コロコロと良く転がる言語ですね~(笑)

「エニグマ」 2003/05/24(土)
○監督/マイケル・アプテッド
○cast/ダグレイ・スコット、ケイト・ウインスレット、サフロン・バロウズ、ジェレミー・ノーザム
○2003年(?)、イギリス(?)
今日の夜なにげなくテレビを見てたら、たけしの「こんなはずでは!!」という番組にエニグマが出てましたね。「エニグマ」というのは、第二次世界大戦にナチス・ドイツが生み出した、暗号史上にその名を残す暗号システム(&機械)で、どう転んでも解読は絶対に不可能、とまで言われた歴史的な暗号機らしいです。 本でその仕組み読みましたが、確かに凄い!
で、映画「エニグマ」ですが、、、この映画を見るならば、下記のご注意をご覧になってからの方がいいかも??(笑)

☆ご注意(1)
暗号機「エニグマ」によほど興味がある場合は、この映画を見ましょう。
☆ご注意(2)
主演のダグレイ・スコットによほど興味がある場合は、見ましょう♪
☆ご注意(3)
ケイト・ウインスレットによほど興味がある場合は、見ましょう。
☆ご注意(4)
ジェレミー・ノーザムによほど興味がある場合は、見ましょう。この人、ゴスフォード・パークに出てたらしいけど記憶にないなー?(笑)でも見たことある人だった(笑)

以上のご注意を守った上でご覧になると、案外楽しいかもです。
全体の筋は後で考えると非常に簡単なんですが、プロットが必要以上に複雑で、ついて行くのに少し骨が折れました。エニグマについてかなり予備知識持ってたので、ワタクシ的には面白かったですが、映画としてはやや地味めかも??
後半になって脚本が「一言でいろんな真実を推測しなきゃいけない」ってのが多くて、少し戸惑いました。
もうちょっと「暗号解読」の苦労に焦点をあててほしかったのですが、映画ではやはり難しいかなー?

新潮社から出てる、サイモン・シンという人の書いた本「暗号解読」は最高ですよ♪本読むのがお好きな人にはぜひお勧め!


「リトル・ダンサー」 2003/05/26(月)
○監督/スティーブン・ダルドリー
○cast/ジェイミー・ベル、ジュリー・ウォルターズ、ゲイリー・ルイス、アダム・クーパー
○2000年・イギリス
この土日はナンダカンダでちょっとした用事が重なって、やや忙しく過ごしてまして、結局ビデオ屋に行けないままでした。「モンティ・パイソン」「ファーゴ」「ピアノ・レッスン」その他見たい映画がたくさんあるんですが、まっ、人生、先は(たぶん)長いし、ゆっくり慌てずまいりましょう。
どっちみち、今週は日曜日に「日本ダービー」があるので、あらかじめ、1週間「競馬な人」確定なんです(笑)。なので、今週は「今までに見た映画」の中で印象に残っているものを少しずつ書いていきたいと思います。

「リトル・ダンサー」は、今良くも悪くもいろいろ話題になってる「巡り合う次官たち」じゃない「時間たち」(笑)の監督さんの、初の長編作品です。次官たちは賛否両論らしいですが、「リトル・ダンサー」は、ワタクシ的には★★★★☆ぐらい星をあげたい作品ですね~!!とてもいい映画でした。小さな男の子が、自分の心の中から聞こえてくる声の命ずるまま、周りの大反対や偏見や意地悪を押しのけて、なんとバレエダンサーを目指す、というオハナシ。生きて行く勇気と元気を少し分けてもらえる感じがします。
今の世の中、「本当にやりたいこと」がなかなか見つけにくい仕組みになってしまっていますが、運良く「やりたいこと」に出会えた人はとても幸せですし、さらに運良く「そっちのほうに向かって行く」人生を歩める人は、もっともっと素晴らしい!

やはり、プロセスこそが人生だなあ、とこの年になるといっそう強く感じるデスよ。いくつになっても、「俺は何になりたかったんだっけ?」という問いかけを絶対に忘れずに生きて生きたいなあと思いましたよ。
ところでイギリスの映画って、映像がすごくキレイですよね~!風景とか街並みの使い方が、とても上手なんでしょうね、きっと。少年が街の中で踊るシーンは秀逸です。


「交渉人」 2003/05/29(木)
○監督/F・ゲイリー・グレイ
○cast/サミュエル・L・ジャクソン、ケビン・スペイシー  ○1998年、アメリカ
もう2年ぐらい前に見たんだったかな?
これを劇場公開で見た友達に、「どんな映画だった?」と聞いたところ、「お互いに交渉する映画でした」(笑)
その答えを聞いて「そく・却下」、劇場では見なかったんですが、ビデオで見てみると意外に緊迫感たっぷりで、普通以上には面白かった!
なんにでも出てるサミュエル・L・ジャクソンですが、彼の出る映画で、唯一ほかとしっかり区別して覚えてられる映画かもしれません(笑)
ケビン・スペイシーがオッサンのくせにやたらかっこいいので(笑)、俳優ってすごいもんだなあと思いましたね~。
でも本当に「お互いに交渉する映画」でしたよ(笑)

ちなみに私は「交渉人」というタイトルを耳で聞いただけで、なぜだか「公証人」という映画だと思ってたんです。なんかパトリス・ルコント系の映画かなーとか、「お互いに公証しあうって、きっと何も起こらない映画だな」とか、まったく見当違いのことを考えていたので見たときはけっこう衝撃的でした。
そもそもタイトルが「交渉人」だとは!!(笑)原題のネゴシエーターのほうがいいんじゃないの???
と、映画本編にほとんど関係のない話になってしまいました^^



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