バートン・フィンクで滑って以来食わず嫌いだったコーエンブラザーズにとうとう挑戦してみましたが、いや~、実に面白かった!!
こういう映画を見ると、アメリカのショウビズの底力をまざまざと実感しちゃいますね~!
この映画は演出も脚本もカメラワークも全部いいんですが、なにがすごいかと言うと、この映画、キャスティングがバツグンと思いません???
フランシス・マクドーマンドの普通っぽさと、ブシェーーーミのちょっと壊れかけ、そしてどう見てもチンパンジーのあの人ウィリアム・H・メイシー、この配役があまりにぴたっとはまってて、スバラシ!
しかもみんな、他の映画にもがんがんでまくってるのに、そういう匂いがついてないでこの映画のキャストになりきってるもんなー。そのあたりが地味にスゴイんじゃないでしょうか、この映画。
特に光ってたのは、やっぱし、
ブ、シェーーーーーーミ!!!!
君は素晴らしい~!あんなに上手にあごを撃たれる演技をした役者さんを俺は他に見たことないよ(笑)
真っ白な雪景色、引きの画面がものすごく印象的で、画面の構成が憎いばかりに上手なのね~!札幌人はあの寒々しさ、実感として知ってるだけによけい哀しさが伝わってくるですよ。
ところでこの映画が「単なる殺人事件の記録」じゃなくて「面白い映画!」として成り立ってるのは、やはりフランシス・マクドーマンド演じる妊娠中の女刑事の普通っぽさなんでしょうね~!あの人は、きっちり生活してるもんな。生活も描かれてるしね。警官はあくまでも「お仕事」。
そのあたりの、「殺人事件」という非日常と、普通の「日常」のバランスが絶妙と思いました。だから人間の哀しさが伝わってくるんだねきっと。あれで殺人事件の記録だけになると陰惨な印象しか残らないもんね。
でも、仲のいい友達とも話してたんだけど、あの日系人とのカフェでの会話のシーン、あれっているのかな??????(笑)
やっぱ、いまいちあそこだけビミョーだなー(笑)
あともうひとつ、こんなに登場人物が「ヤァ!ヤァ!」言う映画は初めてだ(笑)
マグノリアが「Fuck You!!!」最多映画だとしたら、ファーゴは「Yeah!Yeah!」最多映画だねきっと(笑)
|