直子の直筆

2005/11/18(金)17:53

死んだ息子のこと(1)

先に逝った長男(14)

8年前の夏休み、大好きなスイミングスクールの送迎バスに乗るため、自宅を出て10分もしない交差点で、信号無視のトラックにひかれて亡くなった長男。 小学2年生、8歳だった。 その日、いつもなら仕事で外出しているのに、急に予定が変わり自宅にいて、事故現場の前にあるドラッグストアの店長さんから、「もしかして、おたくの息子さんじゃ・・・」と電話があり、あわてて夫とかけつけると、そこには間違いなく息子が横たわる姿があった。 大勢の人に囲まれ、看護師だったという女性が心臓マッサージをしてくださっていたが、ひと目見て”あ~、ダメだ・・・”と、すぐにわかった。 息子の体をさすりながら、半狂乱になっている私の前に駆け寄って来て、頭を下げる男の人がいた。 「すみませんでした!!」 まだ20歳そこそこの、トラックの運転手だった。 「”すみません!!”じゃないわよ   どうしてくれんのよ!!」 そう言ったあとの記憶は、ほとんどない。 命とは、こんなにも呆気ないものなのか。 ”死んだら終わり”なら、生きていること自体、なんてアホらしいんだ。 幸せが、こんなにも簡単に壊れてしまうのに、努力する意味ってあるのか? 一体、なんのために生きてるんだ? 幸せのために生きているなら、その”幸せ”って何だ? 心理学、宗教、経済、科学・・・あらゆるジャンルの本を読み漁る日々が始まった。

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