カテゴリ:ばば選手の歴史
その半生を振り返る【ばば選手外伝☆】第7話は、社会人となったばば選手の転機となるひとつの運命的な出会いをご紹介します。 舞台はばばせいいち青年の26歳の夏。これまでいくつもの職業を転々とし、同時に全国のいろんなところに点在していたばば青年。 ときには大手自動車メーカーの派遣工場作業員として、ときには山奥の工事現場に派遣職人として、ときにはいわくつきの怪しげなマッサージ屋さんのアルバイトとして、ときには無職となり2ヶ月もの間を水だけで過ごしたりし…波乱に満ちた行き当たりばったりな生活を送るばば青年。自身いわく「自分の服のにおいを嗅いで気絶しそうになりました。」というほどのすさんだ生活が、とある仕事に就いたことにより一変します。 その夏、ばば青年は地元のY市に帰郷。そこで実家の家業の家事手伝いをしていたのですが、自分の小遣いくらいは稼がねばと、そのY市の某リラクゼーション施設にあるプール監視員として雇用されます。 そのプールは夏季限定でオープンしている屋外プールなんですが、ばば青年はアルバイト初日の点呼の際、いきなり周囲の失笑を買います。 現場責任者がアルバイト監視員ひとりひとりの点呼を行うのですが、現場責任者が「A班・ふかがわくん。」と呼んだ際、まったく関係のないばば青年が力いっぱい返事したのです(笑) そのふかがわくんもビックリの上に、絶対に聞きとり間違えそうもないこの返事に周囲は失笑に包まれたのは言うまでもありません(苦笑) あの人は一体どんな人なんだろう? 周囲のアルバイト監視員の好奇の目にさらされる惨憺たるばば監視員のスタートでしたが、仕事においては真面目で、現場責任者の指示した業務は下手なりになんでも遂行しようとするばば監視員。 しかし、結果的には行動が遅く、物覚えも非常に悪いのですが、そのばば監視員の真面目な勤務ぶりにその現場責任者はばば監視員を高く評価。なんとなんとばば監視員を【副責任者】に抜擢したのです。 しかもその現場責任者というのがその施設の現場責任者としてかなりのキャリアを積んでおり、20名からなるたくさんのアルバイト監視員を見事に統率して抜群のチームワークを築いていましたので、ばば監視員は「生まれて初めてそんな人に評価をいただきました。」と感激に浸っていました。 ちなみにばば監視員は当時から老けた顔立ちをしていたので、その現場責任者からも当初は「ばばさん。」と呼ばれていたものの、実際はばば監視員の方が1歳年下であることが発覚。その瞬間、「おまえ、年下やったんかぃ!!」と1秒でタメ口でツッコまれたことは今も語り草となっています(笑) そしてそれからもばば監視員のお笑いスターぶりは健在で、ある日はコース・ロープをプールに張る際に反対側から同僚にロープを引っ張られてプールに転落したり、またある日はプールの中でじゃれて抱えあげた子供に「うわぁ!ぬるぬるするっ!!」なんて言われたり、ときにはシフトを間違えて休日なのに出勤してきて麦わら帽子を被って監視台に座っていたりと、監視員仲間の間でもばば監視員の底なしのバイタリティに爆笑が絶えなかったそうです。 しかし、そんなばば監視員はあと1ヶ月の勤務期間を残してY郡H村にあるそれはそれはのどかな老人ホーム施設へと就職で招聘されることになり、本当に泣く泣くこの監視員を退職することになります。 はじめて自分を評価してくれた人、はじめてやり甲斐を感じた仕事との別れ。そして何よりも、いつも人に敬遠されるだけだったばば青年にとって、この夏の出会いは人生で最も光り輝けた瞬間だったのかもしれません。 しかし寂しがるばば青年をよそに、周囲の一部の監視員の間では「ばばさんが老人ホームに入所するらしい。」なんてガセもしっかり飛び交っていたそうです(笑) そしてばば青年が監視員を退職して1週間。なんと再びばば青年は休日を利用してこのプールに舞い戻ります。しかも、これから毎日のように仕事帰り・休日を利用してこのプールに顔を出すのです。やはり『仲間』というものに飢えていたのでしょう。満面の笑みで顔を出すばば青年は、それからこのプール監視員のチームが期間満了で解散するまで、ずっとずっと足しげく通い続けたのです。 「人生で初めて親友以上の親友と言える男気のある人に出逢いました。」 そんな最高の賛辞を贈られたその現場責任者の名は、なかがわなおき主任。 このふたりの運命的な出会いが、のちに【アクトレス】という超個性派ソフトボールチームを創設することに繋がり、ばば青年はこのアクトレスで再びその名を轟かせることになるのでした☆ お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2007.08.18 23:37:25
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