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2024.06.06
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インターホンをピンポーン

ドアの向こうで嫁さんが言った
「山」

ドアの前でわたしが言った
「川」

それでドアが開く
くだらないけど、こんなのが楽しい自分になっている

わたしはいつも家に早く帰る
家に帰ると気持ちが楽になる
身体と心がそれを求めている
家族と何気ない話をしている
やっと

若い時は、仕事が終了
酒を毎日飲みに
当たり前だった

酒の場で家族の話、仕事の話
その時はそれが普通

それは
家でも出来たんじゃない
家族としてた方がよかったんじゃない

子どもが小さい時に
子どものためにできたこと
家族の未来の話を家族と

しなかった

出来たのに

ドラえもんにお願いをした
「ドラえもん、子どもが小さかった時にもどれる?」

ドラえもんは言った
「もどれない。
 タイムマシンは完成するかわかんない」

「そうか、やっぱりもどれないんだ、わかってたけど」

子どもが小さい時に
子どものためにしてあげている場面
嫁さんとこどもと家族の未来の話をしている場面

そんな自分をタイムマシンで見に行きたかった

空想は終わり
見れるはずはない
やってなかったんだから

もう酒はやめている
よって飲みに行かない
だから家に帰るのが早くなった

家族との会話が増えたおかげで
あの時こうしておけば・・
もどることができない過去の多さ

もっと早くちゃんとやれていたらと思っている自分が毎日いる

人生の残りが少なくなってきてから気づいた

もっと早くちゃんとやれていたら・・・

わたしの
嫁さんの
子どもの

今は変わっていたのだろうか

わたしの人生
残りは確実に少なくなっている

今わたしがひとりじゃないのは
嫁さんの、家族の、おかげ

自分が家族に出来ること
わたしに死がくるまで
精一杯してあげよう
遅いかもしれないが・・

「死んでしまったら
 本当にもうできないんだよ」
と自分に言い聞かせていた





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最終更新日  2024.06.06 22:46:22
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