あしたのジョー秘話の新発見?!
昨日の「とことん!あしたのジョー」での監督・出崎統 VS 漫画家・ちばてつやの対談を見た。漫画「あしたのジョー」の有名な制作エピソードとして、ボクシングに疎い作画を担当したちばてつやが、原作を担当した梶原一騎の意図が汲めず、自分なりの解釈で誤って力石をジョーより頭一つ分大きな体格に描いてしまった。と言われていて「ちばの暴走」って感じの話だったんだが、どうも少し違うようだ。梶原は、描かれた力石のキャラクターを見てから物語を膨らませて行ったのだとちばは言う。連載当初、頻繁に打ち合わせを行い、丹下などの重要な人物については、細かく梶原から説明を聴き出していた中、力石の説明はなったと言う。梶原からちばに渡された原稿の一文に、力石と丈の初対面のシーン、力石が丈を見下ろし、丈が力石を見上げるイメージの文章があったそうだ。また、力石の大きさを推測出来る部分はただそれだけしか無かったそうだ。だから、梶原自身も力石を最初から重要な存在とは考えていなかったと思われ、ちばは、力石は少年院の中だけで、丈を目覚めさす為の咬ませ犬だと考えて、大きく描いたのだそうだ。ゲラ段階で梶原のチェックは入っていたようだし…。ただ、ちばてつや曰く「ボクシングの場面が入ったりすると僕自身が感情移入出来なかったので」。この事からボクシングに疎かったのは正しいようだ。