こまちのまずる。

2004/04/22(木)13:24

ネコニッキ・その2~うっっっそんッ!!~

 貰いたてのロシアンブルーの子猫を自分のマフラーに  包んで、オイラは家路を急ぎました。  子猫を連れて来て貰った、中洲にある叔母の店から  テクテクテクテク…。  風除けに川端通り商店街を歩いていると、ふと声を  かけられました。   「それは、ロシアンブルーじゃないですか??」    声の方を見ると、そこにはギターと楽譜を抱えた  40才ぐらいの小奇麗なオッチャンが。   商店街はすでに閉まっていて、私の傍らを出勤途中の  綺麗なお姉さんが、何人か通り過ぎて行きます。  私 「はい、今、知り合いにもらったんです」  紳士「ちょっと、見せてもらっていいですか??」  私 「どうぞ~♪」  あくまでも礼儀正しいその紳士は、子猫を抱き上げて  紳士「この子、可愛いですね~。私はロシアンブルーが大好きなんですよ。今までに4匹飼いましてね」  と、子猫を私に返しながら自分の事を話し始めました。  紳士「飼うならロシアンブルーって決めてるんですよ。でも、今はこうしてナガシの仕事をしているもので、とてもとても、ロシアンブルーを飼う余裕なんてないんです。仕事を頑張って、いつかまたロシアンブルーを飼うのが私の夢なんです」  私 「そうですか~(ちょっと感動)」  紳士「このロシアン、高かったでしょう?」  私 「いいえ、これ、タダでもらったんです(・∀・)」  紳士   「うっっそんッ!!!!」  今までの穏やかな口調はどこへやら。それはそれはデカイ 声でした。  紳士「え、ほんとに??ほんとにタダ??マジで??どこで?まだ残ってる??」  私 「いや、この子1匹しか生まれなかったんで…」  紳士「あ~、そうなんだ~。へぇ~。いいねぇ~、へ~」  私 「あぁ、はぁ、まぁ…」    その後も紳士(もうこの時点では紳士の称号は剥奪)は、  ずっとうらやましがり、悔しがってました。  チラチラと、雪が降り始めていました。                        >>続く。

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