000000 ランダム
 HOME | DIARY | PROFILE 【フォローする】 【ログイン】

ナルトーンの大好き!競馬ブログ

PR

X

全15件 (15件中 1-10件目)

1 2 >

競馬関連本の感想

2010.10.08
XML
カテゴリ:競馬関連本の感想
うまよ.png


先の「JRAディープインサイド」に続いて読みました。

----------------------------------------
内容は、日本経済新聞の運動部で競馬を担当している著者が、21世紀になって
競馬の凋落(JRA、地方)について、危機感を綴ったものです。

実際の競走馬として「ハルウララ」「コスモバルク」「ホリエモン」が
出てきます。

いずれも、一般の視点からは分からなかった内情をルポしています。

・なぜハルウララがあれ程人気したのか。
・コスモバルクがJRAに移籍されなかった理由。
・ホリエモン(人間のほう)が、地方競馬を買収しようとして失敗した理由 など

ほかにも、畜産という名で保護されてきた馬産地の話、海外への開放に関する
問題などは前回読んだ「JRAディープインサイド」と似た話が出てきます。

独自の視点で鋭く競馬にキレ込んだ本と言えると思います。

「JRAディープインサイド」を読んで思った疑問の解が少しだけ書いて
ありました。

【疑問】競馬は何故、毎年売上げが減っているのか?

冒頭に著者はこんなことを書いています。

>競馬は、絶えざる「血統改良」の場として位置づけられた。レースを通じて
>敗者を淘汰し、勝ち残った強い馬=エリートだけが、子孫を残すことができる。
>もとより「階層上昇」を疑似体験できるような場ではないのだ。

サラブレッドは、アラブ3頭を起源として血統を重視してきた歴史があります。
欧州では貴族の遊びであり、自分達の優越感を満足させるための道具でした。
弱者を淘汰し、強いものだけが生き残るサバイバル。

一方日本では、軍用馬を育成する目的で戦前は競馬を国が振興した歴史があります。
戦後は、「賭博」という後ろめたさを農林水産省がJRAに押しつけて国庫にお金を
収める道具として競馬が存続します。


第一次競馬ブーム(1970年代前半)と言われたハイセイコーは、大井出身で中央に
殴りこんで来て連勝し、クラッシックを勝ちました。

第二次競馬ブーム(1980年代後半)のオグリキャップも笠松から出て中央の有力馬を
なぎ倒します。
マイルCSから連闘で臨んだジャパンカップは今は伝説のレースとなりました。

いずれも、日本人が大好きな「判官贔屓」から人気が出ています。


第一次競馬ブーム・第二次競馬ブームは競馬をやっていなくとも良く覚えています。

第一次競馬ブームの頃は増沢末夫騎手が出したレコード「さらばハイセイコー」を
口ずさみながら小学校に通っていました。少年漫画の表紙を飾ったこともあります。

第ニ次競馬ブームで最も印象的だったのは「UFOキャッチャー」。オグリキャップ
の縫いぐるみを始め、メジロマックイーン、イナリワンなど競走馬の縫いぐるみが
ケームセンターに多数ありました。

車で走っていると、後部座席の後ろに競走馬の縫いぐるみがたくさん置いてある車を
良く見かけました。

それくらい、競走馬が親しまれた存在でした。


ところが・・・

現在は、地方と中央の馬に投資する金額の差が拡大し、かつてのような地方からの
有力馬が出にくい環境になっていると考えます。(たいようのマキバオーを読むと
良く分かります^^;)

また、地方から強い馬(例えばメイセイオペラ)が出てきても、日本経済が疲弊
していると、立身出世というのが現実感が伴わなくなって、結局エリートと言われる
サンデーサイレンスが勝つ競馬を苦虫を噛んだ思いで見ることになります。

第一次競馬ブームはいざなぎ景気の後でオシルショックの前。第二次競馬ブームは
バブル経済と言われた頃です。

競馬ブームは経済と深くかかわっていることが分かります。

エリートが勝つことを目的としている競馬は、不況の時代になじまないのだと
考えます。



もうひとつ面白い話。

>「若者には難しすぎる?」

>昨今のメディアをにぎわしている話題に「学力低下」がある。(中略)
>教科の学習も競馬の知識習得も、意欲のない人には苦痛以外のなにものでもない。

>(中略)競馬にまつわる多くの情報や知識を取り込もうという意識を、いかに
>喚起するか。この課題に答えがまだ出ていない。

競馬の複雑性については、以前マージャンとの類似性で書いたことがあります。
(→ココ
非常に複雑怪奇だし、それゆえに面白い側面も持っているのが競馬です。

ところが、学力の低下(?)により、若者は簡単に出来るパチンコ、スロットに
手を出すと言っています。

日本だけではなく、米国は競馬場にスロットマシーンを置く競馬場が高収益を上げて
いると言う報告が以前週刊競馬ブックに書いてありました。

学力が1990年代から2000年にかけて大幅に下がったとは思えません。

おそらく、1990年代に若者を熱狂させた背景に「ダービースタリオン」という
ゲームの存在が欠かせなかったのではないでしょうか。私自身、20代の頃は
競馬が嫌いでした^^;

居酒屋で競馬好きが集まると、複雑怪奇な用語を使って延々と話をします。
説明を求めると「やってみればわかるよ」と答えるだけ。

複雑さは、今も変わっていません。(3連単などの発売でさらに複雑になったかも)
それをTVゲームという形で、若い人にルールを理解させた功績は大きかったと
思います。

現在、競馬ゲームが流行っているという話は聞きません。

後輩と飲みに行って「競馬って何ですか?」と聞かれたら「やってみれば
分かるよ
。」と答えるでしょう。自分でも説明に窮すると思います^^;


「JRAディープインサイド」「競馬よ!」ともに、馬券必勝法とは関係あり
ません。でも、色々と考えることができました。

2つの本の問題提起を読んで、日本の競馬事情について少しは理解することが出来
ました。しかし、競馬については、読後も考えは変わっていません。


「サラブレッドが走ることに賭ける」

それが競馬です。


地方競馬場の未勝利戦も、フランスの凱旋門賞も全て競馬。見る人がレースを
「博打として」または「スポーツとして」見るか、それによって楽しさが違って
くるのだと思います。どちらも素敵な見方だと思います。


競馬がいつまでも存続し発展してくれることを願っています。


もっと言えば^^;

競馬人口が少なくなると、競馬の上手い人が残ることになります。
競馬は、投資されたお金から一定の控除を引いた残金のぶんどり合戦です。
へたくそな私の取り分がどんどん減って行くことになります^^;

競馬ブームが再び盛り上がって私より下手な人間が多く参加することによって自分の
取り分が多くなることを希望します。
    自分が一番下手だとダメだろっ!!(*`◇´)=○☆)゚o゚)/ バキッ!

競馬の研究はライフワークなので、いつかは上手くなりたいと思っています^^;
JRA貯金の引き落としが凍結したままですが・・・



「あとがき」に、こんなことが書かれていました

>何年か前、職場(日本経済新聞運動部)の学生アルバイト君に、こう尋ねられた。
>「競馬って、夢とロマンの世界ですよね?」
>私は即座に答えた。「とんでもない、欲と打算とリアリズムの世界だよ。」

>「お前は競馬が嫌いなのか」と、突っ込まれそうだが、決してそうではない。
>むしろ、人間の欲こそが、競馬を前に進めるエンジンだったのだ。

今の競馬サークルには、ハブル期に楽をしたせいで「欲」が無くなってしまったと
嘆いてしめくくっています。

競馬を発展させるのは、人間の欲です。これからも貪欲に競馬に向き合って
いきたいですね。




読書の秋は、これにて一時休止^^;。だいぶ回顧も溜まったので3連休では
予想と回顧を頑張ります。来週はクラッシックだしね(^_^)






Last updated  2010.10.08 23:58:37
コメント(9) | コメントを書く


2010.10.06
カテゴリ:競馬関連本の感想

JRAディープイン.png

先週の回顧もしないとなぁ~と思いつつ、読書の秋となっているナルトーンです^^;

前回書いた「本屋さんに行くと言ってウルグアイの競馬場に行った」を教えて
頂いた、だいすけさんのHPで「馬産地ビジネス」という本が紹介されて
いました。関連本でこの本が載っていたのが読むきっかけです。

以前読んだ「日本競馬7つのバカ」北野義則&鈴木勝著[アールズ出版]
(これはかなり面白い)
の中で引用されていた本だったので、思い出してamazonで購入。

馬券を当てるために、競馬をもっと・もっと知りたいと思う気持ちがあります。

「馬券必勝法!」はもちろん知りたいです。・・・でもね、兵法では
敵を知り、己を知らば、百戦危うからず。」(孫子)
という言葉があります。私の敵はもちろんJRA。知らないといけません(笑)

-------以下感想文-----

内容は、著者である河村清明氏が、実際にJRA職員にインタビューを行って
ファンの疑問・不満を聞いていくという内容です。(表題にあるインサイドは
怪しげな予想会社のインサイダー情報とは全く違うのでお間違いなく^^;)

取材が2002年なので、8年前のお話。その頃疑問に思っていたことが
今となっては、解決しているものもあります。

○馬券種類の充実 → 3連単、クイックピック投票の試行
○国際化 → パートI国への組み込み
○100円元返し → JRAプラス10
○高くてまずい競馬場の飯 → 競馬場の改装によるレストランの整備  など

しかし、未だ解決していないものもあります。

●内厩制度
●騎手のJRA/NRAダブル免許
●失格等、審議の基準
●締め切り後の外枠発走、騎手変更の払い戻し など

事の善しあしはともかく、解決していくことがあるんだと思いました。

しかし、この本の本質はどうなる(どうなったか?)が問題ではなく、JRAという
組織の抱える問題をあぶり出すことだと思います。
(インタビューを受けるJRA職員は概ね好意的であり、ファンに対して前向き
に回答をする方が多かったようです。)

今読んでも「視点」が違うと思える発言があります。

1.3連複馬券が発売された当時、マークカードに2頭軸でしか流し馬券が買えな
 かった件について

 「(前略)ファンの方にも、個人の責任を持って購入して頂く、そんな姿勢に変わ
  って頂くための努力が必要だと。
」(P.132)

2.一口馬主について

 「(前略)おおげさな言い方になっちゃいますけど、日本人には自分の責任とか
  義務が明確になっていないですよね。だから、今まさに言われたように、
  自分の責任において、自分の判断によってお金を出したんだから、それが倍
  になることもあればゼロになることもあるという、そういう認識を皆さんが
  持たれていれば、何も心配ないですよ。
」(P.280)

この2つの発言に共通することは「ファン(含む一口馬主)」は、責任能力が
無い
という考えかたです。

上記項1.については「だからJRAが馬券の買いミスを防ぐように便宜を
図っているので、我がまま言うなよ。
」とバカには手厚くやっているという
考え。

一方、項2.については「責任ないファンが馬主になる法人クラブは、JRAに
とって関係ないかんね。破産しても知らんよ。
」と突き放す。

どちらも「上から目線」です。

8年前のことなので、今は違うかもしれません。しかし未だ解決して
いない問題や、個人的に今のCFが競馬ファンを増やすことに繋がるとは
到底思えないので、変わってないのかな?と思っています。

他にも最近週刊競馬ブックに出ていましたが「JRAの経営で持ちこたえる
収入は2.5兆円までシミュレートしている
」という話が出てきます。
昨年の事業収益が2.6兆円(JRAのHPより)であり、今年はそれを下回って
2.4兆円になると言っていました。

奇しくも、取材当時に大丈夫といっていた値を今年は下回る可能性があるという
ことです。

「JRAとは?、日本の競馬とは?」

と考えさせられる一冊でした。

その答えになるのか分かりませんが、

続いて「競馬よ!」野元賢一著[日本経済新聞社発行]
を読んでみます。

回顧は・・・・しばらくお休みかも^^;







Last updated  2010.10.06 22:01:44
コメント(2) | コメントを書く
2010.09.28
カテゴリ:競馬関連本の感想

本屋さんに行くといってウルグアイ.png

ブログに遊びに来てくださる、だいすけさんのHPで紹介されていた本です。
面白い名前なので、気になってamazonで購入。

1997年発行で、今から13年前に波書房から発行されています。

内容は、大きく3つ、

1.雑誌名につけた「ニコリ」という競走馬を追って世界中を旅するお話。
 
 雑誌名のニコリは、競馬好きの著者が雑誌名を決める時に、たまたま見ていた
 スポーツ新聞に「英国ダービーの1番人気はニコリ」とあったのを見て

 これだっ!

 と名付けています。その後雑誌が軌道に乗ると、どうしても会いたくなって
 南米ウルグアイで種牡馬として現役を続けるニコリに会いに行く話。
 結局生まれたアイルランドも含め、世界中を旅します。


2.パズル雑誌ニコリを創刊し以後、拡販していくお話。

 1980年に日本初のパズル雑誌ニコリを創刊するのですが、1978年の
 企画時から、軌道に乗るまでの悪戦苦闘が書かれています。


3.ギャンブル放浪記

 大のギャンブル好きで、雑誌の拡販で行く先々の国内競馬場に寄ったり、
 ニコリを訪ねて行くついでにアメリカのカジノツアーを企てたりしています。
 カジノ&競馬場には、行く先々で時間が許す限り通っています。


本の表題にある通り、メインは上記項1.なのですが世界中を旅することになった
理由が項2.と項3.に書いてあります。


内容は、いずれも面白く最後まで一気に読んでしまいました。

寺山修司の本に「旅路の果て」という競走馬の行く末を書いた本があります。
その中に同じように、中央から引退した馬を日本中探す話が出てきます。

そのワールドワイド版です^^;

馬が好きな方は読むと面白いと思います。




しかしっ!・・・・・・・・・・このおやじ












完全な「賭博師」なのです(爆)






学生時代から週末は競馬場に通っていて、社会人になっても
平日は麻雀、週末は競馬、と博打三昧の日々を送っていました。

社会人になっても旅打ちしています。

>今日は中京競馬場、明日は阪神競馬場、あさっては和歌山の紀三井寺競馬場

>私の今回儲ける目標は2500万円である。(1996年ラスベガス)


など、どう考えても普通ではない。その情熱が雑誌を作り、馬を探して
世界中を旅することになったのだと思います。

恐るべし、賭博師の情熱(笑)

著者は、ブログを持っていて最近の記事を見ると、夏の函館に行っていたようです。
(→ココ

>日曜日は138万円馬券というロングショットを誰も取れず(あたりまえか)

ああっ、変わっていない人(^_^;。


本文中(あとがき)で少し触れていましたが、別冊宝島の競馬名馬読本に原稿を書い
ていたそうです。そこに書いたヤエノムテキのことは、この本に加筆修正して載せて
います。

家にある宝島別冊競馬xx読本を見ていたら、別冊宝島178「競馬名勝負読本」
219「万馬券が出た!」に「もしや万一」というペンネームで書いていました。
著者紹介は、

もしや万一.png

パズル作家でなく、社長です(笑)







Last updated  2010.10.03 01:22:31
コメント(6) | コメントを書く
2010.09.16
カテゴリ:競馬関連本の感想
畑正徳の精密まーじゃんp.png

学生時代にマージャンばかりやっていた話は何度かしたと思います。
その中で、最も影響を受けたのはこの本でした。何度も読み返した思い出が
あります。

社会人になってからは、仕事の合間に同僚とやっていたくらい。もう10年
以上牌を握っていないので、点数の数え方も怪しいです^^;


なぜ今この本か?と言うと、競馬をしていてこの本のことを思い出すからです。

私が良く拝見するブログにけいけんな豊富な毎日というブログがあります。
「データに基づいて競馬を深く知ろう」という考えで毎日大量のデータを無償で
公開されています。

そのブログ主催者であるけん♂さんはプロと打つくらいの腕前。


以前、けん♂さんのブログに「情報と直観と」というエントリで競馬とマージャンに
ついて述べられておりました。

私もいつか書きたいと思いつつ、さぼっていたのですが^^;触発されて書くことを
思い立ちました。

競馬とマージャンの共通点はギャンブルです。

しかし、単純な丁半博打と違ってその内容は複雑。故阿佐田哲也氏はこういって
ます。

>「大げさなたとえを持ち出せば、過密都市東京のごとく、実に多くのさまざまな
>要素が混じり合い、もつれあって、言葉などでは収拾がつかない複雑微妙な実態
>になっている。」『Aクラス麻雀』より

競馬も同じで、「予想」「馬券の買い方」全てが複雑で簡単に言葉には表わせません。

たとえば、

友人が買った馬券が自分と同じだったとします。「何故それを選んだのか?」と聞いた
時、自分と全く同じになることはまず無いと思います。

そのためハズした時に「お前が買ったからハズれた(怒)」などと、奇妙な言い訳
もまかり通るのです^^;

JRAのコマーシャル(ラジオ)にこんなものがあります。

>強い馬が勝つんじゃない、勝った馬が強いんだ。

沢山時間をかけて予想しても、初心者が買った誕生日馬券のほうが当たることもあり
ます。「競馬は結果が正解」という言い方もできます。

コマーシャルは間違いではないのですが、結果からその正当性を主張しているような
感じで嫌な気持ちになります。

>強い馬が、必ずしも勝つわけではないんだ。

と言ってくれるといいのですが、宣伝文句としてはダメですね^^;

マージャンでも、初めて牌を握った人間が勝つことがあります。高校の時に、初めてという
奴が「これでいいの?」と開いた牌が四暗刻でした。

マンガ家の故福地泡介氏はこんなことを言っています。

>おれは麻雀に理屈はないと思うな。打って和ればいいんだよ。要するに、あがれば
>正解なんだ。(後略)

それに対して畑氏は「そうとも言える」と言いながら、福地氏の牌譜から

>「和ったものが正解だ」と公言してはばからない福地さんが、実は多くの技術を
>身につけて打っている。(中略)むしろ和ったものが正解という瞬間を少なくする
>ことが大切だと私は思うからだ。

と述べています。競馬も「勝った馬が強い」と言うのではなく予想、馬券の買い方など
「技術」が必要で、その技術を身につけることが勝利への道と考えています。

では技術とは何でしょう。こんなことも書かれています。

>「一冊や二冊の本で書いてある原理に頼っていると、むしろ弱くなり、負けが込む
>結果になってしまう。」

>「麻雀には技術が必要である。その技術は、無数の小さな技からなっている。
>それをたくさん知り、場合場合で、適切に使い得る人が巧者と言える。
>たくさん小技を知れ!」

と書いてあります。

競馬も同じかなと最近思っているところです。1冊の競馬必勝法なる本を読んで
実践しても思い通りにいきません。(思い通りにいったら、大ベストセラーに
なりますよね(笑))

先日いつもお世話になっているガラスの競馬場様で販売された「馬券のヒント」
という本を購入しました。これは、主催している次郎丸さんがご自分の競馬に対する
実践経験から身に付けた「小技」が100個書かれています。

必勝本ではないのですが、競馬は「知っていれば買えた」「知っていれば買わなかった」
ということが回収率アップに繋がると思います。それは経験から来るところが多いことも
事実です。

競馬という不可解なものでも経験を積むことによって分かってくること、そんな「小技」を
沢山持っている人が競馬の達人だと思います。

先達の経験から生み出した「一言」が意外と一冊の必勝本より競馬の真理を語っている
のではないでしょうか。

最後に畑氏はこんなことを書いています。

>「千回一得」
>(前略)
>早急に結論を出さず、バランスよく、体で麻雀を覚えている人は本当に強い。
>千回摸打して一つの原理を習得するぐらいでありたい。

競馬も千レースをやって一つの原理を習得するぐらいなのかもしれませんね^^;






Last updated  2010.09.17 05:52:29
コメント(6) | コメントを書く
2010.08.03
カテゴリ:競馬関連本の感想
たいようのマキバオーP.png

最近また大人買いをしてしまったナルトーンです。みどりのマキバオーは全巻持って
いて、この本も気になっていました。

「みどりのマキバオー」は1994年からの連載で、丁度ナリタブライアンが3冠を取った年
です。後にアニメにもなりましたね。

wikiにも書いてありますが、あしたのジョーに良く似ていてライバルのカスケードは
言動、行動、目つき^^;全て力石徹に似ています。圧倒的な強さを持つライバルに近づく
主人公。ライバルは途中リタイア(力石は死亡、カスケードは「マリー病」で引退)。
その後、世界と対決して燃え尽きる・・・

あれから10年後、現実にはディープインパクトが3冠を取った後2007年からこの
連載が始まります。

みどりのマキバオーが中央のクラッシックを舞台にしていたのと違って、始まりは地方。
高知競馬が舞台です。

高知のマキバオーは、みどりのマキバオーの妹マキバコ産駒。脚元が弱く美浦にあずけ
られるも、中央デビューできず高知にやってくる設定。3歳で12戦して未勝利から
マンガは始まります。

未勝利でもグッズが売られ、人気馬として地方マスコミに取り上げられています。
このへんは、未勝利で全国区となったハルウララを彷彿とさせます。

wikiでハルウララを見ると(→ココ)こんなことが書かれています。

>信田牧場の信田義久は、「競走馬は勝つことで評価を得る世界。生産牧場としても
>負け続ける馬を生産したとしか評価は受けない」

競走馬は勝つことが生き残ること。厳しいけれどそれが現実です。競馬サークルの
人間もそう願って馬を育成しています。

そんなお話が2巻~3巻に出てきます。

マキバオーは、黒船賞が開催された時に1勝をあげ、高知の黒潮ダービー
佐賀のロータスクラウン賞と勝って盛岡ダービーグランプリ(2007年から休止中)に
挑戦します。ここで4着。続いて3歳ながら暮れの東京大賞典に出て見せ場たっぷりの
7着となります。最新巻(12巻)では4歳で佐賀記念を目標に調整中です。
次の目標は帝王賞でしょうか? 楽しみです。

地方が中心のお話なので、普段知らない地方競馬の実態がいくぶん(?)デフォルメ
されて出てきます。お金のない荒尾の厩舎は雨漏りする話とか、九州産馬の調教は
騎手が乗らず、トラックで追いかけた集団追い切りだったり・・・
競馬好きだったら読んで面白いと思います。

マキバオーのライバルトとしては、南関東で3歳にして「羽田杯」→「東京ダービー」
→「JDD」→「武蔵野S」→「JCD」→「東京大賞典」と勝つアマゾンスピリット

中央では「皐月賞」→「ダービー」→「菊花賞」→「JC」→「有馬記念」と無敗で
制するフィールオーライ(父サンデーサイデンス、母ワインドアンダーヘア)。
モデルはもちろんディープインパクトですが、JCと有馬まで勝つので史上最強です^^
(両馬ともに、3歳ではあり得ない実績^^;)
マキバオーと共にマンガを盛り上げていきます。


そのアマゾンスピリットが初めてJRAのレース、武蔵野Sに出た時にこんなことを
叫びます。


「一体ダートのレースは何のために存在しているんだ?」

「芝のレースの落後者を救済するためか?」
「芝のコースを休ませるためか?」
「観客の目を飽きさせないためのバリエーションか?」

「そーじゃねーだろっ」
「俺たちは俺たちで頂点決めんだろうが!?」


うーん、アマゾン最高!

というわけで、夏はサマーシリーズと無関係なダートを中心に予想と
回顧をしていこうと改めて思ったのでした。
  最近芝のレースが当たらないからだろっ!!(*`◇´)=○☆)゚o゚)/ バキッ!

(;^_^A2歳重賞はやりたいと思っています。






Last updated  2010.08.05 08:27:48
コメント(8) | コメントを書く
2010.05.24
カテゴリ:競馬関連本の感想
開成調教師.jpg

先日藤澤調教師の本を紹介しましたが、実は極私的本楽生活さんのコメントで
この本が面白いと教えて頂き、ついでに頼んだのが前出の藤澤調教師の本でした^^;

矢作調教師は、09POGではモズ君の所属する厩舎。パドックの横断幕が多いと
思っていましたが、本を読むとその理由が分かりました。

本の題名にあるように、矢作調教師は東京にある開成高校出身。wikiで調べたら

>東京大学合格者数が28年連続で日本トップ(1982年 - 2009年)であり、
>日本屈指の名門校として取り上げられる

と書いてありました。

当人は1961年生まれなので卒業は1979年。それでも週刊誌ではトップテンに
入っていたと思います。(私と年齢が近いので分かるのですが、当時から超有名校でした)

そんなエリートコースを歩むハズだった矢作氏ですが、父親は大井で騎手から調教師
になった人。その影響が大きかったようです。

色々と波乱万丈の若い時を過ごして、調教師になるのですがここは自伝的なので読んで
みてください^^;面白いです。


他の調教師本と違うところは、副題にあるように「安馬を激走に導く厩舎マネジメント

その代表馬が、スーパーホーネット。決して高額な馬では無かった(高額な馬がこない
厩舎だから)ので、どのように工夫してレースに使っているか書いてあります。

お金の無い厩舎なので「節約」はするが「施設」には投資する。といった新しい
ビジネス感覚で厩舎を切り盛りしています。

自ら「中小企業・矢作厩舎」と言っているように、ムダを省き効率よく、自転車操業でも
楽しくやること。に重点を置いて、旧態依然の競馬サークルとは違った経営方法で成功
してきたようです。

でもね、

そーいった経営手法というのは「やっぱり頭いいから」と思ってしまいます。本当に
矢作調教師のいいところは

「ファンはユーザ」

というところ。今まで読んだ調教師の本でこれを書いた人はいません。森調教師などは
割り切って、オーナーが最も大切と書いています。

こんな調教師が今後生まれて来るとファンにとって(本当はJRAにとっても)競馬が
楽しくなるのではないでしょうか。

最後に「未来への提言」という現在の競馬システムへの批判(?)のようなことも
書いていて、面白い本だと思います。

いつかG1を取ってカウボウイハットの氏が喜ぶ顔が見たくなる一冊でした。






Last updated  2010.05.24 23:30:01
コメント(0) | コメントを書く
2010.05.12
カテゴリ:競馬関連本の感想
勝つためにすべきこと.jpg

先日コメントを頂いた、だいすけさんのホームページ(→ココ)を読んで
久々に競馬関連本を注文しました。本当は09POG馬モズ君の矢作調教師著
開成調教師 安馬を激走に導く厩舎マネジメント」を頼む予定だったのですが
amazonで頼む時に一緒にこの本も頼みました。

矢作調教師の本は月曜日発送でまだ来ません^^;
それより先にこちらが日曜日に来たので、読んでいます。

内容は、以前紹介した「競走馬私論~プロの仕事とやる気について~」(→ココ)の続編
のような感じ。前の本ではタイキシャトルジャックルマオラ賞(フランスG1)の
勝利まででしたが、今回はカジノドライヴピーターパンSからブリーダーズゴールドC
挑戦の話が書いてあります。

また、最近のPOGにも触れていたりして名伯楽と呼ばれる日も近い(?)師ですが
面白いお話が書かれています。

海外に行ったカジノドライヴに対して日本から調教を藤澤調教師が指示するの
ですがピーターパンSの前の調教記述にこんなことが書いてあります。

>私のほうからは常に「なるべく軽目にするように」という指示を出しました。
>(中略)
>しかし海外遠征を任された現地スタッフはどう考えると思いますか?
>おそらく彼らは「せっかく海外まで来て仕上げられなかったら申し訳ない。
>といった気持を持つのではないのでしょうか。だからついつい調教は強めに
>なりがちで、その論理的帰結としてこちらの思惑以上に仕上がってしまうの
>です。(後略)

カジノドライブも結局、挫石でベルモントSには出れませんでした。その原因は
上記にあると言っています。

これを読んで考えたのは、ドバイに行ったレッドディザイアのこと。
マクトゥームCR3(G2)を快勝!期待されましたが、ドバイワールドCでは不可解な
敗戦。

松永幹夫厩舎は、海外初挑戦だったので、スタッフも上記のように早仕上げを
してしまったのではないでしょうか?

そんなことを考えさせられる一文でした。一方、ブエナビスタはアドマイヤムーン
で海外を何度も経験しているマツパク厩舎。その辺りはぬかりが無かったのかも
しれません。


他にも、藤澤厩舎はPOGに向いていないのでは?と言う話が載っていて、最近は
仕上がったら早く出していた(08年のサトノエンペラーとか、ガンズオブナバロン)
けど「あれは正直、私の判断ミス」と言っています。

ちなみにガンズオブナバロンは私の08POG馬でした(涙)

第二部では、藤澤厩舎の馬に接するやり方
第三部では、過去の藤沢厩舎の馬のこと(シンボリクリスエス、ダンスインザ
ムード他)が載っています。

最後には、昔のシンボリルドルフの話になり、亡き野平祐二氏(元騎手・元調教師)
に対する感謝の言葉で締めくくっています。

「ぜひ読んで!」といいたいところですが、まずは最初に紹介した
競走馬私論~プロの仕事とやる気について~」を読んでから読むのがいいと
思います。

個人的に「競走馬私論」は競馬サークル内の本では最高だと今でも思っていますから。






Last updated  2010.05.12 22:43:36
コメント(0) | コメントを書く
2009.04.07
カテゴリ:競馬関連本の感想
ささきたけみ.jpg

図書館で佐々木竹見(元南関東騎手)の「鉄人と呼ばれて ごま書房」を読了したので
その感想を書きます。明日返す予定なので^^;

一言で言うと、これだけジョッキーという職業と馬に対する愛情を書いた騎手の本は
初めてで7,153勝という勝利数もさることながら、ジョッキーに読んで欲しいと
思う本でした。

ジョッキーの技術についてはこんなことが書かれています。

「先行して馬の能力をフルに引き出すというレースをデビュー直後からしてきたのが
結果として今日の近代競馬を先取りする形で良かったんだと思います。

スタートして先行するまで、僕は鞭で叩いていくようなことはしませんでした。
ゲートが開くと、馬はポンと自分からゲートを飛び出します。その動きを邪魔を
しないで、そのまま馬の勢いにフワリと乗っていくのが、スタートを上手く切る
コツです。」

「競馬では『馬七分、騎手三分』といわれます。でも僕はレースでは、いつも
『馬九分、騎手一分』のつもりで乗っていました。どなに鞍上がジタバタしても
馬が走ってくれないことにはレースは勝てません。ですから馬に余分な負担を
かけない乗り方をしてレース中は気持ちよく走らせ、その馬の能力を100%
引き出すことに全力を尽くす。まず馬の上では必要以上に動かないことが第一
です。」

先日の毎日杯で2着になったゴールデンチケットは園田の木村健騎手が鞍上で
12番人気で2着。そのレース振りを見てこの佐々木竹見氏の言葉を思いだし
ました。木村騎手は現在園田で連対率48.1%(!)
昨年も41.5%でした。園田競馬場から強い馬はなかなか出てきませんが
騎手は超一流の騎手が育つ土壌があるのかもしれませんね。

馬の力については安藤騎手も「安藤勝己の頭脳」という本で同じことを言って
います。
「馬が本来持っている能力の100%は出すことが出来ない。上手い騎手が乗れば
80%は出せるし、下手な騎手だと60%くらいしか出せないこともある。」

馬の能力をできるだけ多く引き出すことが騎手の力ということなのでしょう。

また、馬についても

「いつも優しい言葉をかけ、いたわり、思いやりを忘れない。まずは愛馬心を持った
ジョッキーにならないと、なかなか思うように走ってくれません。」

「結局、馬にいうことを聞かせるというのは、人間が力ずくで服従させることでは
ありません。いかに馬とコミュニケーションを取りながら上手にだますか、馬の
気持ちをはぐらかしていくか。馬に愛される秘訣は『だまし上手になること』かも
しれません。
 ただから僕はメンコ、耳あて、ブリンカーの類は嫌いでした。馬の気持ちを耳の
動き、表情などから探ることが出来なくなってしまう。」

愛情たっぷりのコメントが書かれています。この馬の気持ちというのは本当は騎手
ではなく、調教師に必要な部分だと思っています。藤沢和雄調教師の本では

「私は欧米との決定的な差は馬にかける愛情と時間の差だと思っていた。(今でも
そう思っている。(中略)したがって私は『馬には優しく接しろ』と口を酸っぱく
して繰り返した。これが調教師としての私の方針で、今も全く変わっていない。」

佐々木竹見は生涯一騎手として調教師になりませんでしたが、どんな馬を育てたか
見たかった気がします。

他にも「お母さん、ありがとう」といった妻との感動的な話(今時こんな女性は
いないだろう^^;)や、過去騎乗した名馬など、競馬ファンだったら面白い話が
載っています。

なにより、佐々木竹見という人は怪我の時以外は毎日朝調教に行って、レースに乗って
帰っても翌日のレースの検討をする毎日。それだけ馬のことを考えていたからこそ
これだけの大記録を打ち立てたのでしょう。

中央の騎手がさぼっているとは言いませんが、地方騎手に比べると甘いところが
あるのかなと思ってしまいます。

最後に馬の見かた、競馬の魅力という章もあって少し馬券のためになることも書いて
あります。

騎手が書いた本では一番感動した本でした。







Last updated  2009.04.07 00:17:26
コメント(4) | コメントを書く
2009.03.13
カテゴリ:競馬関連本の感想
野平祐二氏がフランスで騎乗していると、フランスにいた寺山修二が訪ねてきて
エッフェル塔のレストランで食事をするシーンが出てきます。それを読んで
「そう言えば、寺山って競馬大好きだったっけ。いっちょ本でも読むか」
と思って競馬エッセイ本を読み始めました。ちなみに寺山の本は今まで一冊も読んだ
こと無し^^;

【その2 寺山修二競馬エッセイ】

○馬破れて草原あり(新書館)
○競馬無宿(新書館)
○競馬への望郷(角川文庫)
○旅路の果て(新書館)
○山河ありき(新書館)
○競馬放浪記(ハルキ文庫)
○さらば、競馬よ(新書館)

全7冊。読み応えありましたが、競馬好きならスラスラ読めます(笑)
1960年代~70年代の馬が中心となるので、もちろん知らない馬ばかり。
それでも寺山の競馬に対する愛情と屈折が見られて非常に面白かったです。

寺山については、前に紹介した「君は野平祐二を見たか?」の中でこう紹介
されています。

「競馬においても寺山は、空想や虚構を交える詩人の魂で書くことに徹し(以下略)」

まさに、普通の競馬エッセイとは一線を画す文章でした。

「競馬は人生の比喩」だと思っているファンがいる。彼らは競馬場で『自分』を買うので
ある。(中略)だが、私は必ずしも「競馬は人生の比喩」とは思っていない、
「人生が競馬の比喩だ」と思っている。 


私は知るために競馬をやっている。
私は運命からの自由が、世界を支配できる日のためには賭けない。私は言葉の占星学、
思念の十二支の中で、ただひたすら「幸運の誘惑」に放蕩することが願いである。

などと書いています。

私の場合、競馬は「ギャンブル」「スポーツ」「推理ゲーム」なのだが、寺山の場合
ギャンブルは美学まで高められます。

私たちが賭博者として「競馬の美学」を樹立しようとするならば、危機と不安の中で
常にコンピュータの論理との葛藤の時を惜しんではならないのである。


寺山の予想はオーソドックスで「血統」「タイム」「コース適正」「展開」など、実に
深い読みで予想を立てています。
しかし、買うのは予想した馬4頭のbox馬券。「運命」の不確かさを信じていたのかも
しれません。

一方で、馬を好きになると完全に追っかけの思い入れ馬券となります。買うのは単勝
しかも有り金全部。

特に名前で馬を追っかけることも多く、ダンサーという名前が付いた馬が好きと言って
います。理由は母がストリッパーをやっていたからと自身書いています。

青森で生まれ、アル中刑事の父(子供もの頃亡くなる)とストリッパーで失踪した母。
そんな環境で生まれた寺山が、自分自身を馬に、競馬になぞらえて馬券を買っている。

決して儲かっていたとは思えませんが、こんなことを答えています。

「あなたの予想はユニークですけど、トータルするとやはり損をしているのでしょう?」

「トータルする?何故トータルする必要があるんです。あんたの人生はトータルすると
泣いてますか、笑ってますか。」

寺山のギャンブルはその瞬間がすべてであって、トータルでどうだなどとは考えない。
人生も同じということ。


閑話休題

7冊もあるので、寺山の競馬論はあまり出てきませんが、競馬にまつわる人間模様
馬そのものの出生~ソーセージまで^^;
仔細に追ったドキュメンタリーが沢山あって、競馬好きなら読むのが楽しい本でもあり
ます。

たとえば、寺山の友達4人が馬主になったがその馬が全く走らず諦めて売りに出すこと
になる。潰されて他人に食べられるなら皆で食べようということになり、誰が捌くか
もめたりするが、結局寺山の家で食べることに決まる。しかし、当日色々な理由を
つけて誰も集まらない。それに対して

思えば、みんな心やさしい馬主ばかりだったものである。

と感想を述べています。

こんなエッセイも沢山あるので馬と人との係り合いについて考えることにもなります。

お勧めは最初の「馬破れて草原あり」と最後の「さらば、競馬よ」の2冊。






Last updated  2009.03.13 00:38:27
コメント(4) | コメントを書く
2009.03.12
カテゴリ:競馬関連本の感想
先週の回顧が全くできていないナルトーンです^^;
実は、先月くらいから競馬の本を図書館で借りたり、amazonの古本で買って、立て続け
に読みました。その読後感について

【その1 野平祐二関連】

○馬の背で口笛ふいて(野平祐二著 NTT出版)
○口笛吹きながら(野平祐二著 流星社)
○君は野平祐二を見たか?(木村幸治著 竹内書店新社)

野平祐二氏については、私がお世話になっているガラスの競馬場様で紹介されていたので
関連本を読みました。

自身が書いた本は競馬に対する愛情がタップリで、非常に好感が持てる名著だと思います。
でも、私が一番面白いと思ったのは木村幸治氏が書いた「君は野平祐二を見たか?」です。

野平祐二氏が生まれた頃から調教師を引退するまでのドキュメンタリーなんですが、
その時代・時代の競馬の様子が時代背景と共に書かれていて競馬の歴史を知る上でも
非常に面白かった一冊。

たとえばこんな記述
「野平祐二が昭和30年から46年にかけて17年間、日本競馬の象徴の一人だったのに
比べ、ハイセイコーは昭和48年の春に一瞬のうちに燃えさかり、日本人の多くを瞠目
させ、その翌年の暮れまでには花火のように消沈してしまう。」


ハイセイコーが燃えさかった頃、私は小学生でした。当時の小学生は増沢騎手の唄う
「さらばハイセイコー」を皆知っていました。

後にオグリキャップで競馬バブルが到来しますが、ハイセイコーの凄いところは小学生
が誰でも知っているスポーツ選手(?)だったこと。有名な話で少年マガジンの表紙に
なった馬で当時大人気の長嶋茂雄(当然まだ現役)と同じ扱いでした。

野平騎手はハイセイコーのダービーにホウショウエイトで参戦し、4着に敗れてい
ます。しかし、彼の目は国内にあらず和田共弘氏(シンボリの馬主)と一緒に「日本ホ
ースマンクラブ」を立ち上げていて、英仏を中心に騎乗していました。

今の騎手でここまで海外競馬に対して真剣に戦った人はいないのではないかと思える。
行動力です。海外でそれほど活躍できたわけではありませんが、後の海外組への布石
を作ったのは間違いなく「日本ホースマンクラブ」でしょう。

もうひとつこの本の特徴は、野平祐二氏の伝記でありながら、盟友和田共弘氏のドキュ
メントであること。

和田氏も常に世界に目を向け、日本の馬を世界で勝たせることに野平氏と共に絶えまざる
努力をしていきました。この2人の行動力と馬を見る目が、最後にシンボリルドルフと
いう結晶を生みます。しかし、最後はこの馬によって友情が破たんするという悲しい
結末になるのです。ドラマチックな生き方をした二人・・・

シンボリルドルフについては面白い記述があります。当時野平調教師は、若き実力騎手
柴田政人(現調教師)をかっていました。理由は想像と書いていますが、有名なアロー
エクスプレス乗り替わり事件というのがありました。アローへの乗り替わりは最初に
野平祐二騎手に依頼があったそうです。それを柴田政人の成長のために断わっています。
それなのに・・・と、柴田政人の悔しさを自分のことのように感じていたようです。

しかし、新潟デビュー時に柴田政人騎手は北海道に行っていて、新潟にいたのが岡部
幸雄騎手。そこから岡部&ルドルフの快進撃が始まります。もしも、新潟に柴田政人が
いたら、ウイニングチケットで勝つ前にルドルフで勝つことができたかもしれません。
名言「世界のホースマンに!」は、ルドルフで言ったかもしれません^^;

岡部幸雄氏は著書「勝負勘」の中で
「騎手の世界では騎乗依頼が大きな意味を持っているのだから、この騎乗があった
こと自体が大きなターニングポイントになっていたわけである。」
と書いています。しかし、柴田政人が乗っていたら世界の岡部は誕生しなかったかも
しれません。もちろん騎手としての腕が確かだったことからルドルフに騎乗出来たのは
間違いないですが「運」というものを感ぜずにはいられないですね。

そんな面白さが詰まった本でした。せびご一読あれ。






Last updated  2009.03.12 23:00:44
コメント(0) | コメントを書く

全15件 (15件中 1-10件目)

1 2 >


© Rakuten Group, Inc.