カテゴリ:チケット・ライブ関連 B'z
B'z、圧倒的王者の貫禄【Summer Sonic 19'】 OMOTE TO URA
B’zが20周年を迎えたSummer Sonic(以下サマソニ)のヘッドライナーを務めるとアナウンスされたのは、まだ時代が令和に突入する前の2019年1月17日のことだった。このことは長年サマソニを支え続けてきたサマソニフリークと、日本中に散らばるロック・ポップスファンを驚愕させた。 なぜならサマソニ側が使用したパワーワード「日本人初のヘッドライナー」という、その言葉通りの要素と、それを務めるのがHR界隈ではなく、邦楽のメインストリームの中で商業的成功を収めたバンド「B’z」であったからだ。 : 誤解を恐れずに言うならば、彼らの人間性はまったくと言っていいほどロックミュージシャンのそれではない。 稲葉浩志はスタジアムのステージ上で、サマソニ運営のスタッフに対してもお礼の言葉を述べ、我々オーディエンスに向けてもお礼の言葉を述べた。そして松本と共に深々と頭を下げ「気を付けて帰ってください」と言った。そのいわゆるルーティン的アティチュードに、彼らの精神性や哲学といったものを感じ取れる。 そしてステージ上だけで魅せるその圧倒的ロック感、サマソニのヘッドライナーに通常運転で乗り込んでくるイカれた奴ら、それが紛れもないB’zだった。 人の心の中に直接的に声を届け、その場を掌握してしまうシンガーが稲葉浩志だった。 独自のトーンで彼にしか出せない音を出し、B’zの中核を担うギタリストが松本孝弘だった。 終演後のマリンスタジアムの上空に浮いた月は輝いていて、とても綺麗だった。強烈かつ鮮烈な印象を残したこの日のSummer Sonicを二度と忘れることはない。 【サマソニ総復習・1日目】B'z、The 1975、ウィーザー、ザ・ストラッツ、フォール・アウト・ボーイらを観た! rockinon.com : この日の海浜幕張は、終日強風が吹き荒れていた。その影響をとりわけ大きく受けたのがMARINE STAGEのアクトの演奏で、強風をもろに受けて音が流れてしまうため、特にスタンド席などで聴こえづらくなる瞬間が多々あった。 しかし、その悪環境をものともしないサウンドの圧倒的強度でスタジアムを制した王者が、もちろんB’zだった。 ギターをメタリックな爆音で走らせ、大きくうねらせるB’zのパフォーマンスにとってむしろ強風すら引き立て役で、稲葉浩志のボーカルが嵐を突き抜けてスタジアムに満ちていく光景はまさに圧巻、サマソニ初の日本人ヘッドライナーが彼らであった必然を改めて感じた。 あの時スタジアムにいたB’zのファンとそれ以外のオーディエンスを分けていた壁のようなものは、 “ultra soul”、“裸足の女神”と曲を重ねるたびに次々に打ち壊されていく。 日本のロック・ファンの、いや、日本人の共通体験として刻まれた楽曲がもたらす一体感はやはり破格だ。 : お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2019.08.22 15:20:48
[チケット・ライブ関連 B'z] カテゴリの最新記事
|
|