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カテゴリ:文章のスケッチ
私の職場の部屋の風景を文章でスケッチでもしてみようと思う。
今は派遣社員としてある女子大の生涯学習課で、パンフレットやチラシを作る仕事をしている。 仕事始めの日、私が部屋に入っていった時の事を思い出すと、隣の席のイズ**ラさんの顔がまず思い浮かぶ。まるで中学生のような丸刈にスーツを着ていて、だけど一番印象にのこっているのは大きくてどこかうつろな感じのする目だ。前任の方が仕事の説明を私にしてくれようとしたときに、イズ**ラさんは隣の部屋にさっと走っていって取ってきたノートを、「これ、メモがわりに使ってください」と私に手渡した。それはたとえば、10メートル先にいる人が落とした消しゴムを、さっと走っていって拾うような感じだった。イズ**ラさんなら、そんなこともするかもしれない。 生涯学習の講座の英語講師が授業の前に部屋に来ると、その気さくなイギリス人の老講師が、日本語も話せるのにわざとイズ**ラさんに英語で話しかける。イズ**ラさんはたどたどしい英語で話返す。講師が自分は剣道を習っていた、というと、イズ**ラさんは、自分もそうだ、と言う。日本語で、あーだから先生、背筋がピンとなさってるんですね、と言った。そのイズ**ラさんの背筋も、いつでも真っ直ぐだ。いつか通勤途中に、背筋を真っ直ぐに伸ばし、手を大きく振って歩くイズ**ラさんを見かけた。 (あ~時間がもうないので「つづく」…) お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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