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2007.08.11
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 恐山は青森県下北半島、斧の首根っ子部分に位置しています。明治維新の時、官賊の汚名を着た会津藩(斗南藩)が、耕作に向かない極寒の地へ移住させられたという場所になります。
恐山は日本三大霊場として高野山(真言宗総本山)、比叡山(天台宗総本山)と並び称されていますが、歴史内容や格式、規模が一寸違うようなそんな印象を持つのは私だけでしょうか・・・?
白砂の極楽浜から望む宇曽利湖と大尽山
 のっけからですが恐山という怖い山はありません。カルデラ湖の宇曽利湖を中心に、釜臥山、大尽山、鶏頭山など八っの峰の外輪山が蓮華八葉のように取り囲み、その総称を恐山といっています。仏の台座は蓮華の蓮肉と蓮花、蓮が開花したように地形が広がって見えるからです。
人の死後、ここに霊魂が常住するといわれ、死者の家の誰かが出向き先祖の供養を行うことで、六道(天、人、修羅、畜生、餓鬼、地獄)の世界を彷徨う、亡者の苦行を救うといわれている有難いところになっています。
恐山 案内地図
 4度訪れた恐山の印象、そのモノトーン世界は地獄図? 荒涼、殺伐という言葉がピッタリ。
慈覚大師円仁(天台宗開祖最澄の弟子)が平安時代に開いた霊山といわれ、総門をくぐり山門を抜けると地蔵殿が、その奥には奥の院があるお寺です。正式には恐山菩提寺、本尊は延命地蔵菩薩で、何故か管理は曹洞宗の円通寺(永平寺が総本山)という不思議さです。
余談ながら平泉中尊寺、山寺立石寺、松島瑞巌寺など東北の古刹・名刹は天台宗になります。
太鼓橋 総門 入山券
 むつ市内からバスで約40分、終点一つ手前の太鼓橋で降り、ここから探訪のスタートです。
朱塗りの太鼓橋、此岸(現世)と彼岸(あの世)の境目の三途の川(宇曽利湖から流れ出す正津川)に架かり、本来は金銀七宝で飾られた善人が渡る橋。平安時代後半から船による渡河に変化し、渡船料六文を持たないと渡れない地獄の沙汰も金次第?の時代になって行きます。
総門まで歩き、横の茶店で喉を潤し、入山料(期間5~10月、500円)を払っていよいよ境内。
山門(手前の仁王門)と地蔵殿(奥) 地蔵殿
 初めて訪れた時、建物も風景も風化し白茶けていて、大昔の時代劇映画を見るような異空の世界でした。入山者が少ない時期でしたから、鳥肌が立つような一寸怖い感じを受けた第一印象。
化粧直しされた現在の立派な山門(仁王門)越しに奥の地蔵殿を眺めると、京からこんなに離れた僻地に、しかも平安時代という遠い昔に、ご告があったにしても何の目的で、と素直な疑問が湧いてきます。それが三大霊場といわれる所以なのでしょうか?
ご朱印帳(霊場) 地蔵殿内部 ご朱印帳(奥の院)
 地蔵殿内は、周囲のモノクロ世界とは一線を画した、極彩の華やかさが漂っています。
いつものことながら記念ラリーではありませんが、礼拝しご朱印帳へ記帳してもらいました。
地獄巡り入り口 地獄巡り 地獄巡りと慈覚大師堂 地獄巡り(獲物を狙うカラス)
 参拝を済ませいよいよ地獄巡りです。無間地獄、重罪地獄、賭博地獄、血の池地獄など8ヶ所もあり、立ちこめる硫黄臭と火山岩が地獄図を醸し出し、無縁塔やご霊石の中を進みます。
そんな中、死児の霊を供養する石積みとお菓子類、それを狙う群れ飛ぶカラスやカラカラ回る赤い風車は、異様な光景を映し出していて、そんな寂しく無量感に覆われているのが恐山です。
宇曽利湖(極楽浜) 宇曽利湖(極楽浜と石仏). 宇曽利湖(極楽浜). 宇曽利湖(極楽浜と石仏)
 地獄を通り過ぎると、そこはコバルト色に湖面が美しい宇曽利湖になります。三途の川の源で、白い砂浜(極楽浜)は西方極楽浄土を具現化、湖畔だというのに賽の河原もあります。
ここはホッと一息つける空間、八峰の外輪山が暖かく包み込んでくれる雰囲気があります。
いたこのテント いたこ いたこ いたこのテント
 ここの名物の一つはイタコです。大祭(7月20日~24日)と秋詣り(体育の日を最終日とする土日月の3日間)の2回、境内山門左手の本堂近くにテントを張り行っています。津軽や八戸地方からやって来て、予約は無く並んだ順番、口寄せ料は10分3000円が目安だそうです。
死者の世界の先祖や肉親・知人と現世の人達との仲立ちをして、亡き人の意思を伝達する『仏降し』、神の言葉や意思を語る『神降し』、いわゆる占いや予言的なものとがあるようです。
移他家(いたか)という言葉が転訛したという節があり、昭和30年代から始まった口寄せ行事、生れながらか幼児時代に盲目・半盲目になった女の子が、生活の糧に師匠のイタコに弟子入りし、苦行を経て能力を身に付け独立、現在は16名まで減り後継者難になっているそうです。
温泉(男湯 古滝の湯) 温泉
 境内には、誰でも入れる混浴と男女別の秘湯が4つ、最後に疲れを癒すのにピッタリです。
入山者に無料開放されており、脱衣所が無く、浴槽との仕切りも無く、洗い場も無いという温泉です。が、簡素で素朴なひのき造りの浴槽、硫黄分の強い酸性泉質には満足させられます。
その上、宿坊吉祥閣で精進料理(要予約)を食べれば、不謹慎にも地獄巡りも極楽の心境です。
次回は終戦記念日を迎え、鹿児島県の特攻基地知覧を予定しています





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最終更新日  2007.08.11 06:58:12
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