北アルプス1万尺の乗鞍岳・・・楽しくトレッキング!
北アルプスの南端に位置する「乗鞍岳」、剣が峰(3,026m)を最高峰に23もの峰が連なり、多くの火山湖が点在している連山の総称になります。優雅に裾野をゆったりと引くコニーデ火山の乗鞍岳は、古くは愛宝山(あぼうさん)と言われた信仰の山にもなっています。今回は長野・岐阜県境に位置する、3千m級日本アルプスも手軽に登れる乗鞍岳のご案内です。乗鞍岳の命名は、連峰が馬の鞍に似ていることからになります。乗鞍高原バス停内に嬉しい計らいの無料駐車場、そこに車を置いて畳平に出発です。 登りの拠点は畳平(2,702m)、平成15年から自然保護と利用者の快適性を確保するためにマイカー乗り入れ禁止なので、岐阜県奥飛騨の平湯から乗鞍スカイライン or 長野県乗鞍高原から乗鞍エコーライン、いずれかのシャトルバスを利用して向かうことになります。日本一の高所を走るバスになり、誰でもワクワクしながら雄大な山岳パノラマを楽しむことが出来ます。一方、北海道から九州までの日本の中央分水嶺4,500kmの最高峰にもなり、ここを分岐に日本海側には信濃川、神通川として、また、太平洋側には木曽川として流れて行きます。 影に隠れた大雪渓では夏スキーを楽しむ人達100人余り、米粒のように小さく見えます。 3千m級の山ですから、大雪山トムラウシ山遭難のような二の舞を避けるには、靴、雨具、食料、水など装備を忘れずに、しかも余分目に準備したいものです。 畳平では生憎のガスが晴れたり掛かったりの空模様、バスターミナル内では様子見の人達でごった返しています。晴れるのを念じながら意を決しての出発、お花畑や不消ヶ池の脇を通ってから一旦車道に出て、肩の小屋に向かいます。予定では1.5時間余りで剣が峰頂上です。ガスの晴れ間にコロナ観測所や摩利支天岳、宇宙線研究所を覗き、肩の小屋でトイレ小休止して、ここからが本格登山道になります。まずは途中の蚕玉岳に向かいます。 比較的登り易い登山道、降りて来る人達の晴れ間が出て眺望が素晴らしかった・・・との声を信じ、頂上へは予定通りの時間に到達。でも好くあること、山頂はガスが晴れる様子がありません。たらればの話・・・になりますが、晴れれば槍、穂高、焼岳、笠ヶ岳、白山などが見えた筈です。 下山して来ると天候は回復、途中、ご来光を拝め富士が見えるといわれる富士見岳に寄り道。頂上から遠くは無理でも畳平バスターミナル、ガス沸くお花畑、コロナ観測所が良く見えました。 シーズンの盛りは過ぎていましたが、木道のお花畑遊歩道の一周は安堵感もあり喜びです。霧の通り道でしたが木道から身を乗り出して、花達をマイクロモードでパチリです。 通常は登山の安全祈願をしてから目指す剣が峰、知らずに後先が反対になってしまった乗鞍本宮(中之社)の参拝、畳平バスターミナル横に建つ立派な社で、天照大御神など4神を祀る神社になります。ここでは岐阜県飛騨の民芸品お守り、魔を除け・福を呼ぶ「さるぼぼ」の購入です。 疲れた身体を癒すには温泉が一番、乗鞍高原に下るとバス停無料駐車場の隣に温泉「湯けむり館」がありました。近くに位置する白骨温泉のような乳白色のいで湯で、長野県一を誇る木曽サワラの桶風呂とか、乗鞍岳を眺望出来る白樺に囲まれた露天風呂が自慢です。大人700円。高原は乗鞍岳東山麓に広がる標高1,200~1,800m地帯で、冬季のスキーも楽しめます。次回は佐賀県吉野ヶ里遺跡、もしかしてここに卑弥呼が、邪馬台国が・・・を予定しています。