田臥君、君はNBAで生き残れない
僕が最近応援してる「アメリカンドリーム達成のためにがんばってる日本人10傑」のうちのひとり、NBAのフェニックス・サンズの田臥君が昨夜(アメリカ時間12月15日)のユタ・ジャズ戦で第4クォーター残り2分を切って登場した。サンズはもうとっくに20点差もつけて勝っていたにも関わらず田臥君を出場させないヘッドコーチのMike D'AntoniはBAKAYAROなので僕は早速このページから「選手起用に関する疑問」と題して抗議文を送った。田臥君の勇姿を見たい日本人諸君も何か感じたらサンズ宛てに連絡してくれ。E-mail: http://www.nba.com/suns/contact/contact_us.htmlPhone: 602-379-7900Letter: Phoenix Suns201 E. Jefferson StreetPhoenix, Arizona, 85004さて、話を本題に戻す。場内は『そろそろ田臥じゃない?』という雰囲気に満たされてきて、テレビカメラは何度も田臥君をアップで抜いて、実況アナウンサーらは田臥君を以下のように紹介して視聴者にサービスした - 1.田臥は日本生まれの初めてのNBA選手 2.田臥はNBAで二番目に背が低い 3.サンズは既に田臥のジャージーを販売している - と。田臥君が選手交替するためにオフィシャルの前に出て来たら観衆は意外なほどの騒ぎようだった。田臥君がボールに触ってドリブルしたら場内は興奮するという注目のされようだった。テレビで会場を見る限りほとんどは日本人以外のアメリカ人だったらから”サクラ”ではないだろう。まぁもちろん日本のメディアが常に多数張り付いているというレポートがされていたから、他の会場に比べれば日本人は多いはずだが。しかし、今日の主題は「田臥君人気」ではなく、このあとにある。最後のサンズのオフェンスで残り時間がもう10秒を切り、田臥君がボールを持っていてジャズの連中はディフェンスをしていないのに、彼は最後のシュートを打たなかった。「勝っているチームはゲーム終了直前のオフェンスで敢えてシュートを打たない」というのがNBAの暗黙の悪しき習慣となっている。これはヘタにシュートを打って相手にボールを取られて逆襲されるより、ボールをキープしたほうがいいからだ。また、『勝負が決まっているのにひとりで張り切っても格好悪い』というくだらん見栄もあるだろう。そんなことはわかっている。だが、俺は、いや俺だけじゃない、観客は「タブゥゥジィ(tabuseの英語発音)、シュートしろ!」と叫んでいるのだ。『勝ち負けが決まってるのはわかってるんだよ、でも俺たちはおまえのシュートが見たいんだ!』という気持ちで叫んでいるのに、田臥君、君はそんな期待を裏切って”NBAの悪しき習慣”に巻かれ、立ち止まってドリブルをしてボールをキープしていたね。もちろん君はシュートしたかったんだろうよ、だけど体裁を整える方を選んでしまったのかな?でも、君はNBAの常識に染まるためにアメリカでチャレンジしているのかい?『こんな場面でシュートしたら格好悪い』なんて態度をコートで表明するためにアメリカに渡ったのかい?チームメイトが、他の選手がどう思うが、「観客と君を応援している人たちのため」に、あの時、君はシュートをすべきだったんだよ。それが「プロとしての礼儀」だ。それとも、思ったようにNBAでのプレイ時間を与えられず、2分足らずの時間に不満を抱きふてくされていたのかもしれない。だが、田臥君がどう考えようが、あの2分が君に与えられた最大の、そして唯一の時間なのだよ。短い時間でもその中で工夫して自分のプレイをアピールする努力をする者しか、プロの世界では生き残れない。田臥君はプレイうんぬんより、「アメリカでプロとして生きていく気概」に欠けている。日本なんかと比べ物にならないほど生存競争の厳しいアメリカで、しかもプロの世界で、そんな弱い心の持ちようでは君はアメリカンドリームを掴めない。田臥君、君はプレイよりも「心」をもっと鍛えなさい。