家づくり…大阪で伝統構法!:石場建て/木組み/土壁工法 ~今さら?マイホーム新築

2020/09/26(土)08:02

手刻み@工房

手刻み無垢材(9)

昨日(12/27)ようやく平日に妻と時間を合わせて取れたので、年末のご挨拶も兼ねて​日伸建設​の工房にお邪魔しました。 いつものことながら、中に入ると檜の芳香が!床には一面に檜の鉋屑がフンワリ積もっています。長時間立ちっぱなしの作業なんで、足腰の負担軽減もあって、敢えて敷き詰めてあるんだそうです。 ハイジの干し草のベッドも素敵ですが、檜の鉋屑ならもっと素敵!クララがアルムの山小屋で少しずつ回復していったように、障害のある子どもたちの学校こそ自然素材で包んであげられたら・・・。残念ながら大阪府立の支援学校では、せいぜい化繊のカーペット、壁も床も硬く冷たいコンクリートが当たり前の学校生活です。 閑話休題、日伸建設には工房が複数あって、今ここは横架材の手刻み場。梁や桁や差鴨居や脚固めやまぐさ等の材木が積み上げられており、ベテラン大工さんと中堅わが棟梁と若手大工さんの3人がかりで鋭意取り組んでくださっています。 棟梁曰く、この前に建てていた大きな在来工法の家と比べても、材木の数は全然少ないけど、手間は数倍だとか。 日伸建設では在来工法でも全て手刻みですが、その場合は筋交いや最低限の金物接合や壁のボード等も併用します。ところが伝統構法の場合は、釘も金物も使わず材木同士は仕口や継手と楔や栓だけで接合して、壁は貫と竹小舞土壁にする・・・ 「在来工法とは次元が違う!」とは、親方の弁(辯)。 ま、ツーバイフォーの家はほぼ電動丸鋸とネイルガンとインパクトドライバーさえあれば、大工でなくてもだいたいできる。在来工法はそうはいかないけど、プレカット材ならプラモデル同様、大工仕事と言っても鑿や鉋や鋸なども手道具は基本不要なので、それらと比べれば別次元なのは分かってましたよ! とはいえ、普段から在来工法と言っても手刻みしてるんだったら、伝統的工法でも手間はせいぜい倍ほどでしょ? いやいや! 親方が再三「作業を見に来い」って言ってた意味が分かりました。桁外れぐらいには思ってたけど、確かに別次元。これほどまでに手間が込み入ってるのか!と、実際に見て納得。 こんな作業が始まってるってことは、11月16日付​「木取り・墨付け・手刻み」​の記事にしてたんですけどね。日伸建設のブログや写真を見て、分かった気になってただけでした。 差鴨居に2本の溝・・・障子のレール?いえいえ、散り抉り(チリジャクリ)といって、壁土をこの溝まで食い込ませることによって、土壁が乾いて収縮しても、壁と柱との段差部分(チリ)が空かない工夫。等間隔に掘られた小さい細長い穴は、竹小舞が刺さる穴。せっかく綺麗に鉋掛けしてあるのに、壁側に向く面には全てこれらが刻まれています。 本で見てたコレ↑​が、ここにある!これを目の前にいる棟梁が刻んでる!何という感激でしょう♪親方曰く「これを見られるのは、施主の特権やで。」 年が明けたら、もう一つの工房で、柱の刻みに入るそうです。あと1か月に迫った建て前の日程見込み、間に合うのか・・・?!「な、何とか大丈夫だとは思いますが・・・」「社外の大工さんも建て方に参加させてほしいって言ってくれてます。」 建て前/上棟は、ご連絡くだされば見学可能です。さあ、年初からエキサイティングな年になりそうです!日伸建設のみなさん、今年は本当にありがとうございました。お正月ぐらいは、ゆっくり休んでくださいね!良いお年をお迎えください。 ​ 大工が教えるほんとうの家づくり [ 阿保 昭則 ]​

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