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家づくり…大阪で伝統構法!:石場建て/木組み/土壁工法 ~今さら?マイホーム新築

家づくり…大阪で伝統構法!:石場建て/木組み/土壁工法 ~今さら?マイホーム新築

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2020年01月06日
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カテゴリ:家/土地 雑感
今朝のニュースで、東京オリンピック・パラリンピック開閉会式の
総合統括を務める野村萬斎さんのインタビューが放映されていました。

消費増税で景気が更に落ち込み閉塞感が漂うのが
ひしひしと実感される地方の現状をよそに、
東京だけは別世界のように盛り上がっている感が否めませんでしたが、
ひとつ「まさにそれ!」と思ったこと・・・。

正確には覚えていないのですが、曰く、
日本は室町時代の能・狂言や江戸時代の歌舞伎・文楽から、
新劇・ミュージカル・アイドルに至るまで、
各時代の芸能が並立している・・・多様性を認める文化云々。

歴史的に地方分権的な国であった日本が、
明治維新によって中央集権国家として中央統制が大成・強化され、
脱亜入欧・廃仏毀釈などのスローガンのもと伝統は否定され、
多様な価値の併存を認めない社会にされてしまいました。

建築においても、まさにその流れに組込まれ、戦後に至って
ついには伝統的構法そのものが法的に否定されることになったのです。

今また心あるつくり手や研究者のみなさんの地道な努力と、
国際的な持続可能な開発の流れのなかで伝統的構法が見直され始めたのは、
この暗い世相のなかで一筋の光とも言えるでしょう。

そもそも日本の建築は、古代から中世・近世に至るまで
竪穴式・高床式、掘立柱・石場建て、土壁・板壁、木質葺・瓦葺などが併存し、
一口に伝統的構法と言っても現存しているものを見ても、
最古の飛鳥時代のもの(法隆寺)から室町時代のもの(犬山城など)から
江戸時代のもの(桂離宮など)から明治時代のもの(京町家など)まで、
かなり構造的な変遷があり、重層的に併存してきました。


そして現代、科学文明の隆盛のなか、様々な工法や様式が工夫され、
これまでになく急速に変化しながら市場に供給されています。

ここで私は、そのこと自体を否定しているのではありません。
それらの多様性を市民が受け入れ、自分で取捨選択できる多様性の担保は、
まずもって重要なことだと考えています。

しかるに現行の建築基準法は、中央政府が全国一律に統制し、
先人の歴史的知見や伝統と市井の職人の智恵や技を否定あるいは黙殺し、
住宅産業(大手中規模ハウスメーカー)の利益に主眼を置いているのでは?
ということに、異を唱えているのです。

いわゆるハウスメーカーの多くはクローズド工法で、
当然のことながら他の業者にはその工法は使えません。
大手ハウスメーカーと言っても倒産することもあり、そうなれば、
その家は百年スパンで維持管理することはできなくなります。

しかも大量生産大量消費に基づく産業ですから、
工業製品たる化学物質由来の新建材の使用を前提としています。
そしてこれが中長期的に環境や健康に大きな問題を生じさせています。

​それでも第二次産業革命以降の日本文明のなかで、​
問題改善を目指しつつも併存する外はありません。
​​​(※電力を用いた大量生産と化学技術の革新)​


一方で、先人の歴史的知見や伝統と市井の職人の智恵や技に基づく、
各地の多様な気候風土に根差した伝統的構法が、
法的に否定あるいは黙殺され、全国一律の画一性を強いられていることで、
家を建てたいと思っている住まい手の選択肢から事実上除外されている。
このことに、異を唱えているのです。

住宅建築を企業が主導するようになって、
街の工務店や職人が低賃金の下請け孫請けに追い込まれ、
つくり手は今や相当に疲弊しているようです。
そんなつくり手や、職人を目指す若者が夢をもって技を磨く、
それには、メーカーの下ではなく誰もが手掛け工夫することができる
オープン工法であることが大きな意味を持ちます。

オープン工法であれば、五十年後百年後に補修・改修が必要になったとき、
解体して建て直すことなくその家の寿命を延ばしていけます。
そのオープン工法こそ、
伝統的構法であり、そこから派生した在来軸組工法なのです。

それでも今、在来軸組工法は建築基準法上の位置づけがあるので、
建て主の選択肢の一つになっていますが、
石場建て伝統構法は法的な位置付けが無いため、
選択肢に事実上あがってきません。

石場建て伝統構法は、建築に時間も手間も費用もそれなりにかかるので、
今後また以前のように普及することはないでしょう。
しかし、石場建て伝統構法は耐久性能や環境性能、耐震性や耐候性、
そして何より暮らしの安心に、大きなメリットがあります。

ハウスメーカーの企画力や営業力もいいでしょう。
木質パネル(ツーバイフォー)工法で工期優先も。
ローコスト住宅でまずは価格?
在来軸組工法で地元の工務店との顔の見える関係を大事にするとか。

そしてその選択肢に、伝統的構法もきちんと位置付けてほしいのです。
石場建て?そんなのもあったんだ!
意外とそのデメリットよりもメリットの方が格段に大きいんだ!って。

伝統的構法でも、システムキッチンやユニットバスにしてもいい。
合板やビニルクロスを使ったっていい。
アルミサッシやガルバリウム鋼板だって適材適所・・・。


決めるのは建て主自身、建てるのは住まい手とつくり手の協働です。
その上で、そんな住宅建築の多様性を、石場建て伝統構法も含めて、
家を建てたいと思ったときに住宅展示場で営業社員に説得される前に、


#石場建て #伝統構法 #多様性 #化学物質 #新建材 #住宅産業 #大量生産 #大量消費 #SDGs #持続可能 #自然 #環境 #文化 #伝統 #職人 #つくり手 #住まい手 #選択肢





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最終更新日  2020年01月13日 22時05分05秒
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