カテゴリ:大工の技
6/12「床板(フローリング)張り・・・」の投稿から、 施工状況の投稿が途絶えてしまっていました。 この間は大工さんたち、だいたいは工房での作業が多かったのですが、 現場が目に見えて変化したことが2つあります。 その一つが、2階西(裏)側の木製造作出窓の取付け(6/17~18)です。 こんな出窓を下屋の上につけたいなぁと思っていたのです。 日本では一般的に西陽が嫌われます。 欧米では家の向きにこだわらず、西陽を避けるという発想もないそうです。 でも日本の夏の西陽の暑さはご存じのとおり! そこで日本では、縁側を南に向けて長い軒で陽射しを遮りつつ明るさを確保、 西には窓を開けないのが伝統的です。 けれどウチの場合は都市近郊の住宅密集地のため、 南側に余地があまりなく、冬に室内への直接の陽射しは見込めません。 そこで、東西面の窓からの採光を、東西方向の風通しも兼ねて考えました。 (☝午後の西面2階) それと、私自身が夕陽が好きなんです! ウチは淀川に向けて西向きの斜面の中腹なんで、日没まで夕陽が楽しめます。 (☝2/20上棟の日の夕陽) そこで、窓配置の常道を敢えて外したのですが、 家のデザインと日光の直射の制御の意味合いとから、出窓にしたわけです。 棟梁には、PCで絵を描いて、こんなイメージでとお願いしました。 既にここ以外の窓サッシは5/25に取付済みということは 工房で手刻みして運び込んだ材木を、現場で組み立てます。 実際にはめてみて、鉋をかけて微調整し、仕口に栓を打ち込んで固めます。 出窓にまで木組みの匠の技です。 明日は雨になるというので、枠は何とか夕方までに作り込みました。 そして翌日、雨が降り出す前に、アルミ樹脂複合サッシを取り付けることができました。
西陽の熱線削減のため、ガラスはLow-E複層の遮熱タイプにしました。 (他は全て断熱タイプです。・・・両者の違いは ☞click「ガラス選びがカギ」YKK AP) さらに内側に紙障子がつき、外側に防犯も兼ねて格子がはめられます。 まだ横も下も開いたままで未完成ですが・・・。 下の間隔が大き過ぎるように見えますが、この下の下屋に葺かれる瓦の厚み分。 ともかくこれで、窓サッシは全てつきました。 これで窓の施錠ができるようになったので、 玄関の木製引戸だけは未だですが、玄関を合板で塞いで自由に入れなくなってしまいました。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2020年09月01日 23時11分54秒
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