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家づくり…大阪で伝統構法!:石場建て/木組み/土壁工法 ~今さら?マイホーム新築

2021年01月03日
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カテゴリ:居住環境
あけましておめでとうございます。
今年も人・自然・環境・文化・伝統・未来の共存を、
住宅建築の視点から探り、発信していきたいと思います。

・・・と、​昨年初っ端1/3稿​でも「​気候風土適応住宅​」について触れました。

2年半以上に渡って取り組んできた石場建て伝統構法による
新築プロジェクトは昨年末に竣工し引き渡しを迎えましたが、
今年も昨年同様の趣旨でこのブログを続けていきたいと思います。




さて、転居そのものは未だですが、
年末年始には日中は新居で過ごしてみて、我ながら
その心地よさに驚いています。

現居宅が築五十年の高度成長期のペラい家なので
差が際立つということもありますが、
新居は家中の気温が連続しているということが大きいようです。

現居宅は当時の木造軸組工法の標準的な仕様。
壁の内部は基本土壁ですが、断熱や気密といった発想のない時代の薄いもの。
もちろん部屋ごとの冷暖房、エアコンの使用を前提とした仕様ではありません。

窓はアルミサッシの単層ガラスと木枠のペラペラガラスで、
壁は断熱材も通気層もなし。暖房の効きは当然よくありません。
でも隙間が多いせいか、土壁のお陰か、結露することはありません。
C値を実測してみたら意外に結構な数字が出たと述べましたが、
現居宅はそれこそ測定不能というレベルでスカスカでしょう。


その気密&換気。

現代の住宅の性能は、この2つがセットになっていることが求められています。
特に後者は2003年以降、建築基準法で​
24換気システム​の設置が義務付けられています。

そのことは昨年11/9稿「​完成間近!完了検査・・・​」で触れました。
そして、新居の完了検査で、
1階に吸気口が無いので換気設備を設置せよと指摘されたことも!

そこで急遽、外壁に穴を開けて吸気ユニットを後付けすることになってしまったのです。


​(書斎の美しい土壁に、ここはトイレか風呂か?という無粋な換気装置。)​

換気用の小窓をわざわざ設計に組込んであるのに、窓ではダメで、
換気装置が必要?・・・オカシイやろ!…私は納得いかないのですが、仕方ない。

・・・との旨を投稿したら、それを読んでくださった
愛媛で石場建て伝統構法の設計施工を手掛けておられる
野の草設計室​さんから、以下のようなことをお知らせいただきました。

> 換気設備設置の義務付けの項目の中に、以下のような居室の場合は、特例として換気設備は不要・・・
> 真壁造(壁に合板を用いていないこと)の建築物の居室で
> 天井及び床に合板等を用いていない居室または開口部の建具に木製枠を用いた居室・・・

えっ! ほんならウチには換気設備は要らんやん?!


​(南側の目立つところに棟梁が渋々つけた、ここはトイレか風呂か?という無粋な換気フード。)​​

棟梁と日伸建設の社長さんにすぐに連絡!・・・その旨お伝えしたところ、
さっそくいろいろ調べて確認してくださり、
やはり換気設備は要らない特例要件に当てはまることが判明。

そもそも換気設備の設置義務は、気密が高い上に、
有毒化学物質を放出し続ける新建材に包まれた家が問題になってできた規定。

どうも、完了検査の係員さんも、
こんな特例が適用される物件に当たったことがなく、
そんな超レアケースのことまで知らなかったといいます。

それに棟梁も、建築確認申請を出した設計書の段階では、
ここまで徹底的に合板等ゼロ!になるかどうか?・・・というところで、
アルミサッシに換気スリットがある前提だったのです。

結果的に、床も壁も天井も完全に自然素材になり、
図らずもサッシに換気スリットも無い仕様になったことで、
完了検査での指摘の矛盾に気付かされ、特例の存在を知ることができた・・・。

換気スリット付サッシだったらすんなり完了検査合格で、
野の草設計室​さんから特例についてご教授いただく機会もなかった・・・。
ということで、いちど設置した換気装置を11/30に撤去!
外壁に穿った穴を壁土で元どおり塞いでくれました。

お蔭さまで何とか本来の姿を取り戻すことができ、貴重な勉強の機会となりました。
インターネットでの情報共有って、すごいですね! 
野の草設計室​さん、本当にありがとうございました。


after(何事もなかったかのように美しく左官補修された書斎の土壁。)​
​​after(文字どおり取って付けたような・・・記念碑になります。同じ板なのに、既に元の板は色味が変わりつつあります。)​​


・・・ということがあり、

もともと普通に必要な台所や風呂やトイレの換気扇と、
猛暑時用の小屋裏排気扇だけの状態で、
それら換気扇カバーの隙間全てをテープで目張りしての測定。

でもそもそもそんな隙間は、実生活上は開いているわけで、
バキュームによる負圧でコンセントから多少は隙間風が入ってきたけど、
実生活で強制的に負圧をかけることなんて現実問題としてないし、
多くのコンセントにはプラグがささっていて塞がっているわけで・・・。

確かにC値は5未満(4.68)と意外に気密性が確保されていたけれど、
いや逆に5近くと欧米基準からすれば遅れている数値だったけれど・・・。

でも、C値1未満をたたき出す高気密住宅も、
普段は換気扇も開いてるし窓も開けるわけで・・・。

そこまで高気密にして、そりゃあ冷暖房効率は上がるでしょうけど、
徹底的に密閉しておきながら電気で換気しなければならないなんて・・・。

それで、それが元はシックハウス対策だったなんて・・・。
新型コロナウィルス対策で部屋の対角線で窓を開けましょう!だなんて・・・。

現居宅のようなC値測定不能的住宅は確かに冷暖房効率は悪いし、
気密性能を上げようという流れには基本賛成、反対する理由はありません。

けれど、C値のコンマ1の数値を出すのに血眼になっているのが、
私には何か病的に滑稽に思えてしまうのです。
C値が0.0?って、何が偉いの? 築十年後も、その数値は保っていられるの?

C値が必要以上に良いことよりも、
電気が必要な換気設備の要らない仕様の家にすることの方が大事だし、
適切な窓配置で窓を開けるだけで換気は十分だし。


引渡し後1週間過ごしてみて、12/30夜の寒波による初雪を経て、
室温を昼間エアコンで20℃にし夜間8時間エアコンを切って朝は実測15℃前後。

大阪など比較的温暖な(氷点下に下がることのまずない)地域では、
C値は5あれば実生活上は必要十分条件を満たしている!

気密性能を上げるための研究・工夫に努力することは、大切なことだし必要なことだと思います。
そしてC値は、その客観的な指標になります。で、それは実測してみないと分からない。

取り立てて追及せず普通に丁寧に建てればC値5は出せる。
けれど家の価値はそれだけでは測れない。さらに高気密を目指すのは、
もっと大切なこと・・・人と地球にやさしいという家の基本性能を踏まえた上での話し。

・・・この家でC値を実測してみて、実際の数値が分かった上での実感です。


​(穏やかに晴れた元旦の朝)​

この家は、国交省の認定は受けていませんが、
「​気候風土適応住宅​」ガイドラインの要件に該当しています。

画一的な数値を追い求めて新建材とシーリングに覆われた、外界から閉ざされた家を目指すか、
その土地の気候風土に適応した、外界とゆるやかにつながる家を目指すか。

私は後者だし、今年これから、そのデメリットも含めて
この新居での気候風土適応住宅的暮らしと思いを綴っていこうと思います。​​​


追記:上記の内容はあくまでも、気候風土適応住宅の仕様で建てれば・・・、
   そしてその価値に目を向けようという話しです。
   一般的な合板や新建材で建てる家では、C値2.0~1.0を切っている必要があると思います。
   そのことについてはこのブログでは触れませんが、検索してみればいくらでも出てきます。






最終更新日  2021年01月11日 00時45分06秒
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