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家づくり…大阪で伝統構法!:石場建て/木組み/土壁工法 ~今さら?マイホーム新築

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職人の技

2020年12月19日
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カテゴリ:職人の技
ボチボチ進んでいた外構工事。
ようやく12/17(木)、とりあえず出来上がりの姿を見せました。

「11/26(金)、朝から屋根の瓦を葺いた瓦職人さんが来て、
(表札・郵便受塀に)なんと屋根瓦と同じ瓦が葺かれていました!」​の続き​。

あのときモルタル塗りだった「それ」は、いつもの左官さんによって
12/2(水)には土漆喰で上塗りされ、「袴」姿になっていました。


瓦の下は純白の漆喰。この家は「土」がコンセプトなんで、真っ白はここだけ。
木製か何かのシンプルな郵便受が突っ立つだけかな?と思っていた私たちは、
この想定外のお寺かお城のような出来上がりにビックリ!

間口たかが8.5m程しかない小さな土地ですから、もちろん門も塀もないオープン外構。
そこにミニミニ築地塀が作られようとは・・・。
ここまでなるんなら、いっそ​版築​もしてみたかった!

外構を取り仕切っているのは家本体の棟梁ではなく親方、社長さん直々。
この家にはこれぐらいの格が必要だと、大ハッスルされたよう。


このあとインターホンといわゆる門灯も設置され、
12日(土)には、これまたなんと!職人の手による手作り鍛鉄の表札が入れられました。


そして、もうひとつ驚かされたことが!
12/5稿「​THE 和?!・・・​」の最後に触れたっきりになっていたこと。
12/1(火)に運び込まれた、大きな変な形のすごく古びた石。

日伸建設​の親方直々に懇意の石屋さんで見つけてきたという
苔むして黒ずんだものすごく重い石。
「底に排水孔を穿つのに3日かかって腕ガタガタや!」と親方。

そう、なんとこれ、お願いしていたガーデンシンク。
といっても、私たちが思い描いていたのはせいぜい煉瓦造り。
ところが、ふつう家ではちょっと目にすることのできないような自然石に!

立って使うものなので、下駄がはかされ据えられました。

手がけた左官さんの工夫で、足元もその石の色調にピッタリ合わせて、
石のようにモルタルが盛りつけられています。

味わい深く黒ずみ苔むしていたのは工事で真新しくなってしまいましたが、
また数年後に元の姿に戻っていけばいいなぁと、先が楽しみです。


12/5(土)には、カーポートが舗装されました。

ここは駐車場になるだけでなく、私の日曜大工の作業場になるので、平滑な仕上げ。
寒いなか扇風機を回しながらの作業で大変です。

このガーデンシンクの写真でいう手前側(家の奥側)には、
ウッドデッキが設置される予定になっています。



いや、ガーデンシンクのつもりでしたが、
こうなるとますます隣家の裏側のエネファームが無粋に思えます。


というより、エネファーム等コジェネレーションシステムは、実は
低周波騒音問題(人の耳に聞こえない騒音による健康被害など)を起こす
リスクが指摘されているのです。

そこで、その前にガーデンシンクの背板を兼ねて、
高速道路にあるのと同様の​防音壁​の設置を追加でお願いしました。

もちろんお隣さんには事情を説明して、快く許諾いただきました。
近隣との良好なお付き合いづくりも、家づくりには欠かせません。



これでは大きさが全然足りないのですが、費用が・・・。
ここはちょうどこの家の南側の1間幅フル開口の掃出し窓の正面に当たり、
これでせめて窓の開放時の直撃は多少防げるかと・・・。

エネファームやエコキュートなどのコジェネレーションシステムの問題は、
また稿を改めて考察してみたいと思います。


それにしてもこの防音壁もいかにも無粋。
ガーデンシンクならまだしも、
手水鉢(チョウズバチ)​かという趣との組み合わせでは・・・。

当初の想定を大幅に上回る不釣り合いさになったので、
この防音壁も含め周囲を少しでも​蹲(ツクバイ)​の趣にしていけるよう、
追々考えていきたいと思います。

庭というより家の周囲の余地という程度のところのことですが、
楽しみは、竣工後も続きそうです。






最終更新日  2020年12月20日 21時28分16秒
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2020年11月28日
カテゴリ:職人の技
今日は、いよいよ完成内覧会。

その前に照明器具を設置し終えておかないと!ということで、
昨夜の内に私が自作した間接ブラケット照明を設置しました。


これ、外壁材に使った30mm厚の無垢板や、
内壁材に使った12mm厚前後の無垢板などの余り材をもらっておいて、
ソケットとLED電球を仕込んだ至ってシンプルなもの。

それを書斎と寝室以外の居室7か所に据え付けました。
夜くつろぐときには、直接電球が目に入らず薄暗く落ち着くようにというコンセプト。

同様のコンセプトの照明器具は照明器具メーカー各社から市販されていますが、
シンプルに替えがきくこと、家と同じ天然無垢材でできていることという私の考えから、
ホームセンターで手に入る20W型LED電球(2.0W電球色)とレセップソケットと、廃材とで自作。

故障する箇所はどこにもないし、
LED電球でなくても従来の白熱電球も使えます。


素人造作で武骨ですが、点けていないときは目立たないし、
夜も我ながら結構いい感じです。



そして今朝。家具職人さんがキッチンの吊戸棚を持って来ました。
吊戸棚はその後も打ち合わせを重ね、ピッタリ今日の内覧会に間に合いました。

棟梁・大工さんと一緒に3人がかりで据付け。
針葉樹の杉と違って広葉樹のレッドオークは、けっこう重いのです。


このあと、吊戸棚の上に間接照明、下に流し元灯を設置すれば完成です。
家具職人さんの提案で、引戸はラタン張り。
網なので、中が見えそうで見えず、通気性は抜群!


中は、下段は内寸確保のため敢えて背板無しにしてあり、
土漆喰壁が露出しているのがまたいい感じ。

棚の前端には飛び出し止めが付けてあります。
2018.6.18に大阪府北部地震で震度6弱の直撃を受けて食器棚から食器が飛び出した経験から、
ここはこだわりどころです。

家具職人さん直々に水回りの無垢板の手入れ方法を教えてもらっているうちに、
内覧会1組目のお客様が来られました。
昨夜は雨になっただけに天気が心配されましたが、日が射してきました。


そして今日は日暮れまで、6組のお客様をお迎えすることができました。
みなさん一様に関心を持たれていたのが、金物を使わない本物の木組みの伝統構法。
そして床下、石場建てです。


実際、石場建てで近年新築された家は、大阪では片手に満たないのではないでしょうか。
滅多に見られない貴重な機会です。

そして、「石場建て」や「木組み」というキーワードで検索して、私の
ブログから日伸建設の今回の企画に辿り着いたという方が思いのほか多く、
本当にありがたいことです。

こんなにマイナーな石場建て伝統構法に関心を持ってくださっている方が
こんなにたくさんいらっしゃるのが意外で、驚かされます。

今は法の壁があって建てるにはハードルが高いですが、
ぜひ家づくりの選択肢として広がってほしいものです。


百聞は一見に如かず!
明日も内覧会。まだ若干空き枠があるようです。
予約制ですが当日も受け付けているそうですので、この機会に是非どうぞ。

日伸建設​:072-892-5230(小西:090-3261-7795)






最終更新日  2020年11月28日 22時19分03秒
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2020年11月27日
カテゴリ:職人の技
ついに​完成内覧会​を明日/明後日に控えるまでに至りました!

石場建て伝統構法の構想が始まって​(2018.3.10)から2年8か月、
地盤の捨てコン敷設​(2019.11.11)から1年と余日、
建て方~上棟​(2020.2.17)から9か月・・・。

とはいえ、進捗は9割9分というところでしょうか。
外構も内覧会までになんとか形が見えてきたといったところ。
そんな外構について・・・。


外構工事が本格的に始まったのは3週間前の11/4(水)。
ユンボが家の前と横を掘り返します。


手がけるのは、お馴染みの左官さん。
礎石を据えたときから土壁から三和土と最初からずっと手がけている、
この家を知り尽くした職人さんたちです。

部分部分で作業員が下請けに入るハウスメーカーと違い、
職人さんも一貫してお付き合いいただく
大工の親方直営工務店ならではの建築スタイルです。

掘り返し、整地が済むと、運び込まれてきたのは御影石!
石場建て伝統構法に設計変更したことで予算を圧迫してしまったので、
外回りは費用節減、砂利敷きでも構わないと思っていただけに、ビックリです。

どうも、家本体は棟梁が全て仕切ってきたんですが、
外構は親方(社長)直々の采配だそうで、
ここまできたらエエ加減なことはできん!と張り切ってくれているようです。

11/7(土)には、玄関ポーチが御影石で作られていました。
玄関まで自転車でも車椅子でも乳母車でも乗入れられるように、
スロープになっています。


このようなバリアフリーの家づくりは、
障害者に関わりの深い親方や私の基本的なコンセプトです。

伝統構法の古民家だと、文字どおり玄関の敷居をまたぐというイメージですが、
現代の家づくりでは、伝統構法といえどもバリアフリーは避けて通れません。

11/12(木)、玄関ポーチの前に捨てコンが敷設されました。


この上に重い御影石を、1枚1枚手作業で裁断して、敷き並べていきます。
これはかなりの重労働です。
この季節で良かったのかもしれません。真夏だとやってられん!でしょう。


11/13(金)、見ると玄関ポーチが三和土で舗装されています!
三和土(タタキ)、​玄関土間にも採用​した日本古来の舗装。


家が外界と遮断された閉鎖空間ではなく、外とつながっている日本の家。
ここに、玄関の内と外との連続性が表現されているようです。
木と土の家の面目躍如と言えるでしょう。


石畳が敷かれると、何ともいい感じ。
隠れテツとしては、目地に線路を敷いて路面電車を走らせたい気分になります。

やはり木と土の家の正面には、コンクリートは合いません。

11/16(月)、道路に面したところにブロックが建てられました。

聞けば、郵便受が付くんだとか・・・えっ?!

棟梁とは、ゲゲゲの鬼太郎の妖怪ポストみたいなんがエエかなあ・・・なんて
冗談交じりで言っていたんですが・・・。


11/21(土)、かなり大きめの郵便受が組み込まれ、
下地モルタルが塗られていました。
これに壁土が塗られることになっているんだそうです。

11/26(金)、朝から屋根の瓦を葺いた瓦職人さんが来て、
なんと屋根瓦と同じ瓦が葺かれていました!

3月下旬の瓦葺き​以来、最後にまた馴染みの職人さん登場。
そして最後に、親方(社長)大ハッスルです!


あと、屋内では、照明器具が9割9分設置されています。
・・・と、ここまでが、
明日明後日の内覧会でご披露できるところです。

内覧会は予約制ですが、当日でもお問い合わせできますので、
お気軽に​日伸建設​まで。

072-892-5230(小西:090-3261-7795)


「​外構工事ひと段落 … 一応でき上りました ~ 最初から最後まで大活躍の左官職人​」(☜click)へ・・・。






最終更新日  2020年12月19日 10時38分34秒
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2020年11月22日
カテゴリ:職人の技
今日(11/22)、見学のお客様がお越しになりました。
3年ほど前、私たちが日伸建設に出会った頃に、
ちょうど​日伸建設​でご自宅を建て始めていたご家族。

その構造見学会に案内されて、
手刻み天然乾燥無垢材の家を目の当たりにし、
それが日伸建設に決めた大きな要因になりました。

家を建てたいと思ったら、必ず何社か構造見学会に行きましょう。
特に一般的な家は大壁で、柱や梁など構造材は完成すると全く見えません。
構造見学会だと、そのビルダーの家づくりの姿勢がよく分かります。

お越しくださった皆さん、さすが日伸建設での家づくりのOB。
この家をご覧になる目の付け所が違います!
「日伸あるある!話し」でも盛り上がり、本当に楽しいひと時でした。

完成内覧会は​11/28(土)29(日)予約制​・・・微妙に未完成・・・ですが、
それ以外の日でも​日伸建設​で相談に応じているようです。ぜひどうぞ。

で、今日のお客様、私のブログも見てくださっているとのこと。
ありがとうございます。
なのに​11/10稿​以来、実質更新できておらず・・・。で、今日こそ!ってわけです。

今、大きくは外構に取り掛かっているところなんですが、
それについては稿を改めて詳しく述べることにして・・・。



遡って11/20(金)夜7時ごろ、にわかに現場が慌ただしくなり、
建具屋さんと棟梁が建具をたくさん運び込んできました!

夏場なら日の入りの頃でまだ明るい時間ですが、
さすがにこの時期は真っ暗! 本当にご苦労さまです。


建具の搬入は10/30(金)に第一弾があったことは、
述べましたが、今回は主に窓の明かり障子=紙障子の据付けです。

私たちがあまりカーテンのヒラヒラした感じが好きではないので、
この家は思い切ってカーテン無し、窓という窓ほとんど全て障子にしたんです。
なので、障子の数が、普通の家ではあり得ないほどの数!


建具職人さんと棟梁、初め敷居に何やら貼り始めました。
聞くと、天然竹をスライスしてテープ状にした敷居滑り。
百均のとかしか知らなかったので、ビックリ!

よく見ると、竹だけあってところどころ節があります。
木よりも強く、滑りもいいんだそうです。


ガラス窓から一変! 畳敷きと前回入れた板戸と相まって、部屋が一段と落ち着きました。
明かり障子の「明かり」は本来は陽の光のことでしょうけど、夜は「灯り」も反射します。
図らずも照明の光が窓の部分だけ梁の影を落として、いい感じです。


この部屋の表に面した窓は面格子が入っていて雨戸がありません。

そこで夜に街灯の光を遮断できない対策として、遮光カーテンならぬ
遮光襖を障子に組み合わせました。断熱の役割もあります。
日中は袖壁に全引込みできるようにしてあります。


バルコニーへの掃出し窓と、西面の出窓にも。

掃出しといっても、バルコニーへは敢えて少し上がるようにしてあります。
西面も面格子だけで雨戸がないので、障子で夏場の強烈な西陽を遮るだけでなく、
冬場には断熱の役割もあります。

1階の庭に面した掃き出し。

ここには採風雨戸が設置されており、窓は1間幅で全引込できます。
そこで障子も引違いではなく、袖壁に全引込できるようになっています。

建具職人さんが、建具一枚一枚現場で削って、微調整していきます。

日伸建設の木組みの家は精度が高いので、この工程が楽なんだそうです。
ピタッ!と手作り建具がはまったときの爽快感は、建具職人の醍醐味でしょう。

この引戸は、間仕切り建具でまだ残っていた玄関土間と室内を隔てる建具。
玄関引戸は木製なので、樹脂アルミサッシほどの気密はありません。
そこでここに障子を入れて縁を切って、屋内の断熱性を高めるというわけです。

ちょうど玄関土間が、宇宙船のエアロックのようなイメージ!
いや、空気を抜くことはないので、普通に風除室と言えばいいだけなんですが・・・。
夏場は1間幅全開放して、三和土(タタキ)土間の冷気を室内に入れることもできます。


とはいえ、今日の時点ではまだ何も貼られていません。
ここだけは障子紙ではなく、追って乳白色のアクリルが入ります。

建具職人さんが調整のため鉋で削ると、家中に青森ヒバの芳香が拡がります。
思わずその鉋屑を拾い集めて袋詰めに!
建具を開け閉めするたびにも香りが立ちます。

この家の建具は、間仕切りは全て千本格子とか縦繁(タテシゲ)格子とか言われる
縦桟がたくさん入ったデザインに統一しました。
そのせいで通常の桟の数の3倍はあるんじゃないかな?・・・大変な手間です。

それ、友だちが新築したデザイナーズ住宅がそうなっていて、そのイメージを拝借。
家づくりに当たっては、実例を直に数多く見ておくことも大事です。

ハウスメーカーの営業さん任せではなく、
じっくりと大工さんと相談できる工務店だからこそ、実現できたんだと思います。


今週1週間、あと少し手を入れて、週末は一般公開、内覧会です。
コロナ禍のなか予約制ですので、お問い合わせは​日伸建設​まで。






最終更新日  2020年11月23日 08時06分27秒
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2020年11月10日
カテゴリ:職人の技
今週めでたく合格の石場建て伝統構法の新築。

今日は、待ちに待った畳敷きの日。
仕事帰り、現場に駆けつけて見ると、見事敷き込まれていました。


1階は、小上がり書斎3畳。
といっても、堀込カウンターデスクがあるので、
1枚の大きさは1畳より小さい変形畳。


籠り感のある部屋がコンセプトで、棟梁も昼休みはよくここに籠って寛いでいましたが、
畳を敷くとますます落ち着くいい空間になり、畳の良さをあらためて実感!
老年期には、寝室としても使えそう。


2階は、6畳+4畳半+6畳の全面畳敷き。
今どき、畳のない家も多いのに、
古民家のように全面畳敷きは珍しいんじゃないでしょうか。


この家は1階の天井が直接2階の床板なので、
畳を敷き詰めることで1階への足音が大幅に減衰されます。
もちろん畳ですから、どこにでもゴロゴロできるという快適性も。


畳表は、生産者が明確な熊本産。
今は中国産が主流ですが、中国から伝わった建築技術が基礎となった日本建築で、
畳こそ純粋に日本オリジナル。畳表は国産を選びたいものです。


畳表の藺草(イグサ)には、調湿作用や空気浄化消臭作用や断熱効果の他、
アロマテラピー効果や集中力増進効果もあると言われています。
また、この青畳が年月を重ね艶やかな黄金色になっていく楽しみもあります。

畳床(中身)は、残念ながら予算の都合で本藁床ではなく、木材繊維を固めたもの。
断熱材に使ったフォレストボードの硬い版みたいなイメージ。
けっこう重いのですが、畳を上げてメンテナンスする頻度は藁床ほどではなさそうです。


今の主流は発泡ポリスチレン。安くて軽いんですが、
1階の火災で2階の畳が溶けて有毒ガスが出たのを目の当たりにしたことがあり、
石油系の素材はやはり怖かったんです。

畳の縁(ヘリ)は、1階の書斎は狭いので、少し模様が入っているもの、
2階は総16.5畳なんで、スッキリ無地のもの、
色は青畳のうちも黄金色になってからも縁が主張しないような青緑系を選びました。


近年は縁のないヘリ無し畳が琉球畳という一部誤った呼称(※)で人気ですが、
私は好みません。ヘリは畳の角を守るもの。ただの飾りではないからです。
また「畳のへりを踏んではいけない」という文化を伝える意義もあります。

(※本来の琉球畳は、藺草ではなくカヤツリグサ科の七島藺で編まれたものです。)

この家に畳を敷くにあたっては、伝統構法であるがゆえに
柱の太さが場所によって違っているので、ただ長方形に作ったのでは納まりません。
そのため、微妙な切り欠きで見事に納まりをつけてあります。


畳職人さんは、近ごろこういう仕事はなかなかないので、やり甲斐がある!と
張り切ってくださったと聞いています。
この家に関わってくださった様々な職人さんたちのなかで、
畳屋さんにはお会いできていないので、ぜひ近々お礼に伺いたいと思っています。

見に入ったときはもう日が暮れていたので、2階の電灯を消してみました。
そしたら、1階の灯りが吹抜け簀子から仄かに洩れ上がってきます。
狙ってたとはいえ、畳と相まって一層素敵な雰囲気です。


2018/9/19稿「​ホロデッキ?…ニセモノでできた家​」で触れた
宇宙戦艦ヤマトの医師 佐渡先生の部屋のように、
180年ほど未来の宇宙艦でも、畳の部屋なら寛げるだろうなぁと思います。


そもそもこの家に、宇宙船じゃあるまいし、
24時間換気システムは必要ないのです!






最終更新日  2020年11月11日 01時18分11秒
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2020年11月01日
カテゴリ:職人の技
10月最後の週の後半、木・金・土、そして日曜まで! 追い込みです。
というのも、11/3には2回目の洗いが入って、
そのあといよいよ畳が入るからです。

10/29(木)、勤務を終えて現場に行くと、
棟梁が何やら衝立のようなものを造っています・・・何でしょう?
ヒントは10/28稿「​ライフライン・・・いろんな職種の職人さんの力で​」の8段目の写真。

・・・そう、洋便器と小便器の仕切りの衝立でした。
本当は部屋を分けたかったんですが、間取りの都合で入口を1か所しか設けられず、
洋便器に座って横を見ても小便器が見えないようにしたんです。
男性にとっては、小便器は本当に使い勝手の良いものです。
でも女性にとっては、やはり心理的な抵抗があるでしょう。
写真の角度で少しはみ出ていますが、実際は完全に隠れるよう計算された大きさです。


さて翌10/30(金)、1回目の洗いが入りました。
出勤していて日中の作業は見ていないんですが、帰りに現場に寄ってみると、
柱や梁に巻かれてあった養生の紙がすっかり外されていました。

で、大黒柱をふと見上げると、何と!瓢箪型の埋木が・・・。
2本の​鼻栓​の下1本を微調整のため抜いてあるので、綺麗に見えています。

聞けば、ここに少し傷があって避けられなかったので、掘って埋めてあったんだとか。
最初からあった瓢箪、養生紙が巻かれていて今まで気づきませんでした。
こんな大工さんの遊び心が微笑ましく嬉しく、温かい気分になりました。

そして同時に、建具屋さんも登場!
昼間に持ち込まれた間仕切り建具の調整加工が、日没後も続いています。

木組みの家。もちろん建具も、建具職人手作りの無垢材。
出来合いのメーカー品と違って、建具枠と戸本体のユニットをはめるだけではありません。
工房で作ってきた物を、現場に合わせて鉋で削るなど微調整します。


日伸建設​の家の場合、
このような造作建具の無垢材は、自社ストックの天然乾燥材から提供します。
なので、全て建具職人が手配するより、経済的なんだそうです。

それに建具職人さんの話しでは、
日伸から出してもらった木はすごく良くて、扱いやすいとのこと。

また、日伸の大工さんが作る敷居や鴨居などの加工精度が高く、建具の調整が楽なんだとか。
一般的な家だと、建具をはめるのに結構難儀する場合が多いのに、
大工さんが自分で建具をはめる気で敷居や鴨居を作っているところは、違うんだそうです。

そういえば、施主によるブログとかで、建具の隙間や歪みの不満を散見します。
ハウスメーカーの家だと、大工も建具職人もその都度その時々のバラバラの外注で、
お互いの協同というわけにいかないでしょうから、やむを得ないところかもしれません。


希望どおり繊細な千本格子が組まれた3連全引込開放の障子戸は圧巻で、
建具職人さんの技に感嘆と感謝しかありません。

​板戸は、引き戸も開き扉も、1階も2階も、同じデザインシリーズです。


引戸のレールは木製! 赤い硬い木・・・。
どうも、強化木製の建具用の部材があるようです。<脚註>

ウレタン製の戸車の方が先に摩耗するほど丈夫なんだそうで、
木組みの家にとてもよく似合います。

場所の必要に応じて、鍵もかかるようにしてあります。


そして、これも希望していた、千本格子戸も入りました。
これは玄関/階段ホールとリビングルームを仕切る障子(紙/ガラス)無しの2連全開放引戸。
玄関から一直線に見通す位置のLDKと、小上がり書斎を、心理的に仕切ります。

さらに! とうとう玄関の両開き引戸が取り付けられました。
この材は、日伸建設が提供した青森ヒバ。数年前から寝かせていたものだそうです。

檜が主流の関西ではあまり使われることがない逸材、
まさに玄関に相応しい材をストックから選んでくれました。

青森ヒバは、アスナロ属の一変種のヒノキアスナロ。
ヒノキチオールなどの薬効成分が多く含まれているため、
腐朽や白蟻に大変強く、蚊も寄せ付けにくいそうです。
(参照:​「青森ヒバの不思議」​東北森林管理局)

この玄関引戸は、横幅の広い玄関土間を生かして、1間幅で全開放できます。
岡山の親戚の農家がこの方式で、憧れていたんです。

でも街中なんで、全開放してもちょうど前にはポーチの目隠し格子が入っていて、
道路からは直接は見えないようになっています。

10/31(土)も、大工さんは鴨居、建具屋さんは戸当たりの調整。

協同作業が続きます。

そしてこの日、ついに玄関扉に鍵が取り付けられました。

それまでコンパネを打ち付けて玄関を封鎖していたのが、
文字どおり玄関で施錠できるようになりました。


11/1(日)。
この日は大阪・堺市からの見学のお客さんが来られることもあり、
朝から棟梁も親方も経理さんも現場にお揃い。

このお客さん、できれば石場建て伝統構法で建てたいとのこと。
それが難しくて在来工法になったとしても、日本の気候風土に合った
手刻み木組みと本物の土壁の家が実現できればいいなぁと思います。

そして棟梁は、明後日3日の2回目の洗いに向け、最後の追い込みです。

床に敷いてあった養生シートも柱などの養生カバーも全て取り払われ、
40mm厚の無垢杉板フローリングや栗の変木柱などが姿を現します。

8/10稿「​京名栗 杉の玄関式台 ~ 京都京北 原田銘木店の名人技​」で述べた
玄関式台も、あらためて姿を現します。

「おじゃまします・・・」初めて素足で踏みしめます。

「温かい!」合板突板フローリングしか知らなかったので、新鮮な驚き。
杉は柔らかく温かい感触と知識として知っていても、百聞は一見に如かずとはこのこと。

見学のお客さんが帰られ、棟梁も一仕事終えた昼下がり、
レギュラーコーヒーを淹れて棟梁と妻と3人で床に腰を下ろしてホッと一息。
なんて贅沢な時間でしょう!
(棟梁、本来は日曜のご家族との時間なのに、引き留めてすみません!)

この床、無垢材なんで、当然少なからず節があります。

そこで、通路となる写真で言うと左側は、節の少ない板を、
机や椅子や座布団を置く想定の右の方は、節の多めの板を選んであるとのこと。
木を見極めることのできる大工さんならではの心配りです。

1階のその床に座っていると、2階から柔らかい光が。
そこは、明り取りと全館冷暖房のための半吹抜け、スノコ天井になっています。

白い檜の合間合間に赤い桜が挿してあり、良いアクセントに。
棟梁の遊び心が感じられて、嬉しいところです。
たったW1.5間×D0.5間しかないんですが、想像以上に豊かな空間になりました。

明日、棚などこまごま残った造作作業をしてしまえば、
明後日は洗い、明々後日はついに完了検査を迎えます。
そしてそのあとは畳・・・。

いよいよ石場建て伝統構法の新築も、
​本体工事は大詰めです。


​<註>木製引戸レールは、↓こういうもののようです・・・。

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最終更新日  2020年11月03日 08時16分41秒
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2020年10月28日
カテゴリ:職人の技
1週間ぶりの投稿になってしまいました。

この間、造作キッチンの上に設置する吊戸棚の仕様を家具職人さんと相談したり、
電気屋さんと照明やコンセントについて相談したり、
これを機に自作する栗の無垢板を使ったダイニングテーブルの仕様を検討したり・・・。

10月19日(月)の大きなトピックスについては述べましたが、
それ以降は見た目に大きな変化がある工事はありませんでした。

いや、工事がなかったわけではなく、
外見上見えにくいところで、あれやこれや少しずつ進んでいるんです。

その前の週の金曜日(10/16)朝、ふと家の裏を見上げて見ると、
あれ?! 外壁から飛び出した丸太梁の木口に板金がはめられています。

その前日に板金屋さんが来て、被せたんでしょう。あと、樋も調整してありました。
木の切り口(木口)は水が浸み込みやすいので、覆っておく方がいいようです。

キッチンが据えられた日には、棟梁は下足箱を作っていました。
玄関とその奥のウォークイン納戸を仕切る役目もあるもの。
棟梁の完全オリジナル。扉板は​日伸建設​の材木庫に眠っていたチーク無垢板。

↖扉の中から、怪しい手が・・・。
 丁寧に亜麻仁油を塗って仕上げています。↗

亜麻仁油にはオメガ3系脂肪酸であるα-リノレン酸が多く含まれていて、健康にいい!
・・・って、食べるわけじゃないけど、やっぱり自然素材がいい。

翌10/20(火)には水道屋さんが来て、
キッチンや洗面台などに水栓を付けたり・・・・。


10/24(土)には電気屋さんが来て、
電気の仮設引き込みポールを撤去したり、

週初めにガス屋さんが設置したecoジョーズ給湯機に通電したり・・・。


10/25にも日曜日だというのに水道屋さんがまた来て、
こんどは水栓とシンクに上下水道を接続して、ちゃんと水が出て流れていくか確認したり・・・。

水を流すと、汚水枡からジョロジョロジョロ~って音がして、
下水が公共下水道に向け流れるのが見えています。よっしゃ!OK。
よく見るとブロック塀の際に、何気にガスメーターも設置されています。

そして、トイレ。
手洗器の水栓からも水が出るようになり・・・、

先日の洋便器設置(10/20)に続いてこの日、
小便器も設置されました!


家庭のトイレに小便器の設置は、今どき珍しいと思いますが、
これぞ男子の本懐! 座ってするなんて、あり得ません。
このトイレについてのお話しは、また後日あらためて。

その日曜日、棟梁も久しぶりに登場! 
その週は​日伸建設​の大工さんたちは総出で工房にこもって、建て方の日程が迫っている
先輩大工さんが棟梁として担当する次の家の材木の刻み作業に没頭していたので、

こちらに来るのが日曜になってしまったそうです。

で、付きました! レンジフード(換気扇)


これ、丸太梁に似合ってタイル壁も良く見えるようにと選んだ
アリアフィーナ社のイタリアデザイン​レンジフード​Giglio​​。
まだ排気管は接続していませんが、キッチンらしくなってきました。

そして棟梁、梁の上に上って、何やらしています。
・・・鋸で切った小さな四角錐が落ちてきました。

これ、梁を金物なしで接いである木組みの継手を留めている込み栓の先を、
目につくところだけでもと切り落としていたんです。
切った後は切り口の角を鉋で面取り。細かいところにも手を抜きません。

そんなこんなで、たくさんの職種の職人さんたちがの力で結構いろいろ進んできています。
これで水道・電気・ガスといったライフラインが整い、
ほとんど家として体裁が整ってきました。

あとは、今週末に建具が入って、
来週には畳が入って、
いよいよ完了検査ってところまでようやくこぎつけたってとこなんだそうです!

外構も含めて竣工まで、あと1~2か月ってとこでしょうか・・・。






最終更新日  2020年10月29日 23時09分08秒
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2020年10月21日
カテゴリ:職人の技
一昨日10月19日(月)、待ちに待ったオーダー造作キッチンの搬入据付でした。
枚方の南どなり交野の​日伸建設​が在庫の無垢材をこだわりの家具職人に提供し、
北どなりの高槻の家具工房で製作されたものです。

8時頃には水道の職人さんが来ていました。
この日から、屋内の水道工事が4日ほどかかりそうとのこと。
キッチンやトイレや洗面台などに上下水道をつないだり、けっこう作業があるようです。

さあ、この壁、下半分の土壁も見納めです!

(引出しを抜けば、見えますが・・・。)

朝9時頃、家具職人さんの搬入車が到着。
天気予報どおり曇っていたのが、何かパラパラと・・・。
棟梁と一緒に急いで運び入れます。


据え付けは、基本的には置くだけなんですが、
製作した家具職人さん本人が自分でやります。
シンクやレンジの現場合わせがうまくいくか正直心配だったとのこと。


というのも、本体全てがレッドオークの無垢材。
しかも、木製造作家具といってもほとんどの場合ワークトップだけはステンレスなんですが、
これは天板まで全て無垢材。

シンクやレンジは市販品なんで新築現場に配送されていて、
家具工房ではカタログデータを元に加工しただけで、仮合わせをしていません。
それでも、さすが現場でピッタリはまって、覚悟していた現場加工は特になし!

このレッドオークの無垢材。​日伸建設​の親方が何年も前にコレっ!と仕入れて、
いつかくるかもしれない出番のためにずっと天然乾燥してあったもの。
すっかりカラカラで、もう狂いが出ることはないだろうという代物。



美しい柾目に更に見事な杢目(稀に現れる複雑な模様)が重なっています。
その表面にウレタンを混入したオイルで導管の目詰めをし、
さらにオイル仕上げをしてあります。

私たちは天然木の表面が汚れたり傷ついたりするのは「味」として肯定的に見ているので、
いっそ何も塗らなくていいと家具職人さんに言ってみたんです。

すると、導管は生きていたときに水を吸い上げていた管だから、
台所のような場所だと水がどんどん浸み込んでいくし、
鍋や包丁など鉄分がつくような所だと鉄分と木のタンニンが反応して黒くなってしまうから、
導管の目詰めだけは必須だと教えてもらいました。

引出しの前板も、美しい木目。
板の断面も、もちろん本物の木目。合板ならこうはいきません。
しかもこれも無垢材ならでは。正味、蟻組みをしてあります。


一般にシステムキッチンは合板やMDF(木質繊維板)でできているので、
ダボやステープルなどを差し込んでボンドで接着するだけで組んであります。
それがイマイチで、当初はタカラのホーローキッチンにしようかな・・・とも思っていました。

けれど、こうして造作キッチンができ上ってみると、やはり質感に格段の差。
印刷ではあり得ない本物の質感は、何にも代えがたいものがあります。
それが市販のハイグレードのシステムキッチンと価格的には大差ないそうです。

引出しの取っ手は、流行り(?)の黒いアイアンは好みじゃないと伝えておいたら、
棟梁が真鍮のものを選んでくれて、これが好みピッタリですごくイカしています!


このようなオーダー造作キッチンのできる工務店・・・。
ここにも、元請け大工の直営工務店との家づくりの醍醐味があります!

そう、これは完全オーダー品。私たちで自分たちの使い勝手を考え抜いて、
システムキッチンメーカー数社のショールームにも何度も通って、
イメージ画を自分たちで描いて、棟梁を通して家具職人さんと相談したものです。


レンジの下は、鍋類を置けるようにオープンのステンレスパイプ棚。
このキッチンの位置は玄関から見通せる位置の壁付けなので、
ゴミ箱をしまい込めるように、シンクの下は配管が見えないように食器収納引出しに・・・。

シンクの手前のデッドスペースを有効活用するというアイデアは、
何社かのハイグレードシステムキッチンを参考にしました。


で、このシンク。これもさんざん悩み抜いて見つけたもの。
シンク内の2段のレールとアクセサリーで効率的な調理が可能というスグレモノ!


これも、最初は永大の​スリーレイヤードシンク​が気に入って、
他にも何社かのハイグレードシステムキッチンの似たような仕組みも検討して、
同様のことがオーダー造作キッチンでできないかとさんざん探した末に見つけたもの!

そして、もうひとつの市販品が、レンジ(コンロ)。
本当は直火派だったので、ガスコンロが良いと思っていたのですが、
ここは天井が無垢材のままで耐火天井を張っていないので、却下。

じゃあ、IHヒーター?
これは圧倒的にお湯が沸くのが早いなど、その利便性を今の家で知っているのですが、
電磁波の放出が酷いという問題を知ってから悩んでいました。



それで電磁波をキーワードにいろいろ調べていて見つけたのが、
スーパーラジエントヒーター。簡単に言えば電熱コンロ。でも、ただの電熱器じゃない。
その特長はというと・・・
*IH調理器に比べて電磁波が極端に少ない
*遠赤外線で炭火のような調理ができる
*今までの調理器具が使える
*油ハネがほとんどないので掃除の手間が軽減される
  ・・・といったところのよう。

欠点はといえば、お湯を沸かすのに、時間がかかるということでしょうか。
サッとお茶を入れたいときには、ティファールなどが別にあった方が良いかもしれません。
あ、それと、かなり値が張る!

どうもヨーロッパではIHクッキングヒーターは少数派で、
ラジエントヒーターが主流なんだとか。
日本にも進出しているドイツの家電メーカーのミーレからも発売されています。


で、この造作キッチンに組込んでもらったのは、
ドイツ製の部品を使った日本のメーカーの、エムエフジー社の​スーパーラジエントヒーター​。

YouTubeの有名な住宅解説チャンネル ウェルネストホームのHPでも、
健康を守る家カテゴリーの記事で「​スーパーラジエントヒーターとはなにか?​」と
詳細に解説しているので、お墨付きと言っても良さそうです。

いずれにせよ、これの使い勝手は、実演会に参加して体験はしてみましたが、
実際の日々の生活のなかでのはまだ未知の世界なので、挑戦!といったところでしょうか。
ま、今のところは、期待しておきたいと思います。

それにしても、あらためて、どうでしょう! このワークトップ。

前述のように、ここは玄関から見通せるところ。
システムキッチンを「家具」と位置づけて考えたかったんです。

実際欧米ではそんな価値観でキッチンを捉えているようで、
画像検索をしてみるとほとんどが家具調。ステンレス製なんて、あまり見当たりません。
スウェーデン発祥のIKEAでも、そんなシステムキッチンが売られていて、
それも大阪・鶴浜店まで行って木製天板を見て、棟梁に相談もしてみたんです。

で、結局は、IKEAの部材は本物の木ではないこと、
本物の無垢材で家具職人に任せて高価なスーパーラジエントヒーターを組込んでも、
家の総額予算枠でできるとの日伸建設の判断で、こうなりました。


このあと、この白いアリアフィーナ社のイタリアデザイン​レンジフードGiglio​が設置されます。
そして、吊戸棚も家具職人さんが手掛けてくれるので、これから詳細打合せです。

日本ならではの伝統構法の家の中で、この台所は、イタリア産のタイルも合わせて、
ヨーロッパのコンセプトを大幅に取り入れてみました。


合板と規格材で手っ取り早く建ててしまう2×4工法の国アメリカよりも、
木組み土壁の家にはクラフトマンシップが息づく石や煉瓦づくりの家のヨーロッパの方が、
親和性が高いと、このキッチンを目の当たりにしてあらためて感じています。


今週は大工作業は中断していますが、あのあと昨日(火)今日(水)と、
水道屋さん・電気屋さん・ガス屋さんなどが慌ただしく出入りし、
今日は仮設引込電線が撤去されてコンセントに直に電気が来ていました。
そんなこんなの細かい進捗は、次の稿で。






最終更新日  2020年10月22日 17時55分57秒
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2020年10月18日
カテゴリ:職人の技
もうあれから2週間! 時のたつのは早いものです。
左官さんが玄関前の外壁に壁土を塗ったのが10/3(土)、
その日、左官さんは同時にこんなこともしていました。


ここは浴室の床下。石場建てなので、風通し抜群!
湿気を溜め込まないという意味では材木に優しい構造ではあるのですが、
このままでは冬場に浴室(ユニットバス)の底が冷えます。

浴室の下を取り巻くように礎石の高さに合わせた土台を作っておいて、
翌週その上をフォレストボード断熱材で裏打ちした杉板で塞いで、気流を止めました。
石場建てならではの、棟梁の工夫です。


コンクリート基礎内断熱ほど密封性は高くないでしょうけど、
空気は流れさえしなければ熱伝導率が低く、そこを無垢板と断熱材で囲めば、
ユニットバスの底に冷たい外気が直に伝わって床や浴槽が冷え込むのを緩和することができます。

隣りのキッチンの床裏には、断熱材(フォレストボード)が見えます。
配管も、石場建てならメンテナンス性は抜群です。


メンテナンス面から、この囲いにはハッチがついています。


・・・おっとぉ、こっちの写真だった!

約40cm×80cmあれば、這って潜り込むことができます。


10/11(日)、水道屋さんが来ました。
家の周りを掘って、雨水管を埋めます。
家屋本体の作業が入っている平日にはできないということで、特別に日曜日に。

朝、コンテナからジェットブルドーザー出動!・・・


・・・小型ユンボ。・・・一般名称は油圧ショベル、ミニショベル。
近年はこんなカワイイ油圧ショベルが普及したので、作業効率が大幅にアップしています。

けっこう音も静かで、住宅地でも大丈夫。ウチにも1台欲しいところです!

「ユンボ」・・・。昭和30年代の日本は重機は輸入に頼っていたのですが、
昭和36年に三菱重工がフランスのSICAM社より技術供与を受け製造した機種Y35を、
SICAM社の商品名「Yumbo」の名称で販売し一世を風靡したことから定着したんだそうです。

家の前側以外の3方をミニショベル掘り進め、
ベースコンクリートのはみ出しているところを電動ブレーカーで砕きます。


細かくはシャベル※で掘り、
傾斜をつけながら雨水の導管を埋めて、会所につなげます。


その雨水管は縦樋に直接つなげます。
屋根に降った雨水は、こうして下水に流されているんですね!


※JIS規格(1954年)では、足をかける部分の有無・・・、
 あるものをショベル(シャベル)、ないものをスコップとしているようです。
 大阪では大きい土木用のをシャベル、小さい園芸用のをスコップと言い慣わしています。
 そもそもシャベルは英語でスコップはオランダ語、どちらも同じものなんだそうです。


水道屋さん、2階のトイレと手洗い場の排水を下水管につなぐ作業もしています。
もう足場がないので、梯子をかけての高所作業です。


この工事は、玄関土間三和土の作業の前日のことだったので、
家の外に左官の材料や道具がたくさん保管してありました。
(10/15稿「​三和土 たたき タタキ・・・本来の土間~日本の住居の原点​」)
「掘る場所に干渉しないように片付けててくれて助かった!」と、水道屋さん。

家づくりにはいろんな業種の職人さんが関わりますが、
そんな調整や配慮も大事なんだなぁと感心しました。

10/13(火)、帰宅途中に現場に寄ってみると、
電気屋さんが来て電線引込ポールを仮設の横に本設営してありました。


家づくりに当たって、電気の引込みのことまで考えたことがあるでしょうか?
私も考えたことがなかったんですが、家に直付けするのは家のために良くないと
日伸建設​の社長から最初にアドバイスされていたのです。

そう、よくあるのは道路の電線から直に家の本体に電線をつなぐ方法ですが、
よくよく見ながら街を歩いていると、敷地の入口に小さな電柱が立っているのも見かけます。

(click☝参照:​Panasonic住宅用引込柱スッキリポール​)

この電線引込ポールを立てることで、そこから地中を通して屋内へ配線するので、​
空中を横切る電線がなく家の外観がスッキリするだけでなく、
電力量計をポールに設置するので検針員が敷地内に入ることなく検針るし、
引込線や電力量計のために壁に金具をつける必要がないので、外壁を傷つけません。

​​
(click☝参照:​スッキリポールマンガ読本​)

既に雨水管やガス管が埋設されているあたりなんで、慎重に掘ります。

電線引込ポールからは、このように地中を通って電線が引き込まれます。
7本もあるとは! ちょっとビックリ。
電気だけで何系統かあるのでしょうか。ほか、電話線や光ケーブルなども引込まれています。


いやぁ・・・、家を建てるって、家本体と外構のことは考えますが、
雨水の排出や電気の引込みまではなかなか思いを巡らすことはないもんじゃないでしょうか。
正直、外構工事が始まる前に、家そのもののことで周囲を掘り返すとは思っていませんでした。


さて、今週一週間、あまり動きのなかった現場ですが、
いよいよ明日は、造作キッチンの搬入!
便器等も既に届いているので、それらの据付けも始まりそうです。






最終更新日  2020年10月25日 11時54分51秒
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2020年10月15日
カテゴリ:職人の技
今週は、工事は中休みといったところでしょうか。。
毎日あんなに朝から晩まで活気があったのに(ご近所さん、すみません!)
ここんとこ電気屋さんとか板金屋さんとかが、ちょくちょく入ってきているだけのようです。

棟梁は工房で造作家具などの刻みをしたり、
他の職人さんたちと打合せをしたりしているんでしょうか・・・。

静かな現場は、なんかすごく寂しいです。
月曜日はかなり賑やかだっただけに、なおさら・・・。

その10/12(月)。
タイル屋さんが目地の仕上げに入っていたことは、
10/13稿「​水回りのタイル貼り付け・・・​」に詳しく載せました。

そしてその日は同時に、伝統構法の家づくりを始めた当初からずっとずっと
楽しみにしていた、三和土(タタキ)土間づくりの日だったのです!

タタキ・・・ひたすら敲いて固めます。


三和土・・・三種類、土と消石灰と苦汁(ニガリ)を混ぜます。


そのまんまの名称です。
本物の土壁と、そして土間。左官職人の本領発揮です。

現代ではコンクリートの土間も一般にタタキと言いますが、
本来はセメントは入れずに土と消石灰と苦汁だけで作ります。
日本古来の土間の固め方です。

この家の場合、玄関土間は​​​​甎(セン=古来の瓦タイル)敷き​にしようか、
土足用の板張り​にしようか、​​三和土​にしようか、当初迷っていました。

実際に家が建ち上がり玄関空間を目にして、
ここは田舎家の土間をコンセプトにしようと思ったことと、
棟梁の本物の三和土をやってみたいという強い意向で、左官さんに頼むことになりました。

まず10/3(土)、玄関の外壁に中塗り土を塗ったあと、
(参照:10/6稿「​​​土壁上塗り②~壁土仕上げ…左官の工夫と技​」)
玄関土間のかさ上げにモルタルを流し込みました。


本来は、地面と同じ素材が三和土として内装土間材に使われてこその地熱利用なんですが、
そもそもベースコンクリートの上の石場建て。

しかも現代では、土間と式台・上がり框との段差を極力低めにすることが
バリアフリーの観点から必要です。

10/7(水)には、玄関ポーチ大庇柱の礎石と同じ
「丹波鞍馬石」の沓脱石が設置されました。
(参照:10/9稿「​木と土の家~大工と左官の協同…玄関ポーチの格子づくり​」)

日伸建設の親方の見立てで地元の石材屋さんから入手。大の男4人がかりで据え付けたそうです!
酸化鉄色のひなびた花崗岩の自然石が、玄関先で異彩を放ちます。

そこに搬入されてきた土は、京都・伏見の「​深草土​」(☜解説click)。
長崎の天川土、愛知県三河の三州土と並び、代表的な敲き土だそうです。
小さい砂利も混じったような粗い土です。


これに消石灰と苦汁を入れて攪拌すると、
握ってもパラパラだったものが、握るだけである程度は塊になります。


ミキサーにまず深草土と消石灰を入れ、攪拌しながら苦汁を入れ、
状態を見ながら少しだけ水を足します。
この加減は、特にちゃんと量るわけでもなく、左官の親方の経験です。

聞けば、三和土のやり方は、左官さんによって違うそうです。
地方によってか、または昔なら流派もあったのかもしれません。
以前なら他所のやり方は知る由もありませんが、今はYouTubeで公開されてるから面白い!と。

検索してみれば、解説や画像や動画がいっぱいアップされています。
いろいろ見て見ると、本当に面白いです。
私も動画を撮ったので、後日​YouTube​にアップしようと思います。

土の中には小砂利も少し入っているので、ミキサーで攪拌すると
ギギッ ガーッ 耳障りな音もします。


そのミキサーは家の前。調合出来たら土を玄関にバケツで運び込まないといけません。
ところが、先日10/7に設置した​ポーチの格子​が邪魔で、ちょっと面倒。
取り外しできる構造なんですが、格子の下からバケツリレーで受け渡します。


かさ上げモルタルの上に土を被せ、

棒や鏝で均して、脚で踏み固めます。


平面に均せたら、あとは文字どおりひたすらタタきます!
木の板をあてがい、ウレタンハンマーで隅から隅までトントントン トントントン・・・。


ひととおりタタいたら、歩いても靴跡がつかないぐらい固まっています。
また土を入れてトントントン トントントン・・・。

左官さんが声をかけてくれます・・・「やってみる?」
左官の親方・・・「ラクしよう思うてぇ!」
こんなチャンス一生に一度!・・・伝統構法のいいところは、施主が喜んで手伝うこと♪


タタいてたら撮影ができないので、引き続き左官さんたちが延々
二人がかりでトンタパントンタパントンタパン タントパンタントパンタントパン・・・。


沓脱石と式台の間は、狭いので大変です!
トトトン カカン トトトン カカン・・・。
「こりゃ、エライ(大阪弁で大変)わぁ!」とか言いながら、楽しい作業です。


土を全面敷き詰めタタき終えたらひと段落・・・終わりではありません。
一層目が落ち着いたら、こんどは二層目。

一層目は多少の凸凹は下に隠れるので大丈夫ですが、
二層目は表面仕上げになるので真っ平にしないといけません。

モルタルのように液状に粘性があれば水平面をとるのは比較的容易ですが、
タタくだけで小砂利も混ざった土の塊を水平に均していくのはかなり難しいはずです。


朝7時半から準備を始めて、片づけ終わったのは3時過ぎだったか・・・?
見事な土間三和土が完成!
無垢の木の柱と天井、土の壁、土の床。落ち着いた素敵な空間になりました。




平安時代以前、まだ日本の住居に板の床が張られる以前の原点の姿。
千年の歴史を背負った家が見えてきました。

残った土で、玄関の外のポーチも三和土にしてみたいな・・・
本物の三和土をやってみて、棟梁の構想はさらに広がります。
私たち建て主の夢も膨らみます!

来週には、いよいよ造作キッチンが設置される段取りとのこと。
動きのほとんどない今週とはうって変わり、来週には現場に活気が戻りそうです。






最終更新日  2020年10月15日 22時48分37秒
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