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家づくり…大阪で伝統構法!:石場建て/木組み/土壁工法 ~今さら?マイホーム新築

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手刻み無垢材

2022年01月16日
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カテゴリ:手刻み無垢材
昨日1/25(土)は、石場建て伝統構法の我が家を建てていただいた
日伸建設​の工房に、文字どおりお邪魔してきました。

「工房見学希望の方、大歓迎」という​facebook​の投稿を真に受けてのこと。
こうして工房を訪ねたり、事務所に上がりこんでおしゃべりしたり、
我が家の竣工後もずっとお付き合いが続いています。

工房では、次のプロジェクトに向けて、
地松の丸太を梁にする加工が行なわれていました。

この材​(☟写真は日伸建設facebookより)​は、日伸建設の皆さんが飛騨高山の山に自ら分け入り、

立ち木の状態で「この木」と見定めて伐採し、
工房に運び込んで数年寝かせていた天然乾燥材。

秋にいい木を探しに行って、木が休眠している冬に伐ってくるんだそうです。
その手間を思えば材木商から買い付けた方が安くつくけれど、
本当に良い木を手に入れるには手間を惜しんではいけないとのこと。

丸太は、重心を見極めながら、八角形にハツっていきます。
昔はヨキ(斧)を使ってコーンコーンコーンとやっていた作業、
今はさすがに電動工具を使います。

最初にチェーンソーで大雑把に面取りします。

この写真☝は、1/14の作業を日伸建設関係の​facebook​からいただいたものですが、
縦引き用のチェーンソーの刃は意外と珍しいんだそうです。

昨日お伺いしたときの作業は、
チェーンソーで大雑把に平面にした部分に、
さらに電動カンナを荒掛けするところでした。


丸太にベルトを巻いて、チェーンで吊り上げて転がします。

昔はこの道具(立てかけてある物)を引掛けて転がしていたんだそうですが、

丸太は曲がりによる偏芯で、重心が合わないとゴロン!といってしまいます。

そして、この電動カンナで削っていきます。

見ていると、やすやすとどんどん削られていきます。


けれど、これを持たせてもらいましたが、かなり重い!

手を止めると、この回転する刃の分、あっと言う間に掘れてしまうので、
少し浮かしながらの作業は、かなりの重労働。しかも水平をとりながら・・・すごい技です。

削られた面は薄っすらピンクがかって見えます。
かなり「浅い」材だとのこと・・・切り口を見ると、

周囲の白太が薄く、芯の赤身が大きい木です。

積んである丸太を見ると、赤身の大きさがかなり違います。

下のは信州産、上のは飛騨産。産地によって特色があるそうです。

これらを使う場所に必要な長さに切って、
さらに使われる場所に応じてもう少し電動工具で整形して、
最後は手掛け鉋で仕上げるそうです。

電動工具で仕上げてもいいんだけど、
手鉋だとキメが全然違い、それは経年変化でさらに顕著になってくるそうです。

「お宅も、こうして下ごしらえしたんやで」と親方。

我が家の分の加工は見に来られなかったので、
こうして手間をかけてくれていたのを直に見せていただいて、感慨無量です。

第三倉庫の工房から第一倉庫の工房に移動。
そちらでは我が棟梁たちが、別のプロジェクトのために、
角材を準備していました。


日伸建設では、こうして自社倉庫で天然乾燥させてある材木を、
ほとんどの場合プレカットではなく手刻みで刻んでいきます。

ここに積んであるのは、ヒノキ2種とヒバとアカマツ。

同じヒノキでも下側のものは木目が素直で、価格が全然違うんだそうです。

これは出雲産で、それはどこ産で・・・と。見たら、ある程度分かるんだとか!
関西は赤い木が好まれ、関東は黄色い木が好まれがちというような、
おおまかな傾向があることなんかも教えていただきました。

日伸建設​に出会っていなければ、一生こんな加工場は見ることがなかったでしょう。
集成材か無垢材か、機械乾燥か天然乾燥か、プレカットか手刻みかなど、
何も知らないまま何の興味もないまま、我が家が建っていたことでしょう。

こうして引渡し後も親しくお付き合いが続けられる、
そしてまだまだ学びがある!
大手住宅メーカーでは決してあり得ない、地場の大工直営工務店の醍醐味です。

フと見ると、丸太を削り取った端材が袋に突っ込まれています。

なんか、素敵です!・・・聞けば燃やしてしまうってんで、じゃあ!と、
2~3枚いただいて帰りました。さて、何に使おう・・・。






最終更新日  2022年01月16日 21時12分23秒
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2020年09月16日
カテゴリ:手刻み無垢材
今週は、月曜(9/14)には出窓の縦格子が、
火曜(9/15)にはケラバの小屋裏換気口の縦格子ができていました!


外壁の杉板の縦張りと相まって縦ラインが際立つ外観で、
しかも無塗装スッピンというところが日本らしさを象徴しています。

同じ板張りでも横ラインが際立つと、欧米の印象になりますね。
しかも欧米だと、外壁板材を無塗装で使うことはまずなさそうです。


一方日本では、伊勢神宮に象徴されるように、木は白木を最上とします。
町家などで柿渋や弁柄などの古色塗装や焼杉仕上げはありますが、
ペンキのような木の呼吸を妨げる塗装ではなく、
あくまでも白木が経年変化した味を醸し出すように表現します。

というわけで、
石場建て伝統構法だからと言って洋風にしてはいけないわけではないんですが、
やはりここは日本古来のセオリーを踏襲して、縦張り無塗装です。

ところで数年前、いわゆるハウスメーカーが、
企画ものの杉板縦張り外壁の家を発売しました。
無印良品の、その名も「​縦の家​」。

このメーカーはその前に「​木の家​」という企画も発売していて、
集成材でガルバ外壁の陸屋根・・・私の言う「木組みの家」​​(例)​とは似ても似つかない商品ですが、
> 伝統的な日本家屋の庇の仕組みが取り入れられ
> 四季を通して快適な室内環境が実現できる知恵も活かされてい・・・
・・・るというものでした。


そして「​縦の家​」。狭小地を縦に広く使う都市型住宅という意味での「縦」なのですが、
軒も庇もないただの味気ないキューブながら、
>「新建材」が普及するにつれ、いつからか私たちは素材だけではなく、
>「家」そのものを「工業製品」として認識し、向き合い始めたのではないでしょうか・・・
・・・と自らアンチテーゼを掲げ、
>「変化しない」ガルバリウム鋼板とは真逆とも言える、
>「変化し続ける」無垢の杉板材を採用・・・
・・・と謳っています。

そして「​杉板張り外壁のワケ​」という社のコラムでは、
> 都市部の中で何十年もの間変わらずにそこに建ち続け、
> その家の歴史をしっかり語れる姿であって欲しい。
> そんな思いも込めて「劣化」ではなく「熟成」する外壁材として、無垢の杉板を採用しました。
> 新築されたときが一番美しいのではなく、経年変化により、
> 新品では出しえない「味」を楽しんでいただければ、と思っています・・・
・・・と、無垢の杉板張り外壁の考え方を世に問うているところは、特筆に値するでしょう。

ま、この「縦の家」がガルバ外壁だったら、もう「住まい」とは呼べない外観だろうし、
そういうことなら地場の工務店の方がかえって良い家を造るんじゃないかな!とも思いますが、
(ただ、こういう大手の企画商品は、スケールメリットで安いのですが。)
ハウスメーカーが無垢の杉板張りを外壁として採用した意義は大きいと言えるでしょう。

さて、その板張り外壁。
一口に板張りと言っても、検索してみるといろいろな張り方があります。

こういう板壁は、けっこうお馴染みでしょう。
簓子(ササラゴ)下見板張りと言うそうですが、横張りでも縦の簓子竿が効いています。
板の張り方や継ぎ方の種類いろいろについては、ぜひこちらを参照してみてください。

 (☟click)

ということで、「縦の家」は商品名どおり縦張りでしたが、
やはり木組みの家には縦張りが似合います。

その縦張りの板を「羽目板」と言い、
継目(目地)に打つ棒状の板を「目板」と言うそうです。

杉板の縦張りでお馴染みなのは、焼杉板張りでしょう。
張り方は、大きく分けてこの↓2種類のようです。

棟梁が採用したのは、この2種類のミックスといったところでしょうか。
「相杓り=合決り(アイジャクリ)」で接いで、目板押えをしています。

アイジャクリにすることで、シャクリの下に釘を隠せるので、
羽目板を突き付けたときのように板の表面に釘を打つ必要がなくなります。


​​(大阪市平野区・旧喜連(キレ)環濠集落の古民家の板壁・・・和釘の列が美しい)​​

その上からさらに目板押えを打っていきます。
無垢板は年輪の外側、木表(キオモテ)の側に反ろうとする性質があるので、
羽目板は木表が外側になるように張ります。

すると継目の端同士が浮いてくる力がかかるので、目板で押さえるわけです。

そうすることで、手間もコストもかなりかさんでいるはずです。
棟梁も「想定はしてたけど、予想以上の手間やった!」と。
お陰でそのぶん、雨切れも耐久性も高い仕上がりになりました。

そしてこの羽目板は、まったくの無塗装です。
ウッドロングエコ​という木材防護保持剤さえ塗っていません。
これは天然成分で土壌も水質も汚染しないスグレモノ、しかも比較的安価なので、
塗ってみてはどうかと言ってみたのですが、結局は無塗装でという棟梁の判断。
そこで自分なりに考察してみたのですが、やはり棟梁の判断に納得!・・・

・・・無塗装についてのアレコレは、また日を改めて(つづく)。






最終更新日  2020年09月16日 23時07分58秒
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2020年08月06日
カテゴリ:手刻み無垢材
今日は75年前に広島に世界初の原子爆弾が投下された日。
いまだに核兵器は廃絶されず、隣りの国は今まさに増強している。

石場建て伝統構法がいかに耐震性が高くても、いかに長期優良住宅であろうとも、
核兵器どころか、沖縄戦の鉄の嵐のような艦砲射撃や大阪大空襲でさえひとたまりもない。

人間による災禍こそ、近年の自然の猛威による災禍の比ではない恐ろしさ。
自然災害は人の意の及ばないところであるが、戦災は人の意図するところによるもの。

戦後の焼け野原からの復興でがむしゃらに質の低い家を建てまくった時代を経て、
ようやく住宅建設において「戦後」が終わり耐久性の高い家づくりが始まった今、
それができる平和の尊さを改めて噛みしめ、平和を守るべきときであろう。

さて、8/6ということで前置きが長くなり過ぎました。

7/26以来十日間ほど途絶えていた投稿ですが、
この間も大工さんは2人で地道に室内の造作作業を続けていました。
何せ7/26「​大工工事 ~ 再開2週目後半4連休・・・​」の稿でも述べたように、
現場合わせの緻密な手作業ばかりの工程ですから、ものすごい手間がかかっています。

そのなかでも目立って大きく「でき上った!」と目を見張るのが、
昨日8/5についに地松製のスケルトン階段が完成したところです。

階段の手前に立ち階段を堂々と支えるのは、栗の変木柱。
玄関に上がるとすぐにこれが目に飛び込んでくるという実用兼意匠を狙って、
日伸建設​の倉庫の奥に長年眠っていたものを引っ張り出してきてくれました。

7/23に搬入されていた階段の部材。棟梁が​​日伸建設​の工房で手刻みしてきたものです。


四連休の最中の7/25(土)から始まった階段の支えの取付け、
週明け7/27(月)にはコの字型階段の中間折返し部分の架台も付けられました。


下から踏板が据え付けられていきますが、
段によって微妙に大きさを変えなければならないなど、想像以上に手間です。


折り返し地点は、踏板を斜めにカットせず、踊り場にしてあります。
施主の私たちがもういい歳なんで、老後のためにと安全を見込みました。
そのぶん段数の割り出しが難しく、踊り場で半畳分ずつ1段上るので、これも大変!


8/3(月)、後半上半分の架台を取り付けます。
ここは玄関式台から上がり框の引込み戸が引き込まれる戸袋と重なっています。


こうしてほしいと最初にメモ図面を棟梁に渡したら、
棟梁が「できる」と言うもんで軽く考えていたのですが、
その取り合いがこんなにものすごく難しいものだとは・・・すみません!棟梁。

8/4(火)最後の一段を残すのみ!

といっても、柱や梁の木組みがあっちこっち出っ張っているので、
鋸で切ったり、鑿でハツったり、鉋で削ったり、微妙なところを合わせていきます。

そして8/5(水)ついに最後の1段・・・これがまた半畳分!
ものすごく複雑な取り合わせの階段になりました。
とはいえ、私たちの老後や幼児の孫の安全に配慮されています。

2階のホールから出たところの半畳分の廊下(写真左上)から、
まず1段下りた半畳分で左に90°向きを変えます(写真右上)。
5段下りて半畳分の踊り場で90°向きを変えて、
1段下りてもひとつ半畳分の踊り場で90°向きを変えて、5段下りると1階。

トーン・トントントントン・トーン・トーン・トントントントン・トーン♪の12段。
この階段室、ちょっとした籠り感があって、風通しも良く、本を読むのにも良さそう。

階段下はちょっとした収納スペースにもなりますが、
小さな横滑り出し窓も付いているので、昼間は真っ暗にならず、
スケルトン階段と相まって通風も確保されています。

実質9日間かかった大労作の階段。
格好も使い勝手も、大満足です!






最終更新日  2020年08月07日 21時52分32秒
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2020年07月08日
カテゴリ:手刻み無垢材
昨日、​豪雨災害を話題に​しましたが、
今朝5時ごろ、ものすごい雨音で目を覚され、外を見るとまるで台風!
50㎜は軽く超えていそうな雨の量です。
線状降水帯が南北方向だったので、枚方では豪雨は幸い半時間ほど。事なきを得ました。


マンション住まいでは、こんな雨音でも気付かないなんて人もいて、
ウチではこれでも窓をすかしていたりして、
私はやはり外と繋がってる暮らしの方がいいと思いました。
こんどの新築では伝統構法の範疇でできるだけ高気密を追及していますが、
窓を開けるのがデフォルトの暮らしなら意味ないか?!

ところで、​6/20~23​に玄関の大庇を取り付けに来られて以降、
6/26~7/1​にそれらの瓦葺きに瓦屋さんは来られましたが、
ここしばらくは大工さんによる現場作業はお休み。

いや、休みってわけではないんです。
隣り町交野のブドウ畑の中にある​日伸建設​の工房にこもって、手刻み作業だそうで・・・。
何を作ってるのかなぁと思ってたら、facebookと​ブログ​にアップされていました!



あ、そうかぁ! 内法(ウチノリ)もの(=敷居や鴨居など材)を作ってるのね。
ウチには扉(ドア)っちゅうもんが、トイレと風呂にしかありません。
あとは玄関も含めて全部引戸。

その引戸そのものは建具屋さんがつくるんでしょうけど、
敷居は大工さんが作る・・・
当たり前かもしれないけど、そういえばそうなんですね!

えっ? 引戸では気密性が保てないでしょ!ですって?
ウチは間取りの特性上、個室って概念がないので、そんなことはいいんです。
引戸は開け代が要らないし、開け閉めで広間にしたり区切ったり、
日本建築の最大の発明、特長なんですよね!

もひとつアップされていたのが、階段部材の手刻み。
えっ! こんなにゴッツイ材木で?!



普通の家なら、メーカーの既製品の階段を買ってきて据え付けるだけというのが一般的です。
もちろん集成材。ヘタすりゃ、木目印刷シートが表面に貼ってあるものです。


手刻みの階段、なんて贅沢!・・・と思ったら、日伸建設の親方(社長)に言わせると、
費用はそんなに大きく変わるもんやないで!とのこと。
この材は材木屋から仕入れたものではなく、自分で出雲の山で伐ってきた赤松だとか。
出雲地方では、神は松に降りてくると言うそうです。
手伐り丸太は製材より大幅なコストダウンになるだけでなく、
手刻みする大工さんの思い出のこもった材。思いを込めた手刻みなんだそうです。

先週末のお話しでは、天気次第で今週後半から現場工事に入れるかも・・・とのことでしたが、
明日から週末にかけても天気予報では雨マーク。
もう少しお預けになるかもしれません。

大きな豪雨災害に見舞われた九州地方や中部地方など。
立派な木組みの家が濁流に浸かってしまってるのがニュースで流れると、胸が痛みます。
気候と断絶せず共存しながらの平穏な暮らしができるありがたさを、あらためて思い知ります。






最終更新日  2020年09月26日 07時20分13秒
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2020年02月11日
カテゴリ:手刻み無垢材
今日2/11は、建国記念「の」日。
日本の古来の伝統を捨てて脱亜入欧に邁進した明治維新。
今から2680年前の紀元前660年旧暦1月1日に初代天皇が即位したと
中国の十干十二支の紀年法をもって算出し紀元節と定めたのが、
戦後になって根拠が皆無ということで形を変えたものだといいます。
維新が伝統をかなぐり捨てていった、そんな150余年の積み重ねが、
現代の薄っぺらな住宅建築に結びついているのではないか・・・。

そんなことはともかく、
今日はいよいよ我が家の材木の手刻み最終日。
文字どおり記念の日となりました。
ということで、朝から工房に妻とお邪魔してきました。

社長や棟梁や大工さんたちとは、石場建ての話しが出る前から、
かれこれ2年半以上のお付き合い。
その材木がいよいよ建築現場に搬出されるときを迎えたのかと思うと、
「来る」のに、何か「お別れ」のような変な感覚です。


営業職の社員を抱えず、大工の親方自らが社長で、
経理以外の社員はみんな大工さんという、
大工直営の職人集団としての工務店​ならではの濃いお付き合い。
家を買うのではなく、住処を一緒につくっているからこその感慨です。

さて、今日はもう既に構造材(柱や梁など)の手刻みは全て終えていて、
付属部材(雇い実や込み栓や車知栓など)をつくっています。
栓は、現代の仕口や継ぎ手が金具で接合するところ、
栓を打ち込んで接合するという部材です。

接合部に強烈な衝撃が加わっても折れず、
粘りをもって接合を保つ強度が必要な木製の部材なので、
材は樫を使います。

これは伝統構法でなくても使うことがあるので、
製材所の市販品も販売されているのですが、
ウチの場合は柱や梁が特大なので市販品では大きさが足りず、
自家製するということで、その樫材を見せてもらいました。


触ったり叩いたりしてみると、さすがに硬い。
横に置いてあった檜との差は、歴然です。
これを今から製材して、必要な大きさの込み栓や車知栓の形に、
一つひとつ削り出していくとのこと。
金具で継ぐと、金具が強過ぎて衝撃で木の方が破断することがあったり、
金具が結露して材木を内側から痛めたりすることがありますが、
木同士なのでそんな心配もありません。

まさに次元の違う工程を匠の技を目の当たりに、
これだけかかった時間も納得。ご縁に感謝です。







最終更新日  2020年09月26日 08時04分37秒
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2020年01月31日
カテゴリ:手刻み無垢材
今週の初め(1/27)、風雨のなか、また工房を尋ねました。
電話して行ったのに、着いてみるとシャッターが下りています。
あれ?・・・恐る恐る呼び掛けてみるとシャッターが開き始め、
中では最も若手(二十代!)の大工さんが鉋掛けの作業中。
そこには鏡面仕上げの檜の柱と、
きれいに包装紙で包まれた柱材が横たわっています。
その鉋屑を見てびっくり!
おぼろ昆布と見紛うほどフワフワで透けています。
なるほど、シャッターが閉まっていたわけが分かりました。
雨風が吹き込んでは、台無しです。

そんな鉋仕上げをしたのが、息子より歳下のその大工さん!
我が棟梁も​削ろう会​の全国大会で入賞する腕前ですが、
こんな若手でもこの実力。恐るべし日伸建設。

そこに隣の工房から社長がやってきます。
「こんな綺麗に仕上げられたら、画鋲も刺されへんし困るわ!」と
冗談めかして言うと、
「アカンで! そんなん刺したら!!」とマジ顔。

それもそのはず。写真ではうまく撮れていませんが、
表面は照明を映してツルッツルに光り輝き、絹のような手触り。
近年の一般的な家は、和室の真壁の化粧柱でも、
機械鉋仕上げされたプレカット材か集成材の突板仕上げ。
匠の技の手鉋仕上げは、μ(㍈)単位で文字どおり桁違い。

集成材や乾燥機により強制的に乾燥させた材木に対し、
ここでは天然乾燥にこだわっています。
この乾燥という工程を一つとっても、仕上がりが全く異なるそうです。
機械乾燥だと木の中の油分まで失われ、
粘りがなく、ノミを入れても反発しない、スカスカの木材になってしまい、
鉋で仕上げても色艶の無い鈍い表面になってしまうんだとか。

社長に連れられて奥の別棟の工房へ。
そこでは建て方を3週間後に控え、
我が棟梁が手刻みの最後の追い込みです。
「さっきまで大黒柱を仮組みしてたのに・・・。」
おっと、残念。奥に戻されたところでした。
そうおいそれとは出してこられません。
そんな巨大な柱を、一旦は実際に組んでみて確認するんですね!


上の写真手前の平角材は、吉野檜の差鴨居。
奥の丸太は、飛騨高山の赤松の梁。
差鴨居に丸太梁が組まれる仕口が丸く刻まれています。
丸太を組む仕口加工は、角材同士を組む数倍の手間がかかるそうです。
そりゃあそうでしょう!
型を合わせるヒカリツケは、定規どおりにはいきません。


写真のように、図面と照合しながら手刻みしています。
でもその図面には、そんなに詳細は記載されていません。
よくこんな大雑把な図面で刻めるなぁと感心しきり。

そんな伏図も、既に設計段階でいただいていました。
普通なら間取り見取り図程度しかもらわないんでしょうけど、
私たちも木組み図を見てイメージをつくりながら、
たっぷり楽しませてもらいました。
まさに作り手と住まい手の協働による家づくり。
半年間に及んだ工房での手刻み作業もほぼ仕上げを残すのみとなり、
いよいよ千秋楽。建て方予定日まで、あと2週間!



懐かしい日本の家をつくる方法 (エクスナレッジムック) [ 日高保 ]






最終更新日  2020年09月26日 08時04分13秒
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2020年01月14日
カテゴリ:手刻み無垢材
1月13日(月)成人の日。
日伸建設​のある交野でも振り袖姿がチラホラ。
そんな祝日も手刻みに励んでおられるとのことで、
朝からサーターアンダーギーを手土産に
​妻と二人で新年のご挨拶も兼ねて工房の見学に。


​                                (これは、この日の工房ではありません)​
この日は大工さん二人で刻み。
ウチの棟梁と先輩の(棟梁を歴任している)大工さんと。
いつもは夜になると、
他所の現場に携わっている若手の大工さんも、
伝統構法の手刻みを学びたいと自主的に手伝いに来るとか。



もちろん工房は火気厳禁。
晴れているとはいえ、やはりこの時期は冷え込みます。
交野山系の麓なので、淀川にほど近い枚方の現場より
1℃ちかく低いのですが、暖房なしの毎日。
・・・内陸性気候でクソ暑い真夏も冷房なしですが。
工場生産のプレカット集成材ではあり得ないご苦労。



それでも、こんなふうに建てる人みずから加工する
現場におじゃまして、顔の見えるお付き合いができるのは、
工場から仕入れて現場に搬入されたものを
ただ組み上げるだけの「普通の」家の建築では
決して味わえない家づくりの楽しみです。



とはいえ、年末に工房にお邪魔したときに伺ってた
1月末には建て方(建築)に入れるかなという見通しは、
早くも2月上旬になりそう・・・とのこと。



確かにそのとき親方(社長)が
「在来工法とは手間が別次元!」とは言うてはった
(​2018.12.28​「手刻み@工房」​)けど・・・。
ま、ここまできたら、急かしても仕方がない。
じっくり取り組んでもらいましょう。



聞けば、在来工法だと、
それでも日伸では仕口(直交する繋ぎ目のホゾ・ホゾ穴)を
手刻みしているのですが、
仕口を刻むのは単純に言えば柱の両端(壁面の四隅)だけ。
​それに筋交いを入れて金物で留めるだけ。


                 ​(仕口や継ぎ手の加工したところはラップに包んで保湿保護するんだそうです)​
ところが伝統構法では壁面に全て通し貫(ヌキ)が入って
ジャングルジムのような構造になるので、
一本一本柱の途中に貫用の加工がいくつも必要です。
​「加工をしなくていい柱は一本もないんですよ!」と。


​                                        (この日の工房…第3倉庫)​
そうして見込みの期日に追われながらも鋭意専念没頭できればいいのですが、
今日も新しいお客さんが家づくりの相談にやってこられて作業中断。
​そう言う自分たちも、こうして仕事の邪魔をしてるんだって!!


​         ( ↑ 木口の黒っぽいのが、9寸角の大黒柱。他の柱に比べて圧倒的に太い。)​
大工さんたちと話していると、
つい木組みの家談義に花が咲いてしまいます。
職人さんにおしゃべり相手を求めたらあきませんね!
我ながら困った施主です。

工房はほどほどにして、事務所の事務方さんにご挨拶…っと!
ワガママな施主と、それに真正面から向き合う大工さんとで、
​事務方さんはやり繰りに往生してるんじゃないかな?!


              ​(大 黒 柱)​

こんな世界にいざなってくれた​社長​さん、
ワガママに付き合ってくださる社員のみなさん、
ありがとうございます。今年もよろしくお願いします。







最終更新日  2020年09月26日 08時02分57秒
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2019年12月28日
カテゴリ:手刻み無垢材
昨日(12/27)ようやく平日に妻と時間を合わせて取れたので、
年末のご挨拶も兼ねて​日伸建設​の工房にお邪魔しました。

いつものことながら、中に入ると檜の芳香が!
床には一面に檜の鉋屑がフンワリ積もっています。
長時間立ちっぱなしの作業なんで、足腰の負担軽減もあって、
敢えて敷き詰めてあるんだそうです。

ハイジの干し草のベッドも素敵ですが、檜の鉋屑ならもっと素敵!
クララがアルムの山小屋で少しずつ回復していったように、
障害のある子どもたちの学校こそ自然素材で包んであげられたら・・・。
残念ながら大阪府立の支援学校では、せいぜい化繊のカーペット、
壁も床も硬く冷たいコンクリートが当たり前の学校生活です。

閑話休題、日伸建設には工房が複数あって、
今ここは横架材の手刻み場。
梁や桁や差鴨居や脚固めやまぐさ等の材木が積み上げられており、
ベテラン大工さんと中堅わが棟梁と若手大工さんの
3人がかりで鋭意取り組んでくださっています。

棟梁曰く、この前に建てていた大きな在来工法の家と比べても、
材木の数は全然少ないけど、手間は数倍だとか。

日伸建設では在来工法でも全て手刻みですが、
その場合は筋交いや最低限の金物接合や壁のボード等も併用します。
ところが伝統構法の場合は、
釘も金物も使わず材木同士は仕口や継手と楔や栓だけで接合して、
壁は貫と竹小舞土壁にする・・・
「在来工法とは次元が違う!」とは、親方の弁(辯)。

ま、ツーバイフォーの家はほぼ電動丸鋸とネイルガンと
インパクトドライバーさえあれば、大工でなくてもだいたいできる。
在来工法はそうはいかないけど、プレカット材ならプラモデル同様、
大工仕事と言っても鑿や鉋や鋸なども手道具は基本不要なので、
それらと比べれば別次元なのは分かってましたよ!

とはいえ、普段から在来工法と言っても手刻みしてるんだったら、
伝統的工法でも手間はせいぜい倍ほどでしょ? いやいや! 
親方が再三「作業を見に来い」って言ってた意味が分かりました。
桁外れぐらいには思ってたけど、確かに別次元。
これほどまでに手間が込み入ってるのか!と、実際に見て納得。

こんな作業が始まってるってことは、
11月16日付​「木取り・墨付け・手刻み」​の記事にしてたんですけどね。
日伸建設のブログや写真を見て、分かった気になってただけでした。


差鴨居に2本の溝・・・障子のレール?
いえいえ、散り抉り(チリジャクリ)といって、
壁土をこの溝まで食い込ませることによって、
土壁が乾いて収縮しても、壁と柱との段差部分(チリ)が空かない工夫。
等間隔に掘られた小さい細長い穴は、竹小舞が刺さる穴。
せっかく綺麗に鉋掛けしてあるのに、
壁側に向く面には全てこれらが刻まれています。


本で見てたコレ↑​が、ここにある!
これを目の前にいる棟梁が刻んでる!
何という感激でしょう♪
親方曰く「これを見られるのは、施主の特権やで。」


年が明けたら、もう一つの工房で、柱の刻みに入るそうです。
あと1か月に迫った建て前の日程見込み、間に合うのか・・・?!
「な、何とか大丈夫だとは思いますが・・・」
「社外の大工さんも建て方に参加させてほしいって言ってくれてます。」

建て前/上棟は、ご連絡くだされば見学可能です。
さあ、年初からエキサイティングな年になりそうです!
日伸建設のみなさん、今年は本当にありがとうございました。
お正月ぐらいは、ゆっくり休んでくださいね!
良いお年をお迎えください。


大工が教えるほんとうの家づくり [ 阿保 昭則 ]






最終更新日  2020年09月26日 08時02分29秒
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2019年11月16日
カテゴリ:手刻み無垢材
ようやくのことで建築確認がおりたのが8/22。
時を同じくして、材木の木取り・墨付け・手刻みが始まりました。

「田中棟梁担当の石場建てのお家の木取り作業が今日から始まりました。
数年間倉庫で天然乾燥させた赤松梁。
どんなお家に仕上がって行くか楽しみです。」と。

また、​同日の​日伸建設のフェイスブック​にも、同様に投稿が。

「木取り」とは、大辞林によると、
切り倒した木から用材を得るために切る位置などを決めること。
また、それによって採伐すること。
とあります。

日伸建設では、梁などの赤松を自分たちで山に伐りに行き、
何年か寝かせて天然乾燥しています。
原木から必要な寸法や品質の木材を自分たちで切り出しているわけです。


どんなふうに使うかを思い描きながら木を選んで伐るので、
その木の生育条件(斜面や太陽や風向き等)を直に把握しており、
これから建てる家の用途に合わせて的確な木取りができます。


「墨付け」とは、大辞林によると、
墨糸・墨差しを用いて木材などに線を引いたり印をつけたりすること。
とあります。

日伸建設ではプレカットの材木は使わず、
無垢天然乾燥の材木に手作業で墨を入れ、手刻みしています。
(といっても実際には鉛筆も使うわけですが・・・。)

「プレカット」とは、
現場施工前に工場などで原材料を切断したり加工を施しておくこと。
今ではかなり複雑な加工でも機械で量産でき、大工の技量を問わないため、
ほとんどの新築で採用されています・・・というか、
ハウスメーカーはもとより、
手刻みできない工務店や大工が圧倒的に多いんですよね。


無垢天然乾燥の材木を使うということは、
柱材に背割りを自分たちで入れるところから始めないといけません。

「背割り」とは、住宅建築専門用語辞典によると、
芯持ち材の乾燥収縮による割れを防ぐために、
あらかじめ見えない背の部分に、樹心に達する割れ目をつくっておくこと。
背割りがあることで、木の中心までしっかり乾燥し、また、
乾燥過程で発生する割れの代わりになり、
別の場所への割れが発生しにくくなる・・・。
とあります。

これについては、ウチの墨付けに先立って、もう1年ほどだったか前に、
柱材に切れ目を入れて楔を打ち込んであるのを
見せてもらったことがあります。

一般的にはプレカットの柱材を材木屋から買ってきて、
そのまま組み立てるだけなんですが、
日伸建設では、こうして必要な柱より一回り太い柱材に
背割りをしておいてから、表面に鉋を手作業でかけていって、
例えば5寸角などに削って化粧仕上げしていくのです。

柱の上から石膏ボード等を張り付けて柱が見えなくなる大壁だと
柱材の表面はどうでもいいのですが、
伝統構法では真壁なので柱がそのまま見えるので、
表面仕上げも手を抜けません。

そうして下ごしらえをしておいて、
建築確認がおりて設計が確定した時点から、
いよいよ墨付けが始まったわけです。


石場建てということは、
コンクリート布基礎の上ではなく地面の礎石の上に直接柱を立てるので、
普通の在来工法の柱より一回り長い材木が必要です。
しかも伝統構法は金物を使わず仕口・継手と貫で組むので、
筋交いと金物で固める在来工法より
一回りも二回りも太い材木が必要だし材木の量も何割か増し。

さて、一般に普及しているプレカット材、
継ぎ手や仕口の種類は限られ、
部材のホゾは45mm~55mm程度の浅いものようです。
しかもミリ単位の正確な製材と言うと精密なように思われますが、
凸と凹がピッタリと合うということは、スッとはまって施工は楽な一方、
衝撃が加われば抜けるということです。
実際、建て方が始まりプレカット材で組み上げた段階では、
梁や屋根などに載って作業をしていると、グラグラ揺れるそうです。
なので、ボルトや金物を打ち込み締め上げるのが前提となっています。
(金物のデメリットについてもあるのですが、稿を改めます。

それに対して、伝統構法の仕口・継手では、
長いものになると360mmを超えるそうです。
これは機械ではとうていできません。
材がずれたり抜けたりしないように柱に差し込まれる部分が複雑で長いので
金物を設置するまでもなく込み栓などで強固に固定されます。
(石場建てでなければ、建築基準法上最低限必要な金物を使用しますが。)


手刻みと言うぐらいですから、もちろん手曳き鋸や鑿や鉋などを使います。
大まかな部分では電動工具も使いますが、仕上げは手道具。
これらは、使えればいいというものではなく、
まずは自分で砥げないと話になりません。
日伸建設の棟梁は鉋の薄削り全国大会で賞をとるぐらいの匠ですが、
薄く削れるからどうというより、
それだけの鉋砥ぎができるということでしょう。

「そんだけの丁寧な仕上げしてあんねんから、柱に画鋲も刺したらあかんで!」
と、社長さん(親方)に冗談めかして言われるほど(^-^;)!

その仕口、プレカットならスッとはまるところですが、
手刻みだとそうはいきません。
というか、微妙に凹より凸のほうが大きく刻んであるのです。
だから、建てるときは、大きな木槌で叩き嵌めていきます。
そして組み上がったら、もうそれだけでグラグラしません。
硬木でできた栓を挿し込めば、
金物なんかで留めなくてももうびくともしない頑強さ。
しかも地震動などの衝撃を、しなやかに受け流します。


このように、手作業での墨付けや手刻みは、その木が
どの地方のどんな山の斜面のどっち側で育ったかなどの個性を読み解き、
建てる家のどこにどんな向きで使うかを、
強度や意匠も考え合わせながら行われます。

まさに伝統構法と棟梁の技の真価発揮です。

それを思えば、墨付け手刻みで数か月みといてほしいというのも納得です。
ウチは予算内で依頼しているだけだし借家でもないので
待てないわけではないのですが、その期間、時間も経費と考えると、
施主側にはいろんな意味でゆとりが必要ですし、
工務店にも技量だけでなく体力もかなり必要ではないかと思います。

まさに施主と工務店が一緒に建てる!
その姿勢がお互いに必要だと思います・・・住み家は一生もの、
いや、世代を超えて受け継がれていくべきものですから。


家が欲しいと思ったとき、普通はまず住宅展示場に行って
ハウスメーカーの営業さんに相談してみるのではないでしょうか。
それ自体は悪くはないと思いますが、
こだわりの無垢材自然素材の家をと夢を語ってみても、
「今どき、予算内でそんなことのできる大工、いてまへんで!」などと
嘲笑されるのがオチじゃないでしょうか。

でも、たまたま日伸建設に出会ってから改めて調べ始めたら、驚いたことに
全国あちこちにけっこうたくさんあるんですよね! それが可能な工務店が。
伝統の匠の技をお持ちの大工さんも、たくさんいらっしゃるんですよ!

ぜひ、ハウスメーカーの営業さんの言葉を鵜呑みにしないで、
自分で勉強し、探してみることをお勧めします。
自分の家を、「買う」のではなく、「建てる」のですから。






最終更新日  2020年09月26日 08時08分06秒
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