はやぶさ2、リュウグウの地下砂採取(2019年7月11日)
2019年7月11日、JAXAのはやぶさ2が小惑星リュウグウに再着陸し、地下の砂や石を採取することに成功しました。小惑星の表面は太陽風、放射線にさらされて風化していますが、人工クレーターを作って地下を出し、そこに弾丸を打ち込んで舞い上がった砂をカプセルに収めました。約46億年前に太陽系が誕生したころのままの物質を手に入れることで、太陽系や生命の謎を深く研究することが期待されます。↑ the Japan times JULY 12,2019. / ジャパンタイムス 2019年7月12日【記事の一部の紹介】Subsurface samples may hint at solar system origin.In world first, JAXA collects asteroid debris.地下のサンプルが太陽系の起源のヒントになるかもしれない。 世界で初めてJAXAが小惑星の破片を採取。はやぶさ2探査機は、金曜日(2019年7月21日)に遠方の小惑星で完全なタッチダウンを行い、表面下のサンプルを収取した。これは太陽系の起源に光を与えることができる前例のないミッションである。着地成功の確認が取れた1時間後、神奈川県相模原市のJAXA (Japan Aerospace Exploration Agency : 宇宙航空研究開発機構)の歓喜に満ちた記者会見場で、プロジェクトマネージャーである津田雄一氏が「太陽系の歴史の一部を採取したのです」と言った。「今まで月よりも遠方の天体から、地下の物質を採取した事は無く、私たちが世界で一番先に行い、成功したのです」と付け加えた。探査機は午前10時30分頃に2回目の小惑星に着陸し、送られてきた初期データがタッチダウンの成功を示していたので、相模原の管制室では拍手や歓声が上がった。着陸確認連絡は、はやぶさ2が小惑星から上昇し、管制室と通信を再開した時に届いた。研究総主幹の久保田孝氏は「大成功だ」と言い、津田氏は「100点満点中1,000点です」と笑った。そして「探査は完全に行われ、チームの準備作業も完全であった」と言った。サンプルを採取したことにより、探査ミッションはほぼ終了し、今年末の地球への帰還が始まる。土屋氏は「まだサンプル採取をした段階であり、私たちはサンプルを持ち帰るために、探査機を注意深く操作しなければならない」と言った。はやぶさ2は、人工的に作ったクレータの中央から20メートル離れた場所から、幅7メートルのターゲット場所にタッチダウンした。探査機はチューブを地上に伸ばして小さな金属弾を発射し、舞い上がった地下の砂を採取するのに成功した」と関係者は語った。小惑星は地球から3億km離れており、はやぶさ2にとって、木曜日の短時間の着陸は2回目である。複数年に渡る複合ミッションだが、ローバーやロボットを地表に送る計画も含まれている。JAXAによると、リュウグウの表面は太陽風の影響にさらされているが、地下のサンプルには、46億年前に誕生した太陽系の姿をたどることができる物質があると信じられている。その黒色の物質には、有機物質や水が含まれているかもしれないとの事である。↑ 2019年7月12日 朝日新聞。 はやぶさ2 地下の砂採取か。 ↑はやぶさ2が小惑星に着陸した瞬間。砂や石が舞い上がっている。 ↑ 2019年6月27日 朝日新聞。 はやぶさ2 最大の挑戦。この記事の中には、下記のように面白い事が書いてある。リュウグウは現在(2019年6月現在)太陽に近づいていて、着陸が遅くなるほど地上は熱くなり、100度前後になることもある。そのためJAXAは当初、6月末の着陸も想定していた。しかし、その後の調べて、7月半ばでも80度ほどに収まることが判明。それならばと時間をかけて準備することにした。↑ 月刊天文ガイド 2019年8月号/誠文堂新光社。↑ 「2019・7・11 はやぶさ2 2回目のタッチダウン!」↑ 月刊星ナビ 2019年8月号/アストロアーツ。↑ はやぶさ2 ミッションレポート。 リュウグウの”黒い砂”を採れ! いよいよ第2回着陸へ。