カテゴリ:絵本・童話・児童書
横暴な領主に耐え、両親とともに
貧しい生活を送る12歳の少年・アモス。 ある時、食糧を求めて行った入江のほら穴で 死に瀕する人魚の女王と出会ったアモスは、 彼女に選ばれた“仮面を持つ者”として タルカシスの森に白い石を届ける依頼を受ける。 知恵と勇気で領主の元を抜け出し、 両親と旅を始めることになったアモスだが・・・。 図書館で借りました。 善と悪のバランスを保ち、平和を取り戻す為に 人々の中から選ばれる“仮面を持つ者”。 女神によりその運命を託されることになった ひとりの少年の、冒険ファンタジーです。 人魚の女王の依頼を機に、暴君ののさばる地を離れ、 遠くタルカシスの森を目指すことにした、アモスと両親。 アモスは賢い頭を使って、初っ端から領主をやり込めます。 読んでるこっちはちょっとヒヤヒヤするけれど、 アモスの賢さを認める両親は信頼して任せてるんですね。 ウチにもこんな子がひとり欲しいわ~(笑) 旅を進めるうち、一家は奇妙な光景に出会います。 街中がしんと静まり、動くものは何もいない。 代わりにたくさんのよくできた石像が。 髪も衣服も本物そっくり、人だけでなく犬や家畜まで。 そのどれもが恐怖の表情を浮かべ・・・。 街を通り過ぎ、隣国の首都に辿り着いてからは 登場人物が増え、話がどんどん進んでいきます。 熊に変身できる動物人間で、アモスと仲良しになるベオルフ。 一家に優しくしてくれる騎士・バルテレミー。 魔法使いを狩り続ける領主・ヨーヌ公etc。 アモスはヨーヌ公と対立するハメになりつつ、 ベオルフの協力により人々が石像にされた理由を探ります。 と同時に、自分に託された白い石の謎にも迫ります。 それらが徐々に絡み合い、アモスの知恵で解決されていく。 テンポもよく、ついつい一気に読み進めてしまいました。 それにしてもアモスの頭の回転の速いこと! 時には一度にふたつもみっつも解決しちゃうんですよね。 それも結構その場の即断で。ラストに辿り着く頃には、 読者も彼を信頼しきっていること間違い無し! タルカシスの森で自分の使命を知ったアモス。 悪はまだまだその手を伸ばし続けています。 監訳者あとがきによると、この話は全12巻もあるのだとか。 う~ん、先は長い!アモスの活躍がますます楽しみです。 アモス・ダラゴン1仮面を持つ者 著者:ブリアン・ペロー 監訳/高野優 訳/野澤真理子 イラスト/HACCAN 竹書房 2005年6月発行 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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