カテゴリ:小説・エッセイ
よく似た別の世界からある日、大江戸の町に落ちてきた子供。
黒眼鏡の男に拾われた子供は「雀」と名付けられ、 路地裏の長屋に住みつつ、かわら版屋で働いていた。 町のみんなに可愛がられ楽しく暮らす雀だが、 ただひとつ変わっているのは、そこに住むのは皆妖怪で・・・。 図書館で借りてきました。 最近ず〜っと借りまくってる(一部は購入もw) 香月日輪さんの本です。 上巻ご紹介せずにいきなり下巻なのは、 夏コミ前のバタバタの中読んですぐ返してしまったからで(^^; 上巻ではまず、大江戸唯一の人間である雀が かわら版屋(現代の新聞社)で働く姿が語られ、 それから新たに「落ちてきた」女の子の話に絡め 雀が「落ちてきた」時の話などもチラホラ。 そして、下巻。 まだ「落ちてきた」ばかりの頃の雀が、 黒眼鏡の男・鬼火に世話されながら町の人と交流し、 かわら版屋で働き始める話から始まります。 雀、実は現代っ子〜〜〜ッ!? てっきり妖怪達の大江戸に似た「江戸時代」から 「落ちた」のかと思っていましたが、 彼の口からゲームだのファンタジーだのという単語が出てくる。 しかも、最初のケガは「仲間にボコられた」。 今、この時代のそこら辺にいる少年だったんですねぇ。 あ、そういえば年齢設定いくつくらいでしたっけ? 上巻に書いてあったかもしれませんが・・・わからん★ 初めて町にやって来た見知らぬ子供に対する 町の人達がとてもいいですね。みんな、優しい。 「妖怪アパート」の住人達にも通じるものがあります。 こういうとこが香月作品の魅力というか、大好きなんですよね。 んで、この本も食べ物が美味しそうw 「妖アパ」ほどじゃありませんし、時代的にも地味ですが、 雀達の食事の描写読んでると一緒に食べたくなります。 と、半分を過ぎた辺りで、突然時系列が上巻の後くらいに。 さりげなく章が変わるので、少しの間気付かずに読んでて あれ?と思っちゃいました(^^; その後半は、殺人事件発生!? っていう程ミステリーではないのですが、 なかなか良い観察力を見せる雀。 彼の眼や活躍を通してこれからどんな大江戸が見られるのか、 とても楽しみです。 大江戸妖怪かわら版 異界から落ち来る者あり 著者:香月日輪 評論社 下巻は2006年6月発行 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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