葉子の日常

この季節の雨はちょっとアンニュイな気持ちになる
紅葉の葉が散るからか　中途半端な寒さのせいか　美しくなり始める月の姿が見えないからか　それとも皆うつむいて足早に歩くからか

葉子は雨が嫌いなほうではないがなぜか１１月の雨が苦手だ　なぜか１０月でもなく１２月でもなく１１月　この月だけはなぜか


先日出張から帰ったばかりでへとへとで仕事をしていた　雨が沢山降っていた　重いからだを引きずりながら一日を乗り越えようとしていたときいつもの運送やの子が雨粒を全身から滴らせながら入ってきた　顔はいつもの笑顔　でも軽い癖っ毛から絶えず雨が伝っている姿を見たら疲れたなんていえないくなった　いつもはどんなきつい突っ込みも平気でするのに　なぜか言葉を飲み込んだ

きっと今夜も雨を全身に浴びながらまだ走っているのだろう　数人仲良くなった飛脚の彼らは淡々と走り続けて　あの子も　あの人も　

いったい今どれだけの人が雨を浴びながら仕事をしているのだろう　あらゆる職種の人々が冷たい雨にさらされているのだろう　


頭の中がまとまらない　うまく言葉がつながらない　何を書いているのか　書きたいのかよくわからなくなってきた

ただただ今頭にあるのは　みんな　風邪引かないでね　ご苦労様　その程度の言葉しか浮かばないな・・・

へんなの