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ねぎとろ丼

ねぎとろ丼

変態咲夜ちゃん

   変態な咲夜×妖夢なSS 百合的な絡みは残念ながら無く、咲夜さんの一人語りが延々と続くもの


 ここは紅魔館。吸血鬼のレミリアお嬢様が住まう城。そして私はお嬢様専属のメイド、十六夜咲夜。
 かつて春が訪れようとしない異変が起こった時があった。
 そのとき冥界にいる黒幕へ弾幕ごっこを挑んだのだが、不覚にも黒幕の手下に心を奪われてしまったのである。
 一目惚れに近かった。近頃は平静でいようとしても、自然と動悸が激しくなる程。
 私にはお嬢様が、私にはお嬢様が、と呟いても彼女のことを忘れることができない。
 しかし私は瀟洒なので仕事には何の影響も出さないようにしている。
 今私は自分に時を操る術が備わっていることに感謝している。
 時間を止めて、誰かの視線を気にすることなく、彼女への想いをありったけ叫ぶことが出来る。
 美鈴、パチュリー様、お嬢様、フランドール様では駄目だ。妖夢、魂魄妖夢でなければ、私の恋心をくすぐることはできない。
 
 今、私は時間を止めている。一人言が声に出ていても気にしなくてもいい状態だ。
 自分を落ち着かせる意味も含めて、どうして彼女がこんなにも好きになったのか考えてみようと思う。
 まず彼女の居る場所だ。
 妖夢は死後の世界である冥界に住んでいる。そこにある楼閣白玉楼の庭整理を任されている、庭師だ。
 庭師といえど、白玉楼の主西行寺幽々子直属の召使いと言っても差し支えはないだろう。
 春が来なくなった異変のとき、彼女は何度傷付いても、主人のために体を張っていたのだから。
 お嬢様が幻想郷を紅い霧で覆う異変を起こしたとき、私が体を張って巫女と白黒魔法使いを止めようとしたのと同じ様に。
 つまり、彼女は私と同じ様な職種に着いているといえる。
 いくら主人に忠誠を誓ってるとはいえ、上司に対する不満や愚痴は溜まるものだ。
 お互い、そういう話題になれば上司の愚痴を言い合うこともあるだろう。
 幽々子への陰口で「蓬莱のお姫様に負けていればちょっと楽しかったのに」と零した時に見せた、卑屈に歪む笑顔はおもしろかった。
 あのときの妖夢もまた、彼女自身である。普段おとなしい人間程、本音を吐き散らすときの表情はえげつないものだ。それがいい。
 上司への不満を彼女が吐き散らしたところで幽々子に告げるわよ、と言って弱みを握り、上から目線で妖夢を睨んでみたい。
 うふふ! 怯える妖夢の姿を想像してみると、惚れちゃいそう! ぞくぞくしちゃう!

 次に、彼女の名前について語ろうと思う。
 妖夢。ようむ。「よ」の母音おから始まり、母音うで繋がってもう一度母音うの音で締める。素晴らしい響きだ。
 彼女の名前を口ずさんでいる自分は、そのときだけオペラ歌手の気分になれる。
 それだけ彼女の名前は良い名前であると言いたいのだ。
 ようむ! ようむ! ようむちゃん! みょん! みょんみょん! みょんみょんみょん! きゃー!

 妖夢が背中に差している二本の刀にも興味がある。
 名前は確か長い方が楼観剣で、短い方が白楼剣だっただろうか。
 楼観剣は柄に桜の模様が入っていた気がする。
 妖怪桜、西行妖と関係あるのかどうかはわからないが、可愛い。彼女のアクセサリー的な意味で素敵だ。
 白楼剣も、柄が白なのでちょっとしたアクセントになっていいと思う。
 彼女が汗ばんだ手で握り締めているだろうから、さぞかし汗臭くなっているに違いない。
 ああ、楼観剣の柄の匂いをクンカクンカ嗅ぎたい。いっそ楼観剣になりたい。彼女の小さな手で握られたい。
 想像するだけで胸の奥が熱く燃え上がってしまう。喘ぎが漏れ、歯をかみ締めて快感に酔いしれてしまう。
 妖夢(すごく格好いい)のスペルカード「一念無量劫」から放たれる白色の弾で貫かれたいよ~。

 いけないいけない。落ち着こう。深呼吸だ。上気した彼女の後ろ姿を想像するだけでエクスタシーに達してしまうところだった。
 パチュリー様とじゃれあうお嬢様の艶な声を聞いただけで体が震えるのは仕方がなくとも、彼女の笑顔だけで悦に浸るとは変態でしかない。
 あまりに変態すぎると、妖夢が私から離れていってしまうではないか。
 落ち着くのよ、咲夜。ああ、妖夢の凛々しい表情を幻視していると、気持ちが安らぐ。ふう。
 
 外にいる美鈴の、艶のある太腿を鑑賞しながら、妖夢の着ている服や装飾品について追求してみよう。
 白を基本とし、緑色のベストとスカートで自身を着飾っている。
 彼女のブラウスはよく洗濯されていて、純潔らしさが感じ取れて良い。
 ブラウスの袖の匂いを嗅いでみたいものだ。洗濯前であれば、体臭をよく吸っているに違いない。庭仕事で汗をかいていると思うので。
 あわよくば、舌を這わせたい。彼女の汗から塩分を吸収したいほど。
 霊魂をあしらった模様のあるベストも洒落ていて素敵。
 あのベストはどんな生地で出来ているんだろう。一晩借りて撫で回したいところだ。
 妖夢が頭に被っている黒いカチューシャにも惹かれてしまう。
 あんなに大きなリボンをつけて、あれでは私にしゃぶって欲しいというアピールにしか見えない。
 あれを奪い、仕事の合間に時を止めてしゃぶりまくる。飴を舐めるが如く舌で犯す。するめを齧り付く様に歯で布生地を堪能したい。
 妖夢のスカートの内側に頬ずりしたいよ~。

 これではまだ満足できない。彼女の体のことも考えよう。
 おかっぱヘアーに私とお揃いの銀髪。髪の色からして、彼女は私と血の分けた妹ではないだろうかと、何度妄想しただろうか。
 妖夢の口から「お姉さま」と呼んでもらえるなら、私は今すぐに自分の名前と仕事を破棄して彼女の姉として一生を過ごしたい。
 まあそんな酷い願望は置いておいて、彼女は全身が性器の様にイヤラシイということを整理してみよう。
 まずおでこ。前髪の、生え際付近でもいい。一度でいいから、あそこに指を沿わせてくすぐってみたい。
 首筋周りも興味津々。うなじにはキスをしてみたい。その場合彼女がどんな反応をするのか楽しみだ。
 顔を赤くするのだろう。もう彼女を襲いたい。
 目の下の窪みも至高。あの空間には宇宙の神秘が詰まっていると言ってもいい。
 妖夢の背中を一度生で拝んでみたい。
 一度、ブラウスだけの妖夢を見たことがある。
 あれは、暑い日のことだったか。遊びに言ったときに見たんだ。ベストのない妖夢はかわいらしかった。
 彼女が猫背で庭作業をしているとき、前触れなくどしゃぶりの雨が降ったのである。
 そのとき、ブラウスが透けたのである。肩甲骨がはっきり見える程透け透け。
 肩甲骨が描くラインの美しさに、思わず大声を上げてしまったものだ。それぐらい、彼女の背中は愛くるしいということ。
 妖夢の細い腰も忘れられない。腰だけじゃない。太腿、ふくらはぎ、足首の後ろ部分も愛したい。触って、匂いを嗅いで、愛撫したい。
 彼女の下半身で特に気になるのは、足の踝だ。あの骨の膨らみの前には、人間工学の最高技術を持ってしても勝てないだろう。
 おっといけない。彼女の特徴でもある、半霊を忘れてしまうところだった。
 生暖かい霊魂には触ることができるから、猫を撫でる様に色んな刺激を加えてみたい。
 きっと生きている方の妖夢に影響が出るはず。うふふ!

 妖夢との弾幕ごっこも、私にとっては愛のスキンシップだ。
 春が来なかった異変が起き、そのとき妖夢が放ってきた弾幕が好きだ。
 左右から迫り来る二色の通常弾幕に掠るあの感覚は忘れられない。
 スロー演出中に大量の弾の塊が押し寄せ、追い詰められる感覚には心が躍る。
 刀から放たれる鱗弾にグレイズしていると、彼女とすれ違っているかのような錯覚すら覚える。
 弾幕ごっこだけでなく、彼女の剣技で直接傷つけられたときなんて感動すら覚えた。
 未来永劫斬でめった斬りにされている最中なんかは、快感の極みへ突入してしまう程。

 つまり何が言いたいかというと、私は妖夢が好きなんだ。あの亡霊なんか目じゃない。絶対私の方が彼女を愛している。
 私に甘えるお嬢様や、甘えさせてくれる美鈴なんて比じゃない。二人が霞みがかってどうでもいいぐらい、妖夢の方が好きだ。
 これからは妖夢ちゃんと呼ぼう。あ、でも格好いい女性を演じたいので、彼女の前では妖夢で。
 私はこれから私の唾液入りケーキを持って冥界へ出かけようと思う。
 私の唾液を含んだケーキを妖夢ちゃんが食べてくれれば、それは間接キスということになる。ああ、妄想するだけで幸せ!
 妖夢ちゃん大好きよ! 羽を撫でられて感じてるお嬢様より、ぎゅって抱きしめられて顔赤くしてる妖夢ちゃんの方が可愛い!
 待っていて、妖夢ちゃん。今、会いにいくから!

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