本と子育てとＦＸと

さて、問題満載だった私の失敗トレード例を白状してしまった訳ですが、反省の意味も込めてその問題点をいくつかあげてみましょう。

まず、一番大きな問題は、「レバレッジ」の問題です。「レバレッジ」とは、『てこ』の意味だそうで、ＦＸでは、手持ちの保証金に対して、実際には何倍のお金が必用な取引をしているのか？という事です。
例えば１ドル100円の時、１枚買うには実際には100万円必用な訳ですが、保証金も100万円あればレバレッジは１倍＝そのままと言う事ですが、保証金が10万円しか無ければ10倍と言う事です。

「その１」で書いたように、レバレッジ１倍で運用すれば、ほぼ100％破綻する事はありません。
理屈上破綻する可能性があるというのは、買ったまま忘れてしまっているうちに、スワップが逆転してマイナススワップ＝支払うようになり、しかも超円高になって１ドル１円になってしまった…みたいな場合があれば、ロスカットになりますがね。そんな事になる前にアメリカが転覆してしまいますな。

さて、１度90万まで増えた時の私のレバレッジはどれくらいだったかというと、当時GBPは208円くらいだったと思うので、実際に必用な円は、20枚で、4100万円。で、口座の残額は80万円。
つまり、51.25倍！
今、長期戦略のUSD/JPYで、かなり強気で持っていると書きましたが、それでも実は23.4倍です。
23.4倍でも危機感があり、いざというときの追い証の用意をしているというのに！

当時は、勝つ事しか考えてなかったって事なんですよね。

まあ、１倍で運用っていうのは、している人はほとんどいないと思いますが、為替王http://blog.livedoor.jp/kawase_oh/というブログでは、3.4倍で運用例を挙げ、長期運用での低いレバレッジ設定を推奨しています。

ともかく、「その３」で書いたトレードに於けるレバレッジは、そのまま自殺物のレバレッジだったわけです。
レバレッジが高いと、儲けは大きいですが、負けも大きく、つまり、負けた時に取り返しのつかないほどの損失を被る事になります。

ですから、ＦＸは、やり方によっては全財産を失う結果にもなるというのは、嘘ではありません。
ですが、やり方によっては、高い確率で、資産を殖やす事が出来るでしょう。
世の中には100万円を３億円にしたとか、大成功の本が出回っていますが、そこまでの成功を追い求めると、失敗する可能性の方が断然高いと、思ってください。

レバレッジという数字で、このトレードの危険さを書きましたが、実際のお金の額でもとらえておきましょう。
20枚分の必用保証金は40万円でした。つまり、余剰金は40万円。
40万を20枚で割ると、１枚あたりの余剰金は２万円です。
１万ドルが１円上下すると１円Ｘ１万で１万円分の損や得になるわけですので、２万円と言ったら２円下がるだけで、失ってしまいます。そうなったら、つまり、ロスカットです。
前に書きましたが、GBP/JPYのペアの値動きはとても大きく、２円くらいの値動きはあっという間におきてしまうのでした。

今回はレバレッジの事だけで長い書き込みになってしまいました。
また次回に続きにしたいと思います。