エメちゃん
9月1日、飼い猫のエメちゃんが亡くなりました。7月に入ってから歯が痛んでごはんを食べられない状態になり、抜歯の為病院に連れて行きました。しかし、高齢の為全身麻酔がかけられない、よって抜歯も無理との事でしたが、歯科を専門に学んだ後輩が開いている病院があると紹介して頂き、その病院に連れて行きました。血液検査をして肝臓や腎臓に問題がなければ全身麻酔が可能であるとの事だったので手術の予約を入れたのですが、手術を待つ期間も食事を殆ど摂れず、強制的に口に流し込むも必要な栄養にはかなり不十分という状態でした。脱水症状と手術を受けるにあたり体力が心配だったので補液をお願いに病院に行ったところ、血液検査を前倒しで行なう事となりました。検査の結果、食事を取れていないので肝機能が少々落ちているが内臓の面では問題ないとの事でしたが、赤血球数、ヘマトクリット、血小板、ヘモグロビンの値が悉く低い事が判明しました。特に血小板の値が基準値を大きく下回り、抜歯はかなりの出血を伴う為手術は出来ないとの事でした。また、採血した血液を遠心分離にかけた後の、上清と血球成分が分離した状態の血液を見せてもらったのですが、血球成分の占める比率が正常の場合よりも低く、この状態で補液を行なう事は更にその比率を下げる事になり危険な為出来ないとの事でした。保護した時には既に猫エイズのキャリアながらも未発症だったのですが、この血液検査の結果をみるに猫エイズを発症したのだろうという事でした。口内の悪化もそこから来ているのだろうと。結局これ以上何も出来る事がなく、今後も強制給餌を続ける事となりました。ただ、給餌用にと大きな針のない注射器(点滴用注射器)を頂いた事で、それまで困難だった給餌がとても遣り易くなり1日に必要な量を給餌する事が出来るようになりました。それ以降、嫌がるエメちゃんにa/d缶を強制的に食べさせて来ましたが、次第に下痢状の便をする事が増え、また食べた物を全て嘔吐してしまう事もあったりで、エメちゃんの体力が少しずつ落ちていきました。また、トイレをトイレでしなくなった為、トイレットペーパーと除菌スプレーを手に掃除に追われる毎日でした。私の方も次第に疲れが溜り、あとどの位こういう日が続くのかな…という考えが過ぎる事もありましたが、まだまだ数ヶ月単位で大丈夫そうだと思った矢先にエメちゃんの体調が急変し、1日の夜に静かに息を引き取りました。実は数年前、ひょんな事から私がエメちゃんに出会う数年前のエメちゃんを知る人達に出会いました。色々と話を聞く事ができ、生前は人間の身勝手に振り回されて何度も環境が変わったりと様々な苦労を強いられてきた事が分かりました。また、沢山のこどもを産んでいて、そのうち何匹かは今も元気に暮らしています。人の都合で振り回されながら常に人が大好きなエメちゃんでした。プーの事が大好きで、これまで撮った写真を見返してもプーと仲睦まじく寄り添っている写真が殆どです。そして、本当に寝てばかりいる猫でもありました。色々と悔いが残ります。エメちゃんが居た跡が家のあちこちにあるのに、エメちゃんの姿がどこにも見えない風景がとても辛いです。