のんちゃんのお話
私が公園で餌やりをしてる野良猫さん40数匹の中の1匹でした。なぜだか彼女は小さい時から1匹で行動していました。守ってくれるはずのお母さん猫が居なかったのです。大人猫達から身を隠すように下水溝の中の下水パイプの中に隠れ住んでいました。そして雨の日も雪の日も風の強い日も。。。毎日毎日、彼女はじっと身を潜めて私の配食を待っていました。雨の中、水浸しの溝の中で小さな身体をぼとぼとに濡らしながら餌を待っていた事もありましたお母さん猫のいない彼女は、私が持っていく餌場以外知らず、他に補食の術もわからず、ただひたすら私が運んで来る餌を待ち続けるしかなかったのでしょう。でも毎回十分な餌にありつけるとは限りませんでした。大人猫さん達に混じって、満腹になるまで餌を食べるのは子猫にとっては至難の技です。一口くわえた餌を安全な場所まで運んで食べてる間に、餌がなくなってしまうからです。そんな彼女が気になって何度も餌やりに戻った事もありましたし、一度になるべく沢山運べるようにお肉に餌を巻いて塊にしたり、運びやすいササミの大きいのを持っていってみたり。。。いかに他の大人猫さん達を出し抜いて、彼女が少しでも多くの餌にありつけるようにするか試行錯誤の毎日でした。捕まえて家に連れて帰ろうかとも思いましたが、現実問題ちょっと無理な状況で。。。増して警戒心の強いこの子を飼い馴らす自信もなく、現状維持が精一杯でした。そんな中、地元の動物愛護団体『あにまるライフ豊中』さんのご協力により、この40匹の猫さん達のTNR活動(猫の不妊手術後、リリースする、野良猫さんを増やさないようにする活動です。)をする話がトントン拍子に進み、警戒心が強いはずの彼女があっさり捕獲箱に。空きっ腹でえさのチクワに目が眩んだのでしょうか(笑)うちの餌場で唯一の子猫という事もあり、愛護団体さんのご厚意で保護→里親捜しをしていただける運びとなりました。最初は怯えていた彼女も『のんちゃん』と名前をつけてもらい、愛情をうけて凛々しい家猫さんと変身したようです。地元愛護団体さんが度々送って下さる画像には、どんどん優しい表情になっていく『のんちゃん』が。。。もう下水溝から、不安げにひょこっと顔を出していた子猫はいません。1匹で必死に頑張ってきた分だけ、優しい里親さんにめぐり逢って幸せになれますように。。。※のんちゃんのパパママになって下さる方を募集中です!のんちゃん♀7ヶ月レボリューションによるノミ&ダニ、回虫、フィラリア駆除5種ワクチン接種2回不妊手術済み猫エイズ・猫白血病 共に陰性