中之島公園の猫たち-SAVE THE CATS IN NAKANOSHIMA PARK-

2008/09/16(火)00:11

まだまだ若いもんには負けられません!

保護(45)

[敬老の日] ブログ村キーワード 「今日は敬老の日だね」 「昨日のサザエさんでも”タマはかんれき”ってやってたよ」 「おばあちゃんは、人間の年に換算するといくつくらいなのかなぁ…」 「猫の部屋」最長老のおばあちゃん 「”おばあちゃん”という名前は、いかがなものでしょうか」 そんな意見もありましたが、改名の機会を逸してしまいまして… 「おばあちゃんごきげんよう」 今ではみんな親愛の情を込めて、いつも呼びかけています おばあちゃんは、天神橋の下で暮らしていました。 ほとんど移動することもなく、他の仲間たちとも距離を置いて、いつもおばあちゃんはひとりで過ごしていました。 「孤高の猫って感じがするよね」 「うん、何だかすごく存在感があるね」 自ら媚びを売ることもなく、どうしてもお腹が減った時だけ剣先に姿を現して… それも秘書たちが、天神橋近くのベンチに座った時だけ 『お腹が減ったから、仕方なしにやってきましたよ』 そんな飄々とした風格は、とても格好良かったです お昼休みや仕事の空き時間にしか公園に行けなかった秘書たちにとって、おばあちゃんの姿を見ることは珍しいことでした 「今日は来るかな」 「明日は来るかな」 いつもおばあちゃんがやって来るのを待っていました。 飄々とやって来るおばあちゃんの姿を見つけると… 「ああ、元気にしてたんだ」 「良かったいっぱい食べてね」 そんな秘書たちの嬉しがる様子など気にせず、おばあちゃんは満足するまでご飯を食べて、用事が済むとまたひとりで帰って行きました 「きっと自分のペースを大切にしてるんだね」 「誰かと一緒だとストレスを感じるのかもしれないね…」 ひとりでいても寂しそうな様子も不安そうな様子もなく… むしろ気楽そうに見えたおばあちゃん ますます秘書たちは、そんな存在感溢れるおばあちゃんを格好良く感じました 「公園が閉鎖になる直前 いつものようにやって来たおばあちゃん 口元がかなり汚れていることに気が付きました 「もしかして、お口痛いのご飯食べられないの」 「猫の部屋」ができて、保護活動が始まった頃 警戒心が強かったおばあちゃんも「猫の部屋」にやって来ました。 警戒しながらも具合の悪そうなおばあちゃん 日に日に体調が悪くなっていきました ご飯を食べることも出来ず、呼吸も荒く いつも口を開けていました 寒い時期だったこともあり、風邪までひいてしまったおばあちゃん 急いで病院に行くことになりました おばあちゃんは酷い口内炎になっていて、口の中には大きな潰瘍がありました 「これじゃ、食べたくても食べられないはずですよ」 とにかくステロイドの注射を打ってもらい、お薬を処方してもらいました その時に先生はおっしゃいました。 「野良猫にとって歯肉炎や口内炎になることは、致命的なことなんです ご飯が食べられず、どんどん衰弱して死んでいくことになる… それほど、重大な問題なのですよ」 野良猫の厳しい生活… 先生の厳しい言葉を、秘書たちは重く受け止めました。 このままではおばあちゃんは生きていけないということになります 公園の工事は始まったばかり これから長い「猫の部屋」での生活がスタートする頃でした 「公園にいる時なら、充分なケアは出来なかったかもしれないけど…」 「うん、今なら何とか出来るかもしれない」 人の手をかけて野良猫を保護した場合、それもまた責任なのだと感じました。 「何とかおばあちゃんが元気になれるなら、出来る限りのことをしよう」 それが「猫の部屋」のみんなの気持ちでした その日から、おばあちゃんは風邪と口内炎を治すためにお薬を飲み始めました 注射で痛みが和らいだのか、おばあちゃんはお薬の入ったご飯を食べてくれました 口内炎は痛みが酷くなるとご飯はおろか、お薬も飲めなくなってしまうのです お薬が切れないように、ずっとあげ続けなければなりません。 「あのまま公園にいたら、お薬は続けられなかったかもしれないから」 「うん、お薬入りのご飯を他の子が食べちゃうかもしれないもんね」 「このまま、おばあちゃんがちゃんとお薬を飲み続けてくれれば…」 「良くなる可能性はあるってことだもんね」 その後… おばあちゃんはお薬を飲み続け、次第に元気を取り戻していきました 食欲も増して、今ではドライフードまでバリバリと食べられるほどになりました たまに秘書たちはお口の中をチェックしていますが、歯茎の腫れはなく、ものすごく大きかった潰瘍も今では跡形もなく消えています 「おばあちゃん、何だかすごく毛艶が良くなってると思いません」 「うん、それに最近、おもちゃにも興味津々ですごいよね」 「そうそう、指をケージにかけて”きつねさん”の形にしておばあちゃんに見せてると、テンッって触ったりする」 「子供みたいに好奇心旺盛になったよね」 公園にいた時より、何だかのびのびと元気そうなおばあちゃん そんなおばあちゃんの様子を見ていると、秘書たちはすごく嬉しくなるそうです 先生のお話によると… おばあちゃんは推定年齢14才くらい 本当に長生きさんです 「長い野良猫生活だったのに、14才まで元気なのはすごいよね」 「病気やケガ、交通事故なんかで、野良猫の平均寿命はすごく短いのに」 いろんな厳しい状況を乗り越えて、必死に生き抜いてきたおばあちゃん だからあんなにも存在感があるのだと、私はそう思っています。 『まだまだ若いもんには負けられませんよ』 そう言っているようなおばあちゃん これからも、いっぱいご飯もおやつも食べて… いろんなものに興味を持って、いっぱい遊んで もっともっと、元気に長生きしてくださいね 「中之島公園の猫たち」nekomat@nifmail.jp *************************************** 一人でも多くの方に中之島公園の仲間たちのことを知ってもらえますように! 1日1回ポチっとご協力お願いしますm(_ _)m 

続きを読む

総合記事ランキング

もっと見る