中之島公園の猫たち-SAVE THE CATS IN NAKANOSHIMA PARK-

2011/08/17(水)04:02

またね…

エピソード(19)

[命日] ブログ村キーワード こんばんは、第一秘書です 今夜、ここ京都では 五山の送り火が行われました 今年は、連日 送り火の護摩木を巡る報道が続き 京都の街は、騒然としていました そのことで、心を痛める方たちも 多かっただろうと思います 五山の送り火は 規模の大きさと美しさからか 夏のイベントのように思われがちですが 本来は、お盆に戻ってこられたお精霊さんたちを 再び、冥府に送り出すため行われる儀式です 鎮魂、祈り、願い… そこに込められる思いは様々でしょうが 今は、もう会えない誰かを思いながら 山々に灯される送り火を拝み 静かに送り出します 幼い頃から、私も 迎え鐘と送り火の由来を教えられました 送り火は手を合わせて、静かに拝むもの… いつの間にか、それが自然と身についていました ずっと条件反射のようだったことが 私の中で、深い意味を持つようになったのは やはり身近な存在を亡くしてからです どうか、迷わないように また、来年ここに戻ってきてくれるように いつも思ってるから、忘れないから ずっと大切だから… そんなことを思いながら 毎年、この日を過ごしています 今年は、少し複雑な思いを抱きながら 送り火が灯される時間を待っていたのですが… やはり、あの火を見るだけで 自然と思いが溢れてくるようで 手を合わせて、いろんなことを祈っていました 三年前から、私には 送り火に祈りながら 思い浮かべる顔が増えました 最初に増えたのが 拓夢です 今日、8月16日は 彼の三回忌でもありました 彼は「猫の部屋」がスタートして 初めて、私たちが亡くした猫です FIP-猫伝染性腹膜炎-という病気が原因でした 私は今でも、この病名を聞くと あの頃の拓夢を思い出します 根治療法がないといわれるFIPが 憎くてたまらなくなります… 彼には、遠くで待つ大切な人がいました とても怖がりで人馴れしていない猫でしたが 何よりも彼を大切に思い 一緒に暮らすことを望んでいた人がいました けれど、彼は願いも虚しく この五山の送り火を追いかけるように 逝ってしまいました 今も思い浮かぶのは 怒ったあとの拓夢の顔です 見とれてしまうほど大きくて 堂々とした立派な体つきなのに 怒ったあと、いつも必ず 少しだけ情けない表情になる彼が 私は、大好きでした たった一度だけ、とても小さく弱く 子猫のように泣いた彼の声が 私は、忘れられません もし、今でも元気にしていたら どんな表情に変わっていただろうと 彼を思い出すたびに想像します それが見られなかったことは とても悲しいのですが… 最後まで彼は、一生懸命に生きました 一瞬たりとも、彼は 生きることを諦めませんでした どんなに苦しくても どんなに厳しい場所に暮らしていようとも いつだって、動物たちは一生懸命に 毎日を生きようとするのだろう… それを教えてくれたのが拓夢でした 普段は特に、信心深くもないのですが この街に生まれ育った者として 京都特有のお盆の儀式を ずっと大切にしていきたいと思っています 来年も再来年も、これから先も 大切な人たちと 一生懸命に生きた動物たちを思い浮かべ 五山の送り火に祈るでしょう 拓夢、みんな… またね…       「中之島公園猫対策協議会HP」 web@nakanoshima-cats.com 「中之島公園の猫たち」 nakanoshima_cats@yahoo.co.jp 皆さんの大切な誰かが迷わず戻れるように… また来年、ちゃんと帰って来られるように… 心から祈っています   猫 ボランティア・保護活動ランキングへ 人気ブログランキングへ 拓夢、ずっと忘れないからね…

続きを読む

総合記事ランキング

もっと見る