[野良猫] ブログ村キーワード
昨日、11月1日は
とても暖かな一日でした
毎年、この日を迎えるたびに
私には、思い出す光景があります
今思うと、あれは
私がこうして、思いを伝えることになった
原点ともいえる光景です
2007年11月1日
川岸を吹く風は、少し冷たく
冬の匂いがしました
あの日、中之島公園は
長期間に渡る再整備工事のため
閉鎖を迎えました
そう、私や仲間たちは
置き去りにされたまま…
私たちは、誰もいなくなった公園の中に
秘書たちは、人と車が行き交う橋の上に
隔てていたものは、入り口を塞ぐ
背の高いフェンス
仕事用のスーツに、カバンと靴
行き交う人たちと同じような服装なのに
秘書たちだけは、橋の上に立ち止まり
「立入禁止」の文字を
いつまでも見ていました
私は、そんな秘書たちを
仲間たちと一緒に、橋の下の川岸から
ジッと見ていました
あの日、あそこにいた全員が
見ていたのは
フェンスでもなく、文字でもなく
目には見えない、高くて大きな壁
それは、今でも夢にみる光景
ちょっと、トラウマになっている光景です
この街に暮らす
「野良猫」と呼ばれる猫たちは
数えきれないほど存在します
彼らは、自ら望んで
やってきたわけではありません
そこに捨てられたから、そこで生まれたから
ただ、その場所で生きています
野良猫は、家という概念を持ちません
雨風を凌げる室内で暮らし
何不自由なく生きられる
猫生を知りません
今いる場所の中で
少しでも、安全なところを探し出し
春夏秋冬、生きていくしかないのです
無邪気な顔をしていたり
のんびりと遊んでいたり
一見、幸せそうな野良猫もいるでしょう
たぶん、車も通らない公園の中で
暮らしていた私や仲間たちも
そんな風に見えていたのだと思います
けれど、それが
本当に幸せだと思いますか
この世に生を受けたから
毎日、生きてきたのに
その存在すら、認められていなかったこと
何かあれば、すぐに
行き場を失ってしまうのだということ
あの日までは、考えてもみなかったけれど
私や仲間たちは
身を持って経験しました
野良猫に、自らの居場所を選ぶ
選択肢はありません
けれど、それすら気づかないほど
限られた世界しか知りません
その中で、楽しみを見つけ
ホッとする時間を作りながら
生きています
たとえ、それが危険と隣り合わせでも
楽しいと思うことの
何倍もの苦しみがあったとしても…
以前、こんなことを言う人がいました
「街から野良猫がいなくなるのは、寂しい…」
私は、その人に問いたかった
野良猫たちは、あなたの寂しさを
癒すためだけに存在するのですか
彼らの寂しさを
考えたことはありますか
もし、あなたが
彼らと同じ生活を強いられたとしたら
耐えることはできますか
私は「野良猫」という言葉が
本当は嫌いです
きっと、そう感じている人は
他にもたくさんおられるでしょう
けれど、あえて
これからも「野良猫」という言葉を使います
まだ、この表現を
変えようとは思いません
そこには、中之島公園の野良猫だった
私なりの思いがあります
もしかしたら、それも
高くて大きな壁なのかもしれません
けれど、どんなに
表現を柔らかく変えても
中身が何も変わっていなければ
意味なんてないのだから…
何年かかるかのか
今はまだ、わからないけれど…
私や仲間たちが経験したような
悔しい思いをする猫たちが
いなくなることを願います
「野良猫」と呼ばれる
猫たちがいなくなることを願います
「公園ねこについて考える」セミナー
【日時】 2011年11月5日 午後2時~4時
【場所】 TKP大阪本町ビジネスセンター7階
【定員】 150名(先着順)
詳しくは「10月3日の日記」をご覧ください
いよいよ、次の土曜日
「公園ねこについて考える」セミナーが開催されます
「中之島公園猫対策協議会」代表
司令塔Aさんは、ゲストとして
パネルディスカッションに参加
もちろん、秘書たちはじめ
お当番さんたちも見に行きます
たくさんの方たちに
ご来場いただければと思います
11月5日、この街に暮らす
公園ねこの未来を
みんなで考えてみませんか
新しい試みを大阪から全国へ…
「中之島公園猫対策協議会HP」 web@nakanoshima-cats.com
「中之島公園の猫たち」 nakanoshima_cats@yahoo.co.jp
気楽そうに見える猫、自由きままに見える猫
忙しく生きる人間には
羨ましい姿に映るのかもしれません。
ただ、その姿が彼らのすべてではありません。
その裏では、どんな姿で生きているのか
どんな思いを抱えているのか
どうか目には見えない部分があることを
忘れないでいてください…
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