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テーマ:ねこといっしょ(8884)
カテゴリ:日常生活
「うーん、涼しくなったね」 「そうだね、空気が澄んでる気がする」 暑かった夏が過ぎ 気付けば、すでに10月 晴れ渡った昼間 全開にした「猫の部屋」の窓からは 気持ちいい風 仲間たちも秘書たちも 少し上向き加減になりながら 風の匂いを楽しめる季節 --- う゛ぇーっ、う゛ぇぇーっ、う゛ぎぇぇーっ --- 「あ、あのね、空気が澄んでるとね…」 「う、うん、より響き渡るって感じだね…」 特別室で向かい合い 足を投げ出して、休憩する秘書たち そんな秘書たちを見つけると 必ず、短い尻尾をふりふりやってくる 犬化の進んだロマン 甘えるロマンを二人で転がし 膝に乗せたりしていると… --- う゛ぇーっ、う゛ぇぇーっ --- 必ず聞こえる いやに濁点の多い鳴き声 最初は、少し離れた場所から… 次に、だんだん近くなり… そして、最後は… --- う゛ぎぇぇぇーっっ --- 「うわわっ」 「アンタ、また声が枯れちゃうよ」 座り込んだ第一秘書の真後ろ ネットの向こう側から大声 のぞいている顔 どことなく不機嫌なダイ 猫なのに「ヤギ」とか 「ヤギサワさん」とか呼ばれるのは その特徴ある鳴き声から 茶白で、いちばん騒がしく いちばんヤンチャ そして、たぶん… いや、きっと、いちばん甘えん坊 大人しい長女も 見た目そっくりな長男も どっしりした真ん中も 全員、同じような部分は 持ってるけれど… 騒がしさもヤンチャっぷりも甘えん坊も すべてにおいて特出しているのが この末っ子なのです 「そうか、そうか」 「そんなに不平不満があるのか」 ネット越しに秘書たちを見上げる顔 への字になっている口元 眉間には、シワまで見えるよう… ちょっと不機嫌そうなダイ その理由は、明らかです 自分に背中を向けてるから 面白くない 自分を見てないから 声をかけてくれないから 面白くない 他の子を構ってるから 自分が構われてないから 非常に面白くない 「要するに、アンタ、甘えたいんだよね」 「…だよね」 ぼーっとした長男も あまり動じない真ん中も 少しなら撫でさせるようになったのに… どうしても、彼は 撫でようとする手から 逃げ出してしまうのです 甘えたい気持ちは いつもビシバシ伝わってくるのに… どうしても、どうしても 覚悟が決まらない 今までも、ずっと 甘えるボス猫たちを見ながら ネットの向こうで鳴き続けていたけれど 最近では、静かだった特別室にも 急に甘えるようになったライバルが 登場したものだから… ダイ、不機嫌な顔で ますます鳴く 「えーっと、あのイライラは、誰に対しての…」 「たぶん、私たちにイラッと…」 若干、理不尽な話… けど、ちゃっかりしてそうに見える彼は 人に甘えるのが、とても下手くそ だから仕方ありません --- う゛ぇーっ、う゛ぇぇーっ --- 今、できることは とにかく大きな声で鳴いて 他に向いてる視線を自分に向けること 注意をひきつけて 声をかけてもらうこと、構ってもらうこと あわよくば、おもちゃで遊んだり おやつをもらったりもしたい けど、撫でるのはNG 膝に乗ったり、スリスリしたり そんなことはできないのです 「ほーら、ダイ、こんなのどう」 「えぃっえぃ、えぃっ」 ネットの跡がつくほど ぺったり顔をくっつけるダイに 指を突き出し、右左に振ってみる そんな単純なことだけで ダイは、すごく 楽しそうにするのだから… ちょっぴり頑張ってしまう 秘書たちの気持ちもわかるのです 「えぃ、えぃ、えぃっ」 「しかし…、その姿勢つらくないの」 第一秘書の真後ろにある ネットの向こう側 差し出す指が、どう動くのかと 期待に鼻を膨らませるダイ そして、伸ばした膝の上 今もまだ、漬け物石のように乗っかるロマン 必然的にひねられる上半身 指を動かすたびに あちこちにかかる負荷 「いでで…、せ、背中が…」 「アンタ、恐ろしく体かたい人だもんね」 それでも… こんなヤキモチには応えたい… そう思う秘書たちなのです 「中之島公園猫対策協議会HP」 web@nakanoshima-cats.com 「中之島公園の猫たち」 nakanoshima_cats@yahoo.co.jp 猫を甘やかすのも体力勝負 ご年配の秘書たちには いろいろ厳しいことも出てきました 「ご、ご年配って…」 「うん、それ、ジミに凹むワードですね」 ふふっ、しっかり鍛えて頑張ってくださいね 猫ボランティア・保護活動ランキングへ 人気ブログランキングへ ブログランキング参加中ぽちっと応援よろしくお願いします お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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