中之島公園の猫たち-SAVE THE CATS IN NAKANOSHIMA PARK-

2014/07/15(火)03:40

母を呼ぶ声…その1

保護(45)

こんばんは 中之島タキシードです 7年前、私は 4匹の子供を生みました あれは、私たちの公園で 長い再整備工事が始まる年の夏 もちろん、私や子供たちも 一緒に暮らしていた仲間たちも その後に起こる出来事など知らない頃です 出産は、とても苦しくて 外での子育ては大変なことが多くて… それまでの生活とは すべてが変わってしまったけれど… 私は、子供たちが 愛しくて仕方なかった 成長する子供たちを 毎日、宝物のように抱きしめて 見つめて、また抱きしめて… 自分の身を挺してでも 守りたいと思う存在ができるなんて 考えてもみなかった 母親になったことで 私は、ちっぽけな自分の中に そんな感情や強さがあったことを 初めて知ったのです とても短かったけれど… 子供たちと過ごした時間は いつも思い出すと切なくなるほどに 幸せな日々でした 7月5日、土曜日 この日は、前日から いくつか報告が重なっていたので 秘書たちは、普段より早めに 「猫の部屋」へ行きました 部屋に入った直後 思わぬ方が訪ねて来られました それは、いつも公園で 植木の剪定や清掃作業をされている 公園関係者の方 「猫の部屋」の人たちは シルバーさんと呼んでいます お当番の日、秘書たちは 必ず、公園へ行っているので シルバーさんたちには いつも親切にしていただいているのです 朝早くから珍しいお客さまに 秘書たちは、とても驚いたのですが… その後、差し出されたものを見て 言葉を失うほどの衝撃を受けました --- 今朝行ったら、こんなんがおったんや この調子で、ずっと鳴いてばっかりでな… 水やらやってみたんやけど、全然飲みよらへん --- シルバーさんの手には 丸い大きなカゴ 形の違う四角いカゴをかぶせて 抱え込むようにしておられたのは 大声をあげている中のものが飛び出さないように… もう見るまでもなく その声が何なのかはわかりました よたよたと体を震わせながら カゴの中、鳴き叫んでいたのは… 手のひらに乗るほどの 小さな小さな猫2匹 いったい、どこから こんなに大きな声が出るんだろう… シルバーさんから渡されたカゴを胸に抱えた時 ただ、秘書たちは そんなことを考えていたそうです 放心状態に陥った中 それでも、秘書たちは シルバーさんと一緒に 発見現場を見に行きました そこは、大阪市の市有地に建てられた ある建物の一角 「猫の部屋」の活動エリア内にある その建物には、関係者以外 入ることができません 発見場所周辺、建物の敷地周辺 くまなく調べてみましたが… どうやったとしても やはり、人間がこっそりと忍び込み 子猫たちを遺棄できる場所ではありませんでした その後、シルバーさんから 発見した時の状況や、ここ最近の話などを 詳しく聞かせていただいて… いくつかの情報、いくつかの謎 そして、少しの違和感を持って 秘書たちは「猫の部屋」に戻りました その時も子猫たちは まだ、大きな声で鳴いていました 小さな手を一生懸命に伸ばして ふらふらと頭をもたげながら 体全体を使って、叫ぶ姿 秘書たちは、その姿を見ながら どうしても感じてしまう違和感について 少しの間、考えていました 「ふふっ…、アンタたち、おじゃこだらけだったね…」 「お水もこぼしてたから、びしょびしょだし…」 子猫たちの足下に散らばっていた たくさんの白いもの それがしらすだと気付いた時 思わず笑ってしまった秘書たち それに、かぶせてあった四角いカゴには マジックで大きく 「バラ用」と書かれていました いつも元気なシルバーさんが きっと、すごく慌てながら 鳴きやまない彼らに困りながら… バラの剪定用に使うカゴに 抱き上げた彼らを入れ 柔らかいしらすと ビンの蓋に入れた水を与えておられる姿が 目に浮かびました 秘書たちは、その優しさが とても嬉しくて 少し涙が出そうになりました キャリーに移す時 タオルで2匹を拭きながら 体の状態を調べました どちらも驚くほどに毛並みがよく 体全体、丸みを帯びて 健康そのものに見えました 顔も小さな耳の中も お尻もお腹も、どこもかも とても綺麗でピカピカしていて… もちろん、まだ授乳中の 自力排泄もできない赤ちゃんです 乳歯も生えていなかったことから おそらく、生後二週間ほど 「ねぇ…、アンタたちをこんなに綺麗にしてたのって…」 「うん…、どこにいるんだろう…」 秘書たちが感じていた違和感は また少し強くなりました こんなに健康そうで ピカピカした子猫たちなのに そばにあるべき姿がない 小さな体を震わせながら 何時間も必死で叫んでいたのに… 走り寄る姿も見えない 応える声すらも聞こえない 何かが、おかしい… その時、秘書たちが考えていたのは 7年前の私と子供たちの姿だったそうです 「中之島公園猫対策協議会HP」 web@nakanoshima-cats.com 「中之島公園の猫たち」 nakanoshima_cats@yahoo.co.jp 前回、少しふれましたが 秘書たちのお当番の日に起こった出来事 それが子猫たちとの出会いでした 実は、この話には 別の話だと思っていた出来事が 複雑に繋がっています 少し長い話になると思いますが… しばらくの間、お付き合いいただけると嬉しいです   猫ボランティア・保護活動ランキングへ 人気ブログランキングへ 秘書たちが出会った小さな小さな命たちに… どうか応援よろしくお願いします

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