2015/04/03(金)22:32
『お母さん、またね...』・1
皆さん、こんばんは
第一秘書です
大変ご無沙汰しています
いろいろとご心配をおかけして
本当に申し訳ありません
気付けば、もう4月
今年も本格的な春を迎えています
また、多くの新しい命が
誕生する季節です
春を迎えるたびに
思うことがあります
願わくは、どんな生き物であろうと
この世に誕生する命は
すべて望まれたものであってほしい、と...
本来、命の誕生は
祝福されるべきもの
新しい命との出会いを歓び
愛情を注ぎながら
抱きしめて慈しむべきものです
けれど、この世には
悲しくなる出来事も多く
憤りを感じるような時はあります
野良猫たちをとりまく現実は
まだまだ厳しい...
小さな命の存在を
意識する季節だからこそ
改めて、思うのです
もう、これ以上
消えるためだけに生まれてくる命は
増やしたくはない...
だから、せめて
今、自分のそばにある命のいとなみは
大切に守りたい、と...
昨年夏、私たちには
新しい出会いがふたつありました
ひとつめの出会いは
公園の優しいシルバーさんが
バラの作業用に使うカゴに入れて
連れて来られた子猫2匹
まだ、生まれて間もない
赤ちゃんでした
出会った日、彼らは
その小さな体を震わせて
大きな声で鳴いていました
それは、いつもそばにいた
大切な存在が消えてしまったから...
声が枯れそうなほど
彼らが呼び続けていたのは
自分たちを生んで育ててくれた
お母さんでした
ふたつめの出会いは
冷たい捕獲器の中でうずくまっていた
とても小さなキジ猫
幼い顔つきと小さな体
その姿を見た人たちは誰もが
子猫だと言っていました
少し前からエリア内に住み着き
やっと捕まえることができた女の子
出会った日、彼女は
澄んだ目を大きく開いて
体を小刻みに震わせていました
あの日...
可哀想なほど怯えていた彼女にも
鳴き叫ぶ子猫たちの声は
届いていました
同じ日、同じ時刻
扉を1枚隔てただけの場所にいた3匹
最初は、誰もが
別々の出来事だと考えていました
けれど、時間が経つうちに
推測でしかなかった曖昧なことが
少しずつカタチになってきて...
すべて繋がったのは
小さなキジ猫が手術から戻って来た時
あの日、子猫たちが
大声で呼び続けていたお母さん
それは彼女でした
気付かなかったとはいえ
私たちは、母と子を引き離してしまったのです
その時の衝撃は
今も言葉にできません...
すでに公園事務所から
保護依頼の出されていたキジ猫は
「猫の部屋」で暮らすことになりました
私たちは、彼女を
「れん」と名付けました
もちろん、子猫たちにも
すぐに依頼は出されましたが
「猫の部屋」では育てることができないため
お当番ししさんにお願いしました
ししさんは
シャム系の男の子に「ほたる」
キジ白の女の子が「みこ」という名前を
付けてくれました
保護当時、ほたるとみこは
生後二週間になるかならないほど
まだ、足はふらついて
上手には歩けなかったし
目も開いたばかりの様子でした
ただ、健康状態は良く
顔や体の汚れなどもなく
毛並みはピカピカしていました
彼らは、誰にも知られることなく
この世に生まれたけれど...
母親の愛情に包まれて
大切に育てられていたのがわかりました
その後、ほたるとみこは
優しいししさんに守られて
どんどん成長していきました
報告メールが届くたび
日々、変わっていく彼らに
驚いたり、喜んだり
順調にミルクを飲む量が増え
毎日、少しずつ重くなってくる体重
最初のウンチがなかなか出なくて
病院へ行ったこと
急に涙目になって慌てたこと
初めて、離乳食を食べたこと
自分でお水を飲んだこと
ちょこまかと動き回って
可愛いイタズラをするようになったこと
思いきり遊んで
疲れたら、そのまま眠って
目が覚めたら、また遊び始めて...
ししさんから話を聞くたびに
いつも2匹の姿が見えるようでした
大きく体調を崩すこともなく
元気にたくましく育っていることが
本当に嬉しかったのです
「hotamiko」youtubeへ
生後8週間目を迎えたら
ほたるとみこの里親さんを探すと
決めていました
そのため、ししさんは
彼らの写真や動画を公開したり
募集用のポスターを作ったり
早くから準備を始めてくれました
そして、8週間目を迎える直前
ほたるとみこの里親募集を開始すると
ブログで公表しました
「hotamiko」youtubeへ
そのブログに、私は
彼らを「幸せな猫」にしたいと書きました
けれど、本当のところ
彼らが何を幸せだと思うかは
人間である私たちにはわかりません
ただ、ほたるとみこには
人に愛されて生きていくことを
知ってほしいと思いました
小さな彼らが
今まで経験してきたことを
理解してくれる人に...
どんな時でも寄り添って
ずっと守っていてくれる人に
彼らの未来を託したい...
そんな願いを込めて
あのブログを綴ったのです
更新した翌日
一通のメールをいただきました
その翌日にも、同じ方から
メールが届いたのですが...
二通目のメールを拝見したとたん
とても驚きました
そこには、思い出深い
ある1匹の猫の名前が書かれていたからです
「中之島公園猫対策協議会HP」 web@nakanoshima-cats.com
「中之島公園の猫たち」 nakanoshima_cats@yahoo.co.jp
昨年「猫の部屋」にやって来た小さな2匹
ほたるとみこ
れんの大切な子どもたちです
大変遅くなりましたが
その後の彼らのお話をお伝えします
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