|
テーマ:「ありがとう」(53)
カテゴリ:追悼
「最後の夜に…①」はこちら
緊急入院した日 ももは、なかなか鎮静から醒めず 夜まで付き添っていました 普段ならすぐに体を起こして 少し怒ったように けれど、少し不安そうに 先生や私たちを見つめるのに… 晩ごはんの時間になり 一旦「猫の部屋」に戻ったものの 不安ばかりが募りました 横たわったまま ぼんやりしている彼女 ルートが繋がった腕も 冷たくなった耳先も 触れるたび、声をかけるたび 少し反応していたけれど… もし、このまま ももがいなくなってしまったら… 彼女の虚ろな表情を見ながら 何度も浮かぶ、恐ろしい想像を 触れることで、声をかけることで 打ち消していました だから、意識が戻ったとの 先生からの電話が嬉しかった… 覚醒した彼女は しっかりと起き上がり 落ち着いた表情をしていると聞いて 本当に嬉しかったのです ももは、頑張っている 一生懸命に生きようとしている だったら、私も… もう一度、仲間の待つ 「猫の部屋」に帰ってこられるように できる限りの支えになろう ただ、それだけを考えていました 翌日、先生に電話をした時 やはり、ももは点滴を続けていました 少しだけ採れた栄養食も 吐いたりはせず 意識もしっかりしている、と… ただ、抱き上げても 抵抗も威嚇もしないのだと 先生は言っておられました もちろん、まだまだ 安心できるような状態ではないけれど… 何とか彼女が無事に 今の処置を続けていけるなら 少しずつ回復できるかもしれない まだ、ももが頑張れるなら 出来るだけのことを… 先生には、そうお願いして 電話を切りました けれど… その電話から 30分もたたないうちに 再び先生から連絡がありました 「ももちゃんが大量に血を吐きました」 前日からずっと… 打ち消しては来たけれど… 恐ろしい想像は 現実のものになろうとしていました 大阪に向かう途中 司令塔Aさんに連絡しました 少し前、ももと同じような状態で 家の子を亡くしたAさんには たぶん、とてもつらかったと思います けれど、Aさんは すぐに運び屋Tさんと一緒に 病院へ行ってくれました 前日も病院に来て 一緒に付き添ってくれた AさんとTさん 一日ぶりに会うももは 思ったよりも力があったらしく Tさんに威嚇したそうです その話を聞いて とても驚いたのですが… 「でも寝たまま…」 「先生はもう危ないって言ってる…」 「今なら連れて帰れるかも」 「 看取りになるけど…」 Aさんからのメッセージに 覚悟は決まりました 連れて帰ろう… みんなが待っている「猫の部屋」に 彼女がいちばん安心できる場所に 間に合わなくなる前に… 「看取りで構わない…」 「連れて帰ってくれる?」 そうAさんにメッセージを送ったとたん ももの顔が浮かびました きっと帰りたいって言ってる… これでいいんだ… そう思いました 「中之島公園猫対策協議会HP」 web@nakanoshima-cats.com 「中之島公園の猫たち」 nakanoshima_cats@yahoo.co.jp
お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
[追悼] カテゴリの最新記事
ももちゃん
本当にまだ若かったのですね 最後まで人には慣れてなかったのですね アミルも人が大好きとはいかないまでも 触っても怒らなくなり顔を近づけてキスできます でも人の手に恐怖があるのは治りません ももちゃんのこと忘れません 時々アミルに会いきてね (2017.12.31 15:08:56) |