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3章★なぜか鳥あんど祇園






++++ 3章★なぜか鳥あんど祇園 ++++

京都の旅二日目はスピリチュアルスポットとしても
有名らしい鞍馬を最初計画していた。             
足があまりよくないお義母さんに
「ハイキングは出来そうですか??」と聞いてみると
自分はカフェで本でも読んでいるから
皆で行って来てとのこと。

もちろん60近い日本が初めての外国人を
一人で一日中カフェなんかに置いておくわけにはいかない。
残念ながらハイキングは中止の旨を姉妹に伝えると
鳥姉は案の定ヒステリックを起こし始めた。

  「60過ぎのおばさんにはちょっと休息が必要だ」
とか、
  「彼女はいつも自分の意見を無理やり通そうとする」
とか、ぎゃんぎゃん騒いでる。

自分の意見を通そうとするのはお前だろ・・・
むっとする気持ちをぐっと抑えて

「鞍馬は中止!!今からほかの案を考えるから待ってて」

とガイドブックを見ながら伝えると鳥の本をガサゴソ出してきて
京都の植物園に連れて行けという。

何で京都まできて植物園・・・・涙

植物に興味がある妹も私と同じ意見だと無理やり妹を
仲間に引き入れて(妹はシュンと下を向いていた)
なぜか二日目は植物園に行くことになってしまった・・・

お義母さんも散々攻められたもんだから
彼女がHAPPYになるなら植物園でもいいわ、なんて言ってる。
うーん、40過ぎた大人をここまで甘やかしてしまうのは
よくないと思うけどな。

植物園は思ったより広く、
自然が好きな私は大満足の場所だった。
ここが京都で私たちが3日しか時間がないことを除けば。

しかし、ここでいつまでもムッとした気持ちを
引きずっていてはせっかくの楽しい旅行が台無し。

がんばって気持ちを盛り上げようと妙に空元気になってしまった。

ここは京都なのになぜか温室の中のバナナの木の前で
皆で写真を撮る私たち。ああ、ここは京都なのに・・・・

またしても4時間位かけて植物園を見終わった私たち。
鳥姉が今度はここの近くにある池が鳥の本によると良い
スポットということで行きたいと言い出す。

家族みんなの答えは
「あなたがそれでHAPPYなら・・・」

私「・・・・・」

あのー、一応私も京都観光したいんですけど。。。
私はHappyじゃないんですけど。。。

なーんてホストの私が言えるわけもなくなぜか今度は
御泥ヶ池というところに行くことになってしまった 涙×2

この池も静かで案外良いところだった。
私たちにもっと時間があるのならば・・・・・

彼女はお義母さんの足のことなんかお構いなしで
ずんずん山を登り始めた。

「ちょっと!!お義母さんを連れて私は山には登らないからね、
     下で待っているから終わったら降りてきて」
と私が言うと 「OK」とずんずん登り始めてしまった。

なんという娘だ・・・・

旦那も一緒に3人で山を下り始めるとそれまで鳥姉が必死で
探していた白い鳥がなんと私達3人の目の前に現れた。

なんだか鳥姉とお義母さんの人生を表しているようだった。

しばらくして二人が降りてきたのでもう私は
どこに行きたいか?などというアホな質問は
一切しないことに決めた。

「これから祇園に行きます。」

と一言だけ告げズンズンと歩き出す。
このときの私の顔すごく怖かったと思う。
お義母さんと旦那の家族なのに・・・ちょっと罪悪感。

祇園に着いたら料亭などが立ち並ぶ
ちょっといい感じのストリートを発見。

早速皆で歩いてみる。
木造の古い建物が並んでいるこの通り。
昔の日本をあまりよく知らないけれど
タイムスリップしてしまったような感じだ。

こういう雰囲気、大好きだよーーー♪
旦那も横で楽しんでいる。

・・・と、鳥姉、

「ここを歩いている目的は何なの??
           私達ここで何かするの?」

私もついきつい口調で

「このトラディショナルな日本の家屋の雰囲気が
  あなたには伝わらない??こんなに美しい町並みなのに」

と吐き棄ててしまった。

そんな私の言葉などお構いなしに

「それより向こうの川にいる鴨が見たい」
などとぬかすので


「1時間後に八坂神社の前で待ち合わせ。私は一緒に行かない。 私と一緒に来たい人は神社に行きましょう。鴨が見たい人は彼女に付いていって!」


と思わず言ってしまった・・・・
だって私だって京都観光したいんだもん・・・

案の定彼女についていく人は誰もいず、
私達4人は楽しく八坂神社を観光したのでした。
チャンチャン♪


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