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2☆頂上到着



++++ 頂上到着 ++++


ポンチョを2枚敷いただけの寝床で熟睡していた私だが、
夜中に何かの気配で起きたら旦那が横にいなかった。

寝ぼけ眼で辺りを見回すとTシャツにブリーフ姿のマヌケな格好の旦那が
懐中電灯を持ってビニールシートをポンチョの上にかけていた。

どうやら小雨が降り始めたらしい。
朝露のような霧雨だったのでそんなに不快ではなかったのだが
寝袋や荷物が濡れてはは困る。

その辺の木の枝を使って旦那が先日購入した
ビニールシートで簡易テントを作り始めた。
手作りテント
じゃじゃ~ん♪
これが今回私達が持っていったビニールシートです。
暗くて見えないかな???
私が中で寝転がっています。


雨が降ってしまったけど別段寒くは無く、
逆にそのおかげで辺りの空気は より水分を含んで森の香りも濃くなってきた。

そんな中で動物の鳴き声を聞いた。
旦那はテント作成中に姿も見たらしい。
どうやら狸らしい動物だったとの事。
私も見たかったな。

霧雨の中また朝まで熟睡し、今度はコーヒーの香りで起こされた。
この人本当にキャンプの時はマメ男になるんだよなぁー・・・

コーヒーを飲んで、朝ご飯にシリアルとドライフルーツを食べて
荷物をたたんだら雲取山頂上に向けて出発進行!!

ううう、結構坂が急だー・・・
荷物も重い。
前回のアルプスに比べて疲労感を感じるのが早い。
少し歩いては止まり、歩いては止まりを繰り返しながら進む。

こんなにきつい道のりでもまた山に来てしまうのはなぜだろう??

有名な登山家は「そこに山があるから」って言ったっけ。
私の場合はなんといってもこの空気を味わいたいからだな。

都会の汚れた空気の中にいると自分でモチベーションを
頑張って上げていかないとすぐに鬱状態になってしまう弱い私。

前に会社の同僚のキャリアウーマン気取りの女に言われた。
「nekomushiは甘い」 んだって・・・
皆感じていることを我慢できないのは子供の証拠。

そうなのか、と頑張って大人に近づくためにヨガをしたり
ワークショップに行ったりしてもぬぐいきれない閉塞感が
自然の中に来ると途端に吹き飛んでしまう。

私が自然を求めるのはそんな理由からだと思う。

今は新緑の時期。
葉っぱの色がまだ黄緑色で柔らかそう。
山一杯すごく甘い香りが漂っている。

陳腐な表現で申し訳ないが、山全体に柏餅の香りが漂っている感じ(笑)

雲取山にて
じゃーん♪ハイカーnekomushi!

ちんたら二人で歩きながらようやく頂上に到着。
地図によると2時間で到着の予定の頂上まで
なんと4時間半近くかかってしまった。

そして山の上は寒いーーーっ!!!!
吐く息が真っ白。
しかも4時間以上のハイクで私の体はもう極限状態。

うちの旦那は今日どこに寝るのか何度聞いても
大丈夫!を繰り返したくせに頂上付近の山荘に付いても
寝る場所は決まっていなかった。

一瞬嫌な予感が頭をよぎる・・・

・・・と、「今日はキャンプサイトに寝よう!」

テントを持っていかないことには何の問題も無かった私だが
一つだけ彼に言っていたのは人から離れた場所を探してね、
ということ。

別に恥ずかしいわけではなかったんだけど
人から好奇の目で見られたり
いろいろ質問されるのが面倒くさかっただけ。


ハイキング途中も色々な人に今夜どこに泊まるのか?
と聞かれ返事に困ってあ~・・う~・・・と言っていた私。

案の定中年のおっさん二人が話し掛けてきて
「テント早く張っちゃったほうがいいよ~」とか言ってる。

「私がテントは無いので大丈夫です」と言うと案の定

「えええええええ?!?!?!?!?」
とものすごいリアクション。

「ダメだよ~、止めたほうがいいよ~~~」
なんて言っているおっさん達に旦那は

「私は雪山で寝たことがあるから大丈夫!!」
なんて自慢している。

しかし、山荘の前のテーブルで食事を作って食べているうちに
私の体はどんどん冷え切ってきて震えが止まらなくなる。
実は、山に来る前に少し風邪気味だった私。

おっさん達は英語を習っているらしくここぞとばかりに
旦那との会話に熱中している。
あああ、段々不機嫌になってきた、私・・・

山荘にキャンプサイトの登録に行くと
まだ部屋は空きがあるらしい。素泊まり一泊5000円。

なんちゃってビニールシートを楽しみにしていた旦那には
申し訳ないが、この寒空の中外に寝たら確実に風邪ひくし、
明日は絶対に私が不機嫌になって喧嘩になる。

旦那を説得して今夜は連休で人がごった返している
タコ部屋状態の山小屋に泊まる事にしてもらった。
ホッ・・・

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