猫のおきて

2007/09/07(金)13:03

濁流の上の猫

周辺の猫、その他の猫(78)

 台風9号が小田原から上陸して首都圏を吹き荒れ、東北地方を北上しています。  当家界隈は、明け方まで激しい風雨でしたが、朝8時過ぎには弱まりました。雨がやんでから出てみたら、当家のベランダ農業も、トマト1本が折れる被害を蒙っていました。  うーん、伸びすぎていたのに、支柱をしなかったから。折れぬ前の支柱、転ばぬ先の杖という教訓を得ました。各地の被害も少ないことを祈ります。  農地の点検を終え、朝食をとりつつニュースを見ていたら、近所の大河、多摩川が「普段の2倍の水位」とのアナウンス。画像を見れば、あらま!「河川敷」がありません! いつもは人々が散歩したり、草野球を楽しんだりしているその広い河川敷にまで、濁流が渦巻いています。自然の持つ巨大なエネルギーが、都会に姿を現した光景です。  続けて、そんな濁流の中から救助される人々のニュースが。「あの河川敷にはお住まいの方々もいるから。でも、避難はなかなかしづらかったのかもしれないなー」と思いつつ見ていると、画面には濁った水面を流れるブルーシートと、その横に頭を出して流されていく男性の映像。周辺には家財道具のようにも見える木片が一緒に流れ、なんと、その上に猫が! アナウンスも「男性と一緒に猫が流されています!」と興奮気味。  猫はぱっと見たところ3匹いて、みな香箱を組んでいます。そわそわ動き回っていないのは、「こういうときじたばたしても仕方ない」と腹を括っているのでしょうか。  そうか、猫を連れては、ますます避難所に行きづらかったろうな、と思っていたら、「7時50分、男性と猫は救助されました」とのアナウンス。ほっと胸を撫で下ろしました。  しかし、猫たちは迫り来る異変を察知して逸早く逃げなかったのでしょうか? それとも、わかっていながら飼い主と共にいることを選んだのでしょうか?  そんなことをあれこれ考えた、風の強い朝でありました。 (画像は、多摩川の緊急事態とは無縁に、台風9号の進路予報を暗黒舞踏で表現するヘディ猫)

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